ところであなたは
どちらにお住まいですか

たずねると
その人は、
ビー玉沿線ですよ。
とだけ言って
ころころ笑った
笑いながら
ころころすれ違って
ふり返ったときには
もう
 ....
「ぼくたち」
「わたしたち」
「この巣立ちを新たな出発として」
「新しい場所で頑張っていくことを」
「誓います!」
「ちーかーいーまーす!!」

その場で号泣していたいじめっこの近藤さん ....
小指を口にひっかけて
人差し指で垂れ目をつくる

ほら、こんなにおかしい

薬指で鼻を上に向け
やり場のない親指と中指

ほら、やっぱりおかしい

お前、ちっとも笑わないね
そう ....
何処から来たのかも
何処へ行くのかも
言えない旅人は

それが旅だと呟いた
今日もわたしの手足は冷たい
だからお風呂に入ります
するとわたしの肌は乾燥して
ぴきぴきとひび割れを起こす
だからクリームを塗ります
そして靴下を履いて
布団に入ります
布団は布団乾燥機 ....
画用紙に迷うことなく色をのせた
空の青は
記憶にはない
白い画用紙が
とても不自然に思えて
窓ガラスに
水を浸しただけの
筆をはしらせると
透けた空が濡れた
いっそ瞳を
青く塗りつ ....
昨日ペンが止まってしまった。
悲しくて泣いた。
書かない僕は消えてしまう。
怖くて震えた。

震える手で再びペンを握る。

何かが終わろうとしていた。
何かが変わろうとしている。

 ....
  古い町並み
  もう、思い出は薄れて
  それでもまだ
  オルゴールの音はかすかに響いた

  緩やかな下り坂の終わり
  あの曲がり角を越えて
  少女時代が
  降り積もった ....
3DKの家から
1トン車1杯分のゴミを運び出した

できるだけ静かに運ぼうとしたのに
荷台の上で何かが崩れ落ちる音がする

7年前の秋
そこで始まった生活が思い出せない
ゴミ袋に放り込 ....
ゆうべは、ほんとうに困ってしまいました

わたしがとぼとぼ流れ出して
それは我慢がききませんから
両の手に溜めてすすりました

 はあ、と吐く白い息にも
 わたしがいるようでしたが
  ....
いつか
星になれたらいいナ
いつか
ひとりじゃなくなったら
今の私が
星になれたらいいナ

叫ぶ声が聞こえるような
星になれたらいいナ
赤色灯に浮かび上がる
限られた僕の価値観では
真実を見極めるには至らない

語りかける先に
響く警告の音は
ときに沈黙であったりする

しかしそこには確かに悲鳴があり
傷を受けた者の ....
虹が
吹雪いてるよ
夜の窓は魔法であるから
てのひらに息を
当てて
もつれている糸を
たぐる、ダウンは
少しジッパーが
しまりにくい

川と友達になりたい
流れの無限に逆らい
 ....
幼さをかたちにしたら
転がりだした文字のうえで
楽しそうな僕がいました

わんわん泣きたい
微熱を放ちながらまるくなる

軽くにぎった手の、小指はひとりぼっち
溜息と指きりして

 ....
私は名もない1本の木
腕をのばしても空へ届かない木
春になっても花の咲かない木
ぽつんと立ちつくしてる1本の木

あってもなくてもいいけれど
そこに存在し 根をはる
そんな強い 1本の木
空き缶を蹴飛ばしたら、僕だった
残っていた中身が飛び散った、僕だった
野良犬が怒り狂って追ってきた、僕だった


慌てて電柱によじのぼって見回した


空き缶は車に潰されてぺちゃんこで ....
永遠なんて
存在しないなんて
確かめもしないでさ

つまり永遠って何なんだ?

僕にとっての永遠は
時間の進行方向とは真逆に蓄積される広大な時間感覚だよ

つまり時がたつほど増加する ....
疑問符をつけてはいけません

押し付けてはいけません

まずい状況では
さらに状況が悪化することがあります

何かをねだるときに使うと
見透かされたときに危険です

正直、あまり使 ....
空が白けて
窓にしがみつき
指先で書いた文字も
ただの水滴

さくっと
逆立った地面から
突き出た衝動のような
脆い僕だから

結晶を解いても
蒸発してしまうだけだってね
わか ....
昔はやった多機能筆箱、○○戦隊シリーズ

押すと、えんぴつが飛び出す仕掛けがあったり
小さすぎる消しゴム収納があったり
あぁ 電卓の電池は切れている

いろいろいじくっていたら
まだ押し ....
登校拒否をしようとしたのに
何年も前に卒業していたことを思い出した

しかたないので出社拒否をしようとしたら
数ヶ月前に退職していたことを思い出した

やけになって生きることを拒否しようと ....
ペンギンは夜に飛ぶ

黒い背中を空にむけ
今宵の星座をうつしたら

かわいい翼をぱたつかせ
一瞬の風をつかまえる

とんがり頭は羅針盤

短い足をきれいにそろえ
星間軌道を飛びま ....
眩しいわけでもないのに目をあけていられない
そこかしこに散らかった僕が目障りなんだ

未来はまったく見えないのに過去はあたりまえに僕を睨んで
今にぶらさがっている僕は次につかむ手がかりを探して ....
薄くなってきたと言われないよう葉っぱを増やす

本気で光合成にチャレンジする

見つめられても赤くならない

暖かくなるまで耐える

3センチくらい伸びる

病気を治す

仲間 ....
体中の細胞がいっぺんにしゃべりだしたら
そんな素晴らしい詩はない

分裂を繰り返しながら受け継がれるのは僕だ
どこかで乾燥して剥がれ落ちるのも僕だ

みんなも感じているのだろうか
恐 ....
今日は
昨日の続きだけど
毎朝 目覚める
毎日 日々新しい

昨日のぬくもりを胸に
今日の冷たい服を着よう
窓を開けて
扉を開けて
昨日とちがう
私 探して

雨でもよし
風 ....
人生の縮図を一枚の写真に托そうと
カメラを持ち出した午後

通い慣れた公園の道を黙々と歩いてゆく

木陰をなぞるようにしながら
景色に目を奪われることもなく 

いつしか長い上り坂の入 ....
空も飛べそうな気分なのに
なかなか自由は味わえない

いつまでたっても
君につながれたまま

見えない糸でくるくると

僕はただ
落とさないでと祈るばかり
僕はブーメランを期待して
君にくさいセリフを言ったのだけど

ちっとも返事が返ってこない

心配して見に行ったら

しまった
君はイチコロでまいっていたらしい
現実を求めながら夜を歩いた

そこかしこに散らばるそれに
触れてはみるものの

まるで伝わってこない

思考の淵をさまよって
一人 呆然として

目の前にあるコップが
つか ....
Yousukeさんのおすすめリスト(379)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ビー玉沿線- 望月 ゆ ...自由詩14*05-1-22
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夜行性ペンギン- ベンジャ ...自由詩7*05-1-6
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