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コンビニの袋をちりちりいわせながら歩いていた
夜風のなかに小便のような匂いがした
あたりを見回すとその匂いはツツジの群生からこぼれていた
それは甘くて涼しいヨシミの匂いにも似ていた

連休ユ ....
きみんとこ、自動倉庫できるんだ、

ようやく工事物件の話をひとつ掴んだ
いまある自動倉庫を移設したいんだけど、きみやってみる、と現場のコガネイ係長が声をかけてくれたのだった

カタヤマの言い ....
きのうの満月を空に探すのを忘れていた

期末が三月なので売上のサキヨミとその検証、P/Lのシミュレーションなどでこんな時間になっていた
クルマから出ると春の夜の匂いがした
涼やかな水っぽい匂い ....
たとえば小学生のころ

家族遠足でともだちの妹に

オウム小屋の金網に指をいれて見せたのは

ぼくだった

それをまねた彼女は指を失った

たとえば三年まえ

離婚も考えていな ....
墨いろの街道

放たれた欲望は

雨上がりの夜にさえ

涙ながして飛んでゆく

飛んでゆく


好きだけじゃ

足りないみたいだ

このせつなさを

春の切実と名づけ ....
あのころあたし失恋したら

生き方までかえなきゃ気がすまなかった

だから名古屋で派遣してやった


カレの親友が好きだった

カレも親友も研究なかまだった

カレに結婚してって ....
街には朱色の

とげがひとつ刺さり

血には白い

ラインが通っている

じっとしている

ビルディングから

神のふりして見つめている


人を思う顔

食べ物と一 ....
きみの乳首がかたくしこり

ぼくのペニスがじっとりと腫れる

ぼくたちは海の底で

生きることだけを考えていた

あらゆるセックスを愉しもう

気味のわるい生物が旋回していた

 ....
東京にくると

かつて7年住んだとこだからか

いまだに成長してる都市だからか

なんだか照れくさい

いまもいつもそうだ

でも夜になると

ぼくは金魚になって

水槽の色彩に泳ぎだすようだ

友人 ....
ヨンマタかけていた頃も

当然バレンタインなんかがやってくる

玉石入り混じるそいつを

かくし持っているのも怪しまれるから

安全なチョコは

リビングに無造作においておく

 ....
制御をうしなって

ピンクの火しぶきをあげながら

つまらないミサイルが

地を這うようにかけていった


ひとはなにを受け入れ

なにを憎めばよいのか

感情はじぶんのなか ....
いつものように射精のあと

胸にはひんやりとした粗雑

おとなしく貼りついている

心もそれに慣らされている


生きてゆくという事は

ただ生きてゆく

という事ではないの ....
中二のとき家出をした

ぼくはすこし複雑な環境にいた

遠い親戚が経営している病院の

ぼくは病室をあてがわれて住んでいた

妹にはその隣があてがわれていた

病院の四階が院長夫婦 ....
春の雨が降る

アスファルトが匂いたつ

雨があがる

すこし唐突に星が散っている

湿気が鼻にかさなっている

風が目のまえを撫でては消える


きのう

エロい夜だっ ....
地球と太陽の

その絶妙な位置関係は

引き合うチカラで出来ている

俺とおまえのそれが

この宇宙の法則のうちにないのは

いったいなぜだろう


俺たちに働いているチカラ ....
夕方はカラスが泣く

夜は犬が泣く

家ではきみが幸せで

家族とスキー旅行の計画をたて

休みには妹とブランチの約束をする


カラスも犬も昔から

ひとりごとなど言わない ....
月がいやにはんぶんで

藍のそらのそこが白かった

それはやけにぎらついていて

たったひとつの天体のごとだった


放りだされたにんげんは

この世にふたりといなかった

アナルセックスいがい

か ....
観光地はいつも午前の匂いがする

車の音もまだわかい

ゆびさきもつめたい

あたまもどこか夢をひきずっている

そらがまだあたらしい

朝早くに腹ごしらえをして

観光にくり ....
にがつのあさが春にむかう

大連でもはるぴんでも青島でも

死の世界はかんねんてきな世界か


はるたちあがるあすは立春

節分がふゆとはるにき節を分ける

これをしもまた

 ....
胸に手をおいたのは
あなたがひとりぼっちだったからです

手首をしばったのは
あなたの声がせつなかったからです

歯をかんだのは
ほねを愛する練習です

あなたと石を飲んだのは
ど ....
目に見えないあなたを

ぼくはなんどもコピーした

そして

年端もゆかない精神に

ぼくはなんども貼りつけていた

あなたの苦しみや痛みを

ぼくはじぶんのものとしたかった
 ....
俺ってこんな感じだ

牛に乗って
花のついた帽子をかぶって

顔だけ影を差し入れて

崖したの小道を牧歌的にゆく
そらは青いのか、曇りなのか

緑はまるで六月の闇のようで

今だによちよちやっているん ....
生まれた命のかずだけ

追憶はある

みんな誰かしらの

何かしらの追憶なのだ


この夜も、あの朝も

昼間もあったか、夕暮れもあったか

七千年まえのナイルの少年の

 ....
ぼくらはリレーする

きれいごと

というバトンを継いで

ゴールのないトラックを

ぼくらはリレーする


ぼくらは時間に負けてゆく

バトンには実体がなくなってゆく

 ....
言葉たらずとは

なんの例え話なのだろう

言葉を見つめている

言葉もこっちを見つめている

言葉たらずの愛

目的や嗜好やタイミング

そんなのが合わない

合わない気 ....
ひかりが冬の風をほどいていた

物かげをみつめながら

たばこの灰を風にながしていた

ふくらはぎには陽があたっている

車にもどることにした

後輪の日なたに雀が

ちょうど ....
ひまわりを思い出す

夏、なにげなく通った街道に

群生していたひまわりを

川沿いのグロテスクなホテルで

ゆっくりと狭い風呂に入ったね

ひまわりを思い出す

黄色でらくが ....
イエス様のお母様であることを天に捧げ

マリア様もまた

イエス様とおなじ聖なる存在になられた

だから

マリア様のイエス様への肉の愛は

宗教画のなかにしか存在しない

いったい肉の愛とはなんであ ....
帰巣本能とはなんだろう

なんのたとえ話なんだろう

いったいどういう宇宙を

ものまねしているんだろう


時間は帰巣する

宇宙の果てより始まりのほうに

ぼくは惹かれて ....
昔よく聴いたCDをかけてみた

当時つき合っていた女を思い出していた

精確にいうと

つき合うまえの胸騒ぎを思い出していた

その女にわるかったよなと謝ってみた

今でもいちばん ....
豊嶋祐匠さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(38)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
蛇たちの天体- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-28
蛇は転ばない- 吉岡ペペ ...自由詩710-3-26
三月の夜- 吉岡ペペ ...自由詩510-3-3
TSUNAMI- 吉岡ペペ ...自由詩610-2-28
春の切実- 吉岡ペペ ...自由詩1910-2-27
名古屋で派遣- 吉岡ペペ ...自由詩610-2-24
東京- 吉岡ペペ ...自由詩610-2-21
深海- 吉岡ペペ ...自由詩4+10-2-19
TOKIO- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-2-15
バレンタインの切り抜けかた- 吉岡ペペ ...自由詩4*10-2-14
つまらないミサイル- 吉岡ペペ ...自由詩510-2-12
気持ちの責任- 吉岡ペペ ...自由詩210-2-11
家出のよる- 吉岡ペペ ...自由詩1010-2-11
エロい夜- 吉岡ペペ ...自由詩910-2-9
精神のカルテ- 吉岡ペペ ...自由詩510-2-7
ひとりごと- 吉岡ペペ ...自由詩810-2-7
たったひとつの天体- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...410-2-6
旅をする死者- 吉岡ペペ ...自由詩410-2-3
かんねんてきな世界- 吉岡ペペ ...自由詩310-2-3
雪がぜんぶを- 吉岡ペペ ...自由詩10+10-1-31
ぼくはあなたをコピーする- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-29
俺って- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...610-1-23
追憶- 吉岡ペペ ...自由詩1010-1-22
ぼくらはリレーする- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-20
言葉たらず- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-19
冬のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-16
ひまわり- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-13
肉の愛- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...310-1-11
宇宙のものまね- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-10
冬の陽- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-9

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