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ようなし

声がしたので
いよいよ来たかと覚悟した
用がないなら帰るよと
帰り支度をしたら
洋梨の皮を剥いている
たくさん貰ったから
お裾分けだといいながら
たくさん剥いてくれる
 ....
ときどき
取られたような気持ちになって
「わたしを返して」

思う
または
「わたしを帰して」
かな
    線引きされた空からあふれ出て
    黒雲は地へ
    黒雲は地へ
    つながるものがなにも無いところへ

    
    おまえには何でも話せそうだ
  ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
夜明けの鳥たちが、狂ったように群れて鳴いている。
悲しいとき、どうすればいいのですか。と訊いたら
それは致し方がないことなのだよ、と
優しい声で
言われた。
あぁ。私も鳴きたい。
灰色の群 ....
夏祭りの夜へと
手を引かれた私の
耳たぶ、薄く
汗の艶、熱く
提灯のように
風に赤らむことを
しっとり許された
夏祭りの夜に


石段の高みへ
鼓動と鼓動の、 ....
当然のことだけれど
誰もがどこか欠けていて
欠けている部分を埋めるものを
死ぬまで探し続ける
それが人生というものだよ
という人もいるが
ぼくはそうだとは思わない
多くの人は
欠けてい ....
ゴミ箱のふたには
大きく達筆で

 燃えないものは
 潰して中の空気を抜き
 嵩を減らしてください

         と記してある

おそらく読者は私だけだから
あらため ....
ぼくらのまちにほりえもんがやってきたよ。
いろんな冒険と計算を乗せて。
勝つためにやってくるんじゃなくて利用するためにやってくる。
それをわかってて加勢するやつ。
つまらない中傷でつぶ ....
満月は
あしたから
だんだん萎んでいきます


わたしの満月は
いつだったんでしょう


月は
また膨らみますが
わたしは
もう膨らみません


子どもじゃあるまいし
 ....
    人さし指と中指で
    腕についた血を軽くはさむ
    もう流れないそのかたち
    なかば閉じかけた三本の指のあいだから
    口と目のない白い髪の女のにおい
 ....
    教会の屋根裏部屋に
    無理矢理押し込められて泣き叫ぶ巨人のキリスト
    空はほおずき色の仮面
    閉じかけた口が地に近づく


    くずれかけた家 ....
    卵を産んでいる親蜘蛛を
    卵と一緒に握りつぶして
    やさしい少女の顔をした少年
    そのままの手で夏の樹を抱く
教会駅に暮らす
おじさんは
だらしがない
よみおえたH本を
ベンチに
ぽんとおいて
葬列に
自慰したり
そうやって
泣いたり
する

またある日

となりの
おんなの子の ....
東京のかたすみで齧る
レモンの味は
とてもさびしく
小学生のわたしは
校庭のすみに駆け寄り
朝日に似たものを吐瀉する

(バラのとげはひとつひとつていねいに折ること)

希望の春のノ ....
夏の日差しだ
これは夏の日差しだ
覚えている よく覚えている

夏の風だ
これは夏の風だ
覚えている よく覚えている

カエルの声と 水田の青々さと

僕の心臓は ....
我が輩は
理想のオート三輪だと言われ
ずっと
いくさの無い国を走り続けてきたのだが
見通しの悪い
右カーブを回ろうとして
左後車輪がパンクした

ずるずると滑って
道路から脱 ....
ふたりで
東京に行こう

約束しあったのに
わたしは
夢の切符を
破ってしまった
紙くず
のように
あなたは
瀕死の笑顔で
わたしを
赦す
だけど
そのとき
わたしは
 ....
あっさりとひねりあげては
なぐって
またひろいあげる
泣いていました、ずっと
どうしようもなく 名づけられてしまったものを 


青いねえ

たっちゃんは確か そう言ったので ....
たとえば地震が起きたときに
真っ先に
何かを考える前に
眠っているあなたに
身を挺して覆い被さるように

それを何と呼べばいいのですか
恋人よ
恋人たちよ

言葉にされたものは ....
えー
目下のところの目標は
全国縦断ツアーをやりたいです
小さな港町
あるいは政令指定都市
アリーナとはいわないですから
ライブハウスでオッケーですから

まあ
問題は
うたをうた ....
暑い夏
公園の白いブランコに
佇む老人

こんな日にも
汗ばまない掌眺めて
寂しげな笑みをこぼす

本気で愛したあの人も
今は遠い空
自分を知るものさえ
誰もいなくなって・・・
 ....
編集担当のデスクに、どんどん山が出来ていく
原稿、取材メモ、伝言、領収書、手紙、新聞
未読書類、読んだけど理解できない資料
カロリーメイト、ネクタイ、靴下かたっぽ
煙草のヤニとコーヒーによって ....
日本の子供たちの思いやりが込められた
膨大な量の千羽鶴が海を渡った
あばら骨の浮き出た子供たちは
弱々しく 震える手で
ひとつひとつ 千羽鶴を開けた

何も入っていなかった

     ....
かいつぶり 片目瞑って 飛んで行け

そらにはヒカリ 地には蜘蛛 食われる獣 食わない死人

みんなみんな大きくなった 伸びた顎髭 剃ってみろ

胡瓜の佃煮食べてみる 甘酸っぱくて ....
「はい、田村さんは最初シュレッダーで書類を裁断していたんです。
 叫び声がしたので見ると、ネクタイが引き込まれていたんです」
「いいえ、そうじゃありません。すぐにシュレッダーは止めたので、
 そ ....
「なになに、なんか書いてあるぞ。えーっと
 まず柵を乗り越えて端まで行き、どれどれ
 身をのり出して下を覗きますと、ふむふむ
 転落しますので、ご注、わーーーー----___...」

   ....
風呂場で、さっき
久しぶりに短くした髪の、切れ端を
洗い流そうと、シャワー浴びてて
思ったの
あなたにはそっちの方を呼んで欲しい
夜の名前みたいで、16くらいから嫌いだったし
周りは親とか ....
左足が捨てられた砂浜
ずっと目を合わせられなかった砂浜
砂浜を演じていた砂浜
腐らない写真を捨てた日
うしろめたさが熱い砂浜

足音が引きずられる地瀝青
焦げた靴にうんざりした人の
叫 ....
中吊り広告といっしょに
垂れ下がっているおじさんの
大きなあくび
ふと 幸せそう
なんて

風景が揺れて
どこからともなく
空き缶がからころと
わたしの足許に転がってきましたが
ど ....
るかさんの未詩・独白おすすめリスト(196)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
洋梨- あおば未詩・独白4*05-9-2
わたしをかえして- チアーヌ未詩・独白605-8-31
独りのノート(38Y・9.18)- 木立 悟未詩・独白305-8-30
君に宛てて- Monk未詩・独白187+*05-8-29
夜明けの鳥たち- かのこ未詩・独白405-8-28
夏祭り- A道化未詩・独白505-8-26
欠落- 大覚アキ ...未詩・独白305-8-25
半透明- あおば未詩・独白3*05-8-25
ほりえもんがやってくる- umineko未詩・独白9*05-8-23
満月とボイン- 蒼木りん未詩・独白605-8-21
ノート(25Y・11.10)- 木立 悟未詩・独白305-8-21
ノート(25Y・10.16)- 木立 悟未詩・独白205-8-19
ノート(25Y・9.19)- 木立 悟未詩・独白505-8-18
教会駅のおじさん- kokorono未詩・独白4*05-8-15
曇りの日- 青色銀河 ...未詩・独白905-8-15
夏焦- HARD未詩・独白8*05-8-13
蓮の玉- あおば未詩・独白2*05-8-13
ビリビリ- 蒼木りん未詩・独白305-8-12
晴れた朝_泳ぐ- はな 未詩・独白12*05-8-9
愛ではない(未完の)- いとう未詩・独白1205-8-7
全国縦断ツアーへの抱負- umineko未詩・独白11*05-8-6
暑い夏- kimuko未詩・独白305-8-6
寓話_不可解な死_27- クリ未詩・独白305-8-2
寓話_不可解な死_26_(千羽鶴)- クリ未詩・独白20*05-8-1
かいつぶり- あおば未詩・独白4*05-7-31
寓話_不可解な死_25- クリ未詩・独白5*05-7-31
寓話_不可解な死_24- クリ未詩・独白2*05-7-31
いいこ- yozo未詩・独白205-7-31
肖像(二)- 前方後円 ...未詩・独白405-7-30
肖像(一)- 前方後円 ...未詩・独白405-7-28

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