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美しい心だけ
見ていたいよ
あなたの前では
素直でいたいよ
天使と悪魔が宿る
この身は不安定
月明かりが床に溜まる
暗い部屋の片隅で
愛が欲しいと泣いた夜
こんな時もあるんです
弱 ....
「おやすみ」をくりかえしては
ちいさなサヨナラを一日一日つもらせて
やがてその気持ちも変わっていく
中心にある寂しさを少しずらして
かわりに自分をそこへ置いてみる
揺れていたものが ....
全寮制の中学に通っていた
六時から十時までは
途中休憩をはさんで学習室で勉強だった
中間試験が終わった十月の土曜日
その日だけは自習時間がなかった
テレビ室には二十人くら ....
{引用=off
部屋の明かりを消しても
真っ暗にはならないんだね。
夜たちからは、もうとっくに
ほんとうの夜なんて
消え去ってしまったみたい。
街灯の光がカーテンを透かし
....
死んでしまった女の子から手紙を貰ったことがある
もうおよそ二十年近くも昔の話だ
勿論その手紙は亡くなる前に貰ったもので
彼女はその手紙を書いてから三年後に自殺をした
手紙の消印は十二月十八 ....
髪を切った
胸元まであった黒髪が
次々切り落とされて床に落ちた
首を晒した
丸く整えられた黒髪が
物珍しくて頭を振った
肩が軽くなって
心も軽くなった
美容師さんの魔法にかけら ....
こんなに便利でいいの?
ネットは今や常識
でも
こんなもの
無かった方が
良かったんじゃないかと
時々思う
面白いけど
面白く無い
なんか人間が変だ
知らなくていい事まで
知りた ....
ぬるい羶血が
知っている、と嘯くと
罰は犬の体に
日照りの熱をこぼす
忘れられた公園
そこで摘んだ蓬
焦熱の中につながれた
子供たちの肋骨は
ひらきとじ羽ばたいて
阿頼耶識を ....
嵐が過ぎて
透きとおった夜空に 透きとおった月が浮かんでた
やあ きみ
今夜は凄いね
ああ、ありがとう
今夜は100年前の夜空だね
こがねに遠のくものを見ていた
忘れたままの息がひとつ
足元にかがやき 沈んでいった
冷たいまぼろしが 羽をひろげた
蝶は火のなかに火をそそいでいた
空腹への応 ....
この体は無駄な理屈や知識を嫌い
同じ平行線上で交わされる しらじらしい言葉を奪い去る
愛すべきは 偶然とは無縁の世界
凝り固まり 身動きの取れなくなった頭に
理屈で ....
シャンプーハットを被って
カッパと言い張った
100%天然素材そんな物体は
本当に人間に害をなさないのか
いつか全人類が僕だけを残し
死んでしまったら
それは愉快で ....
寝たきり生活もう何年
飲めない
食べれない
喋れない
動けない
管に繋がれ生かさている
生きているんじゃなくて
生かされている
献身
愛情
思いやり
本当にそれらが全て
正しい ....
日曜日の喜びは
午後3時頃から右下がり
夕方のサザエさんは
今日もいい天気と歌うけど
僕の心は曇り空
月曜日のラッシュアワー
流れる電光掲示の遅延情報
またひとつ
思いつめた命が
....
ずいぶん長いこと見つめてるけど
ひと思いにパクッとやっちゃえば
四年前まで首を伸ばしてパクッと
いやあ照れるなあ、おれ
そんなに見つめられると
心 ....
カブトガニ
イリオモテヤマネコ
ヤンバルクイナ
天然記念物って言葉が好きだ
絶滅危惧種って言葉には
罪意識が刷り込まれている
罪
まあ確かに
野菜と言えば
キャベツにキュ ....
血の気が多いアナタは
いつも好んで肉を食べる
この前受けた血液検査
結果の詳細見て
明らかになった
アナタを作り上げてる
ちょっとした要因
医学的にも証明された
血の気の多い気性
....
私は知っている
だから、
あなたとあの子の
秘密じゃない。
私は知っている
だけど、
あの子はあなたとの間の
秘密だと思ってる。
それも私は知っている
....
本を読む。夜になったら知らない人とキスをする。
あなたの事を思い浮かべながら。
わたしは夢を見ている。この現実という世界で。
喧嘩するほど仲のいい人に届けてあげる。わたしの素直すぎる ....
故郷の坂道を曲がりくねって下る途中で
あの日の野球少年達が歓声を上げていた
懐かしい公園が、見えて来る。
場所取りで他校の生徒と
取っ組みあいの喧嘩になった
乱闘事件を思い出す ....
体液だと思ったそれは水銀のようでした
どうりで息苦しいはずですが
それならそれで仕方ない
ベランダを支える木材は
空気をふんだんに孕んでる
ぼくがぼくでいることを
認識 ....
くるくるとないている
あなたの腕のやらかさに、思い出しては歯をたて
感情的なももいろの水をじわりと染ませてみるのが
ぼく、どうにもすきみたい(あいしてる。。)
からかわれなくなった ....
ブルーレットおくだけが落とす
ブルーレットみたいな色の汚れが
必死にこびりついている
待っている次の人が
お母さんも含まれている列
お父さんも含まれている列
お母さんにたく ....
白い顔の女の人が錯乱している
赤い唇で錯乱している
ぼくは可哀相にと思って
少し離れた場所から見ていたんです
目が合ってはいけないから
ぼくはぼくの眼球 ....
臨界点に到達する前に
呼吸を荒げた影が囲う
優しい箱庭に
わたし 今日もだまされながら
小銭を投げ入れ続けている
あまりに夜の香りがするの
目をつむりながらログオフする
そのシャツの ....
君に歌って欲しいんだ
君の歌
君は歌うことしかできないけど、それでいいんだ
絶望の空から聴こえる氷のような音楽
それだけが真実でそれだけを聴いて生きていた
それ以外なんか無いと思う
あ ....
秋の風がふとく吹いた
東京のしたの方に台風はあった
商店街は黄金いろで
人間の顔をしたひとびとが
ふとい風に吹かれて
黄金いろになじんでいるのだった
親を大切に ....
私たちは独房だ
私たちはセルロースの
薄い被膜で隔てたままの
私たちが抱き合ったり
やわらかな場所
探し当てたり
セル
私たちは独房だ
世界は私を番号で呼ぶ
間違いではなく
....
僕らの声がまだメロディであったころ
あの日の伴奏は誰であったか
幾度かの恥知らずな転調を繰り返し
レコードの針を追いかけてくるくるおどけた
胸の蓄音機が鳴らすあの、雰囲気が
....
橋脚から電車へと流れる塵
蘇我行き
小さな標識は高速湾岸線
撓んだ架線の下に4つのとぼけた窓
行政書士の事務所だとわかる
やがて昼間の蛍光灯から左の英会話へ
手のひらには
ずっと ....
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