すべてのおすすめ
夕方はカラスが泣く
夜は犬が泣く
家ではきみが幸せで
家族とスキー旅行の計画をたて
休みには妹とブランチの約束をする
カラスも犬も昔から
ひとりごとなど言わない ....
にんげんの主食はにんげんです
人を食って生き延びています
にんげんはにんげんを探し
食うために挑んでいきます
たまに気に入って
持ち歩いたり
数回に分けて食べたりします
飽きたら ....
夜
車を走らせていると路面には
頭から脳漿を垂れ流した犬が
しんでいるのをよけつつ
あたらしい仕事を探そうかなどと
ニールヤングを聞く
ちょうどいい音楽だ
ちょうどいい音楽なのに
「h ....
あなたの言葉だけが
今の私の支え
あなたの声が
何度も
私の頭の中をよぎってる
あなたのしてくれたことが
私の誰にも言えない秘密の思い出
モザイク
ボクと君のたった一つの出逢い
甘いものが好きなボクと苦いものが好きな君の
小さな大喧嘩
都会の真ん中の小さな看板の喫茶店の店主は
甘苦いマンゴージュースを僕らの間に差し ....
いやになっちゃうわ
恋人と別れた後の帰宅途中
立ち寄ったブックストアで買い漁る
ファッション雑誌と少女漫画
恋占いの本だけ
あいだで隠すようにして
花が咲き散らばる
そんな一面な ....
苦しみから
楽しみ
楽しみから
慈しみ
笑顔から
始まる。
優しさから
感謝で終わる。
意地悪は大嫌い
楽しく素直に
真剣に
喜んで
敬って
常にサプライズ
い ....
古い学童保育の前で
私が気付いた影は
小さな二つだった
ちょっと気の強そうな背の高い子と
その影を踏んで歩く、少し小さめの子
見覚えのある景色に微笑みながら
私は、 ....
振り返れば忘れ物
前を向いても忘れ物
そこかしこに何かを落としてきてる気がしてしまう
あぁ 子供の頃は
母の手を握って歩けばよかったのに
あぁ 子供の頃は
歩きつか ....
私のかいた詩が
読んでくれた人の心に
ちゃんと届いたかな
やっぱり、詩をかくのは難しいな
だけど、何でだろう、かいたあとはすごくスッキリするんだ
だから、やめられ ....
片手ナベに
この世の終わりみたいな白い牛乳いれて
つきっきりで温める
ナベの内側にふくふくと泡が立つ頃
みじかい瞬間の想いを終了させる
いれたココアのせいで
白は濃く染まる
自分のためだ ....
都会を知らないじゃがいもは
わけもわからず大阪方面の電車に乗り込み
その行く先を疑いながら
車内アナウンスだけを頼りにしている
スポーツ新聞の大きな見出しは
仕事とばかりにこちらに笑いかけて ....
観光地はいつも午前の匂いがする
車の音もまだわかい
ゆびさきもつめたい
あたまもどこか夢をひきずっている
そらがまだあたらしい
朝早くに腹ごしらえをして
観光にくり ....
にがつのあさが春にむかう
大連でもはるぴんでも青島でも
死の世界はかんねんてきな世界か
はるたちあがるあすは立春
節分がふゆとはるにき節を分ける
これをしもまた
....
ゴリラは騎馬戦をやりながら
俺も四十歳になったのかと
昔の初恋を思い出しながら
川の中に設置された
飛び石橋を渡って居た
ゴリラは{ルビ嘗=かつ}て沈黙の神と
恐れられたものだ
岩崎 ....
なんとなく
繰り返されていく今を
なるべく続けられるように
わたしたちは願い
歌うことさえした
歌うことよりも
大切な今があると知った
わたしたちは押し黙り
声を失いさ ....
時間は繋がっている
ようでいても 実は
繋がってはいない。
ただ
連続して 重なってはいる。
繋がっているのならば
常に未来は予想できるはず。
川に浮かべた笹舟の様に。
でも実際は ....
胸に手をおいたのは
あなたがひとりぼっちだったからです
手首をしばったのは
あなたの声がせつなかったからです
歯をかんだのは
ほねを愛する練習です
あなたと石を飲んだのは
ど ....
歩みが止まる
記憶が止まる
時間が止まる
そして
欠片だけが残る
その欠片を集める
あなたは
今
何を思うの
悲しいの
寂しいの
辛いの
幸せだったの
感 ....
割れた指先に機械油が染みて痛いという
まるでヒトゴトにそれを聞く
吹き荒れる風は私の首筋を叩き
ごっとりと前のめりになる背中になる
ふと
目の前にあのひび割れた指先が現れた
びしゃ ....
小学生だったころ
私の学年には不思議な男の子がいた
その子は明るくて
よく自分から私に話しかけてきていた
でもときに
独りで教室に鍵をかけ
隅で座っていることがあった
また他のときに ....
今日 はじめて夜の中に潜っていたのです
コルトレーンに導かれて
深く
深く
街並みを彩る光の その 奥へ
ほんの少しの明かりと薄くて広大な黒
を
見たのです
ケータイも忘れ
....
こんなに寒い日は君との距離を痛感する
ほんの数センチの立ち位置から生ずる隙間が遠すぎて
言葉を失う前に何かできる事はないかと
必死に君の目をみてそっと近づいたら
君の体温はむしろ少し痛くて ....
まぼろしのような毎日が辛い
家族ごっこ、友達ごっこ、恋人ごっこ
楽になりたい、
思う度に絶望する
私は一生、変われない
うつむいて歩く
笑顔の奥は、無表情
私はずっとこのままだ
....
プレチピテヴォリッシメヴォルメンテ?
いいや、急ぎはしない
ただ
歩き続けるだけ
だが峠の茶屋の親父は
ウラル・アルタイ語賊の密偵だった
本性をあらわして
文末の妙技は鋭い鈍器のよう ....
産んでくれて ありがとう
絶望と悲しみの淵で
私もろとも沈まないでくれて
ありがとう
あなたのお陰で
今 私は生きています
生きていると
哀しいこと辛いことが多々あるけれど
生 ....
目に見えないあなたを
ぼくはなんどもコピーした
そして
年端もゆかない精神に
ぼくはなんども貼りつけていた
あなたの苦しみや痛みを
ぼくはじぶんのものとしたかった
....
『ちょっと、相談があるんですけど』
から始まった会話。
あなたにぺったりとくっついて尋ねた内容は
『どうしたら背が伸びるんですか?』
もっと深刻な話を予想していたあなたは
....
100128
台風の日は
窓を全開にしてください
窓があると
空気抵抗が増して
壁が潰されてしまいます
強烈な風に
窓から窓へと
通 ....
ウソの玉ねぎ
剥いて
剥いて
むいたら
なくなる
嘘のボク
「トラはトラじゃないんだよ」
「・・・ああ、トラって呼んでるだけってこと?」
「ちょっと違うけど、そんな ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19