すべてのおすすめ
この石の下に 眠るのですね
ぽつぽつと彼岸花の咲く
砂利道を踏んで
手桶の水を さらさらと流し
小菊の黄色を飾ります
あなたの故郷は 砂を巻き上げる海風と雪
帰り道 杉林 ....
銭 銭 銭
キミは言ったよね
今日には返すって
キミは約束したよね
1万円返すって
あの時のキミは
腰が低くって
僕に拝みたおしたよね
な ....
傾くピアノの黄昏の
透明なオレンジの
一滴が
空に
しみてゆく
そうして
トタン屋根の宇宙では
魚たちが
泳ぎはじめるのだ
どうか
明日も小鳥たちが ....
あ、この世界にはまだ
こんなに小さな膝も生きていて
それなりの格好で駅のホームに立つことも知らない
醗酵していく、あたしの頭ん中は
その疲れきった表情は
子供とも大人ともつかない
その ....
むかし
わたしが某サイトの東のチャット発言ランキング一位だった頃
某サイトの西のチャット発言ランキング一位の人がいた
わたしはその人に敬意を払ってか
その人はわたしに敬意を払っ ....
よくも
攻撃的彼女
悪者になるあたし案山子
案山子
どこにもいない
黄色のなかで
何年も働いた案山子もいたのにね
案山子にいたずらすると
落とし穴に落とすよ
鬼の的じ ....
自殺を考えたことがあります
いいえ、「考えた」のではなくって、「しようとした」と言ったほうがいいのかな
毎晩電話をかけてくる女の子がいまして、タイプじゃなかったんですけど、
いろいろお話するうち ....
25m プール
縁を摑むために泳ぐ
なんて哀しい
泳ぐことは義務でないのに
楽しくて 素敵なことなのに
早く淵にたどり着いて
楽になりたいだけの
泳ぎなんて
....
{引用=
ねえ、でぶでぶ
神様は毛がないってホント?
みたことある?
ねえ、でぶでぶ
にがいって字書ける?
でぶでぶの字って
うさぎの耳で ....
いつからこんなに遠くへ来てしまったのだろう
騒がしいパーティを抜け出して
こうしてメールをうっている
どこかからか潮騒が聴こえる
壁のほうに入口を向けた
朽ちた小さな犬小屋
墓標のように
玄関の脇にある
メリーゴーラウンド回転木馬
どうしてみんな白馬なの
リアルメリーゴーラウンド回転木馬
黒馬茶馬
たてがみつかんで
メリーゴーラウンド回転木馬
乗るよりも
眺めてるほうが綺麗と
思っ ....
お母さん、おなかすいたけどなんかあるかな?
お母さん、あいつ殴ってもいいかな?
お母さん、明日休んでもいいかな?
お母さん、子守唄歌ってくれるかな?
お母さん、僕、詩を書いてもいいかな?
....
静かな風が吹き始めます。感情は涙の滴り。イバラの花びらはぼくらを遠くに抱きます。ようやくちいさな春がきましたが、ようやくきたちいさな春は、白い舗道の悲しい小学校に続いていました。香りの道にそって、夏の ....
家の金を盗んでいた
支払い用の金の入れてある袋
盗んだ千円札で買い物
買ってもらえない
買ってと言えない
憧れ
食べてみたかったものが
手に入る悦び
気づかないうちに
かわらない ....
鏡台につもる
見えない髪の毛
ふさふさとこぼれ
足指に触れる
鏡のふところにあなたはいる
鏡の声に応えるあなたと
ほころぶような微笑みと
映ることのないわたしを見 ....
ことばは
しずかに
すべりおちていく
せなか
まるく
じてんしゃを
あめのなか
こいでいく
だいぶたいりょくがついてきた
さかをのぼる
としょかんへいくんだ
しはまいにち ....
よくわからないけれど
書きかたを
忘れてしまった
書きかたを
忘れるということは
つまり
言いたいことを
伝えるやりかたを
忘れてしまったということで
もしかすると
言いた ....
晩酌の
手酌の親父に差し向かい
一応
父親に許可をいただくために
切り出した
車を買い換える件は
見事
頭ごなしに却下され
その真意がわからずに
湧き上がる怒り
御父様
....
ケーダンレンのオクダをブッ殺せ!
大企業だけボロ儲け
中小下請け奴隷化し
親会社様の言うことだ
いつまでどこにどれだけの
部品を納めに持って来い
必ず来いよさもなけりゃ
二度と取引してや ....
朱色の雲が
いまだ蒼さの残る空に
虹を想わせる
嗚呼
今日は
こんなにも惜しく思う夕刻の空
地を這い回っていない時
君と見られたらよかった
飛んでいけるだろう
その色の中に溶けて ....
冷えた茶を飲むとき
私のなかに
雀が居るときがある
様々なものに殺された雀が
私のからだのなかではばたいている
....
少女は
朝が嫌い
目を覚ますと
いつも
知らない町に
置きざりにされた
気持ちになるから
少女は
朝日が嫌い
朝日は
いつも
こんなにも
世界を歪ま ....
ザーザー
雨のすれ違い
(仕事ぬきで)
こんど
飲みに行こう
本気にしてね
とりあえず
内緒で
うむ
深い意味も
軽い気持ちもないから
気が向いたら
よろしくね ....
さんざめき、少しずつきえてゆくあなたの目に映るとうめいなちずをてのひらでよむ。ほほにながれるなまえをさがすように、丁寧なしぐさで紐を解く。なまぬるい、あめ、がらすにぶつかるたび、視界をぬらしてゆく。な ....
かわがながれて
うみにつくのと
ちがながれて
しんぞうにとどくのと
ちきゅうにみちができて
あたらしいちずができるのと
のうがはったつして
しんけいがどんどん
の ....
海には朽ちるということがない
からだのなかに
列車が走っているって
わけのわからないことを
あなたはいうけれど
誰もいない
きっとあふれだしている ....
いまは
稲刈りが済んでも
束ねられない藁束が
三十年ほど前には田んぼの隅に
何十と積まれていて
秋には
それが子どもの遊び
それで基地を作った
床を敷いて
階段を作って
壁を囲んで ....
老人が早起きして
安心して散歩できる朝であれ
空が明けたら
諸悪はすべて潜みなさい
お巡りさん
おまわりなさい自転車
時速15?で
派出所に
パトロール中なんて看板は
意 ....
高い雲 低い雲
右からは見えない左雲
おうおうと鳴き
ふうふうと応え
夕暮れに撒かれる苦海の火
ひい ....
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