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砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで急いでかけよった

あなたの白をたどれば
その薄紅色の唇に広がってゆく海が見えてしまう

景色はうっすらと朱に染まろうというのに
 ....
どんなに遠くを見つめても
そこは一面のブルースカイ


「青」は

けしてきれいな色じゃない
少なくとも
けしてきれいなだけじゃない

無邪気に微笑んで
悲しみを忘れるために見上 ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある

前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした

「死んでやるー!」と何度 ....
窓の外を眺めていたら
ちらちらと光の粒が見えて
それは屋根から落ちる
雪融け水だった

ぽたぽたと
小さな粒の集まりは
バンジージャンプをするように
春に向かっておちてゆく


おそるおそる見つめ ....
ふと遠いところへ行きたくなる

通過電車に手をのばせば届きそうで届かない
本気で身を乗り出すと本当に連れ去られてしまうから
「危険ですから、黄色い線の内側までお下がりください」
というアナウ ....
どんなに薄めても
悲しみは消えませんでしたから

少しずつ明日を
塗り重ねてゆこうと思いました

悲しみは複雑すぎて
はじめとおわりの区別もつかないけれど

晴れわたる空に喜びは
 ....
台風が近づいてくるという
天気予報通りに降りだした雨に
慌てて部屋の窓を閉めました

(淋しさというものは
 そんなささいなところに隠れていて)

窓の外から聞こえてくる雨音を
半歩遠 ....
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。

その理由はいくつかあるのだけど、つまりそれは虫であるはずもない僕の外見からは想像もつかない。たとえば横断歩道をわたろうとするとき、わき腹のあたりがむずむず ....
入院してる友達のために折ってるのと
その子はちょっと淋しそうに

鶴を折っていました

それを手伝おうと
わたしも折ったのですが
できあがった鶴の
羽を広げようとしたとき

その子 ....
もしかしてしかですか?
いえいえ、もしかしなくてもしかでした
もしかしてかもしかもですか?
はいはい、もしかしなくてもかもしかもでした
もしかしてしかもかもしかもですか?
そう ....
歩くほどに遠ざかる
自分の影を睨みながら
駅のホームの黄色いでこぼこ道をゆく
足の裏から伝わる違和感は
通過列車の突風にあおられて
鞄を持つ手の方へ傾いてゆく身体を
大きく ....
君はとろけるくらいの未熟さで
むきだしな僕を包んでくれる

その優しい色は
あざやかでなめらかな感触
デミグラスソースの中に沈みそうになっても
小さな浮島のように寄り添って
深い味を奏で ....
傾けた視線の先には
何も映っていないように見えたこと

帰り道
車の窓から見えた景色の一つ一つが
過去に押し流されてゆくみたいで怖かった
あなたは
シートに身体をあずけて
窓ガラス ....
この時代に生まれた僕らはさぁ
みんなどこかしらが壊れていてさぁ

それが不器用でも動いているから
まるで普通なように映るんだ

見えてるようで見えてなく
聞こえてるようで聞こえてなく
 ....
同じように口をあけてみる
僕はまだ死んでいない

ふつふつと煮えた湯の中で
味噌汁になるために生まれてきたわけでもない
貝は口をあけて互いに噛みついている

痛々しい塩加減を確 ....
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った

この間、久しぶりに友人と飲んだとき
ずいぶんとしあわせそうな顔になったじゃないかと言われた
そのセリフの半分が
励ましだということを
僕は知 ....
僕は転がる

傷を負い
痛みに耐え

自分を抜け出せば
それで終わりにできるけど

まだ転がることができる

昼下がり
陽射しを避けて歩く公園の道
眩しさを縫うように進むとき
 ....
飛べるはずもない身体を
立ち入り禁止のフェンスにあずけて
みるみる遠ざかる飛行機を見送る

だんだんと小さくなってゆくのは
きっと僕の方だ

手の届かないものたちが
近くに感じられてい ....
暑いから上着を脱ぎたいのと言って
見た目よりも重たいカバンを僕にわたす

君は少し地面から浮いたような身軽さで
肩を揺らして笑っている

僕が冗談をとばすたびに
うまいね!うまいね!と言う君は

カバ ....
どうしょうもなく渇いてしまえば
身軽になるものだというように
からから笑いながら
波打ち際の空き缶の口元を叩く
浜辺の砂

昨日までわたくしは海の中におりました
かつては地殻の内側で赤々 ....
コンビニでお弁当を買うときに
あたためますか?て聞かれると
少し戸惑ってしまう

電子レンジの中では
誰かが買ったお弁当があたためられていて
オレンジ色の薄明かりに照らされている

見 ....
風の始まりは
そんな熱の高まりからだと知っている

草笛を吹きながら
その始まりに立っている

(草原は静かに燃える)

気流に運ばれてゆく草の音は
枯れ色の野を赤く染めながら
や ....
からめた指の隙間から
抜け出してしまいそうな熱を
くるもうとする沈黙

慣れない会話のように
確かめあいながら寄り添う
同じ名前の違う指

細い線を並べてゆけば
固い絆に生まれ変われ ....
虚無をまとって闇を隠せば
それは限りなく深い透明のように見える

あなたは
自分を見せることなく
優しさを浮かべた瞳で見つめる

僕は
その優しさの結晶に自分を映す
一つの優しさ ....
はずむように近づいてくる
あなたの息は白くない

コートは着てこなかったよ
と言って肩をすくめる姿は
想像よりも少し小さく見える

はじめましてとはじめましてがぶつかって
どういたしま ....
飛べる

きっと飛べる
飛べるきっと

きっともっと飛べる
きっと飛べるもっと
もっときっと飛べる
もっと飛べるきっと
飛べるきっともっと
飛べるもっときっと

きっともっとず ....
水槽の中で亀が暴れている
僕はひとり部屋の中で息を殺し
水槽で暴れる亀の手足を見つめる

透明なガラスの先にある世界を信じて
懸命に手足をのばす亀の甲羅には希望が詰まっている

絶望する ....
それはちょうどしんじゅのくびかざりのようで
よくみるとみんなちがってみえるひとつひとつが
それぞれのかがやきをはなっているふしぎと
うちけしあうことなくよりそっていられるあなたの

 ....
伝えたいことを一息で打ち込んだら
何て書いてあるのか解らなくなった

変換キーを押すたびに
簡単なセリフが難しくなってゆく

それでも
送信する

不思議と何かを伝えた気になり
不 ....
   
狂うがままに放たれた色

花びらは
その身をくるむことなく背景を抱く
自ら屈してしまいそうな首をしならせて
けれど
滑らかな曲線はこちらに向かって投げ出され
それを支えようと身 ....
Yousukeさんのベンジャミンさんおすすめリスト(101)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「どこまでも白い海」- ベンジャ ...自由詩12*06-4-22
青空_(ブルースカイ)- ベンジャ ...自由詩9*06-4-4
知らないことを知っている- ベンジャ ...自由詩42*06-2-6
銀色跳ねた- ベンジャ ...自由詩3*06-2-2
夜の地下鉄は海の匂いがする- ベンジャ ...自由詩53*05-8-31
空色の絵の具- ベンジャ ...自由詩17*05-8-8
雨が止むのを待ってます- ベンジャ ...自由詩14*05-7-26
僕はきっと虫なのだと思うありふれた夜。- ベンジャ ...自由詩23*05-7-16
千羽鶴- ベンジャ ...自由詩68*05-7-3
もしかしてかもしかですか?- ベンジャ ...自由詩505-3-27
境界線- ベンジャ ...自由詩305-3-27
オムライスな関係- ベンジャ ...自由詩13*05-3-26
こんなにも知らない- ベンジャ ...自由詩305-3-25
この時代に生まれて- ベンジャ ...自由詩3*05-3-24
口をあけた貝はまるで生きているようだ- ベンジャ ...自由詩505-3-23
こんな雨の日に泣きたいのは気のせいだと思った- ベンジャ ...自由詩11*05-3-22
僕は転がる- ベンジャ ...自由詩6*05-3-21
黄昏色の翼をかりて- ベンジャ ...自由詩305-3-20
うまいね!- ベンジャ ...自由詩5*05-3-19
砂の記憶- ベンジャ ...自由詩305-3-19
あたためますか?- ベンジャ ...自由詩5*05-3-18
草笛を吹きながら- ベンジャ ...自由詩505-3-17
つながれた手- ベンジャ ...自由詩7*05-3-16
水晶の人- ベンジャ ...自由詩1005-3-15
そうやって春は来た- ベンジャ ...自由詩1305-3-14
きっともっとずっと高く遠くそうやって果てしなく飛べる- ベンジャ ...自由詩405-3-13
いつか忘れるということ- ベンジャ ...自由詩2*05-3-12
すべてのあなた- ベンジャ ...自由詩4*05-3-11
メールする- ベンジャ ...自由詩505-3-10
ひまわり- ベンジャ ...自由詩4*05-3-9

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