{引用=くりかえされる、すべてのいのちと
いとおしきわたしの二人称たちに}


わたしがあなたを産んだそのとき
それとまったく同時に
あなたがわたしを産んだのです
この、配線だらけの街の ....
最寄り駅にあるキヨスクでは
店員のおばちゃんが詩集を売っている
おばちゃんの書いた詩や
駅員の書いた詩や
ホームの柱に落書きされていた誰かの詩が
そこには載っている
地域住民の出した詩 ....
私の中にある哀しみについて
いつか
あなたに届けたい

自慢するだけの
不幸もないので
私はいつも黙ってしまう

やさしいね

人はみな不安だ
東京にいくと
いつだってそれが見 ....
動物にだって喜怒哀楽があると思うけれど
動物も考えるのかな
人間は人間の言葉でモノを考えるけど
例えば犬は
ワンワン、クーンって
犬の言葉でモノを考えて
猫は
ニャアニャア、ミャアオって ....
{ルビ円=まる}く
操作場に日が満ちて
白く

陰影を見開きに

分けないので

水が貯まっていくように
温度は上がっていく

畳のめが潤みはじめ

いま
から
あのとき ....
白鳥の声で
目覚めたような気がした 

明け方の空は蒼の階層を成して 
東の彼方の地平線のすぐそこまで 
太陽が迫ることを告げる

昨夜のうちに雪はうっすらと降り敷かれ 
まだ誰に ....
青白い大人達が
おくびょうな大人達が
ぼくらをとおざける
カンバン方式で
育っていく
生まれたことも忘れてしまい
死なないことだけを教わる
正しい生き方だけを教わるから
間違った生き方 ....
紅葉の気配が深くなった
山の端も入れず
ただ 高くなる青の中に
馴染めないこの身の
煩わしさを
どのようにして
拭えばいいのだろうか

右端から赤とんぼ
群れをなし
やがて青に融け ....
風とは

速さでもなく
強さでもなく

遠さです


風を思うとは

遥かの遠くを思うのです
いつの間にか
和らいだ青色に
滑るように重ねられた
白色が
ゆっくりと
南へ流れてゆく

ああ やはり

とどまることは
許されずに

見上げても
見下ろしても
吹き抜ける ....
ポツポツと 屋根に落つるる 雨の音 癒しの旋律 奏でたりける

雨音に 恋のメロディー 乗せてみた 甘く切ない ラプソディ
いいか?
本当に勝つってことは
一旦どん底に落ちてそこからまた這い上がるってことだ
だからVの字だ
初めっから勝ちっぱなしの奴には
勝つことの喜びもありがたみも安っぽい
初めっから勝ちっぱ ....
秋風に乗って
走れぼくらの自転車よ
きらめく日射しの中を
きみを乗せて走れ

秋風に乗って
走れきみの自転車よ
あの日のように
秋桜の咲き誇る道を

走れ走れ
埃まみれのぼくらの ....
  

 
 こどもは夢のおとなたち
 
 絵皿の中で遊ぶ姿も
 
 束の間のやすらぎ
 
 緑の風がそよぎ
 
 ミルク色の光を浴びて
 
 こどもたちは目を覚 ....
生暖かな風が吹き抜けてゆく
ようやく緑の穂をつけた
オーチャード・グラスが
ざわざわとざわめく

雨が降る

雲はまだ薄く
北の空には光が残っている
ふいに、蕗の葉が大きく翻って
 ....
 前回登場したA氏の話を続ける。月日が経ち、ネットの海辺で呆
然としていたA氏も素潜りなどできるようになった。詩論を交わせ
る知り合いも幾人かできた。様々なサイトを足繁く覗くうちに素晴
らしい作 ....
戯れる森の雫が、
ひとびとの拍手のなかで、静かに横たわる。
あなたの流れる姿が、
森の節目に、厳かに薫り立つ。

標高をあげている森は、
巧みに感度を敷きつめて、
わずかに彩色を動かしな ....
まっていたおもいすらする懐かしい驚きは
鼻の奥から桃の実の香をともなって
額のさきへとつきぬけふきだした
馴染みぶかいあの痛苦のみなもと
乳白と鮮赤の漿と沫がまじりあい
桃色の滴となって地に ....
ひとは ひとである

ひとは ひとで あるので

ほかの ひとのことは

わからない

ひとから かえることは

できない

どこへ どうやって

かえるのか

わから ....
黄色い花が咲いたよ 緑の原っぱに
無数の貴石のように きらっきらっと笑いながら
咲き出したよ
ああ来た やっと降り立ったよ 朗らかな風が
南から柔らかな日差しと甘い香りを引きつれて
やあ 坊 ....
夕焼けに
うす紫に染まった
ほほにひとすじ
熱いものが流れて
小さな手のひらで顔をおおう
影が淡く
暗い血潮へ暮れてゆき

無器用な翼の
色調不明する鳴き声が、
空ろに響く
指の ....
ぼくは詩人

なぴく風も風
吹き荒れる風もまた風

今日もまた

朝の散歩をしていると
紙飛行機に出会いました

とても小さな紙飛行機が
いくつもいくつも
草むらの中に落ちてい ....
せかいはつまらないと
きみは言うけれど よく考えてみて
せかいはなぞだらけなんだ

たとえば、空はなんで青いの
ぼくはいまだにわからない

たとえば、夕焼けはなんで赤いの
空の下のほう ....
ぼくは詩人

時とともに季節は巡り
巡るとともに
季節は移り過ぎていく

今日もまた

朝の散歩をしていると
カレンダーに出会いました

1年を1枚に紙に集約したもの
それを眺 ....
砂浜で波とたわむれる
あなたを見失ってしまいそうで急いでかけよった

あなたの白をたどれば
その薄紅色の唇に広がってゆく海が見えてしまう

景色はうっすらと朱に染まろうというのに
 ....
時が止まる
そんなことあり得ない
時とはなんですか

  葬儀の帰りに思い出し
  共同墓地に立ち寄ると
  分からないことだらけの人生に
  漸く終わりを告げた人たちが
  生きてい ....
           
        鈍空から軽い桜貝がほろほろ降ってきました

          小高い丘の上を列車がぽてぽて北にゆく


                
    ....
ぼくは詩人

当然に気がつくきっかけは
ほんの些細な偶然である

今日もまた

朝の散歩をしていると
お地蔵さんに出会いました

顔はやさしく笑っている
出会った人にそっと
話 ....
ゆらゆらかげろう 
玻璃の向こうに 
柔らかき草萌ゆる 
丘、ありて 
音もなく 風渡る 景色に 
あきもせず 
遥かお山はぼんやりと 薄蒼く 
頬杖つく 
椅子の背は 
しっとりと ....
ぼくは詩人

きまりというものは
人によっては自由でもある

今日もまた

朝の散歩をしていると
少年たちに出会いました

宿題で作文を出されて
何を書こうか
と話し合っていま ....
Yousukeさんのおすすめリスト(379)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
流転する、すべての- 望月 ゆ ...自由詩39*07-4-10
キヨスクと詩集- 楢山孝介自由詩24*07-4-10
シェル- umineko自由詩15*07-4-10
命のふしぎ- 壺内モモ ...自由詩5*07-4-10
春眠- 水町綜助自由詩15*07-4-9
白影- 落合朱美自由詩21*06-12-13
白地図を、ください- たりぽん ...自由詩12*06-11-14
それは頑なに拒み続ける- 自由詩7*06-10-29
- 久部自由詩506-10-9
めぐりゆく- 自由詩5*06-10-8
雨音- 緋新短歌4+*06-10-7
V字回復- 新守山ダ ...自由詩406-9-24
秋風に乗って- 草野大悟自由詩606-9-23
朝日- あおば自由詩7+*06-9-9
雨を待つ- 北野つづ ...自由詩8*06-9-9
インターネットの閉鎖性_2- いとう散文(批評 ...17+*06-8-7
森の浪漫- 前田ふむ ...自由詩15*06-7-20
桃源歌- 田代深子自由詩1106-5-4
ひと- こむ自由詩2*06-5-2
春の手簡- きりえし ...自由詩13*06-4-25
紫の背反- こしごえ自由詩20*06-4-23
ぽえむ君−飛行−- ぽえむ君自由詩6*06-4-23
なぞ- しでん自由詩4*06-4-23
ぽえむ君−四季−- ぽえむ君自由詩4*06-4-22
「どこまでも白い海」- ベンジャ ...自由詩12*06-4-22
玉を磨きに- あおば未詩・独白8*06-4-22
桜貝- 石川あん ...自由詩4*06-4-22
ぽえむ君−地蔵−- ぽえむ君自由詩7*06-4-22
春の吐息- 紫翠自由詩7*06-4-22
ぽえむ君−過去−- ぽえむ君自由詩4*06-4-21

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13