すべてのおすすめ
おもいで

10円玉を握りしめたいつかの少年が泣いていた
こんなにも近くにコンビニがあるのに
駄菓子屋という夢の国は遥か遠くで
疎開してしまって

コンクリートだらけの街並みはいつも ....
小さな音で聞く
古い音楽のように

今日の何処かに住むような
哀しみであればいい


何より大切な光だと
思えた瞬間を

ふいっとこの手のひらに
思い出せればいい


東の ....
パチンコのホールマネージャーは職種で時給を差別するのを嫌って居た
清掃も接客も内容に違いはあっても
労働の価値に違いは無いのである
と言うのが彼の自論であった
接客はそれなりに心労を伴うが手待 ....
起きたてよりも
身体を少し動かした時に
命が整うように思う

偶然開いたページに
誠実に伸びている轍を見つけると
命が整うように思う

なんでもない日
みそ汁をのんでいると
命が整 ....
鉄くずが
泣きやんだ

そんな
気がした夕暮れだから
昔ばなしはおしまい
今日はおしまい



踏まれた枯れ葉が
くすっと笑って飛んでった

きっと誰しも
そうや ....
叩かれた
殴られた
蹴られた

常に恐ろしい存在だった
決して逆らわなかった
母に気に入られるように
顔色を伺って生きてきた
いつもどこか緊張していた
心の底から甘えた記憶はない
 ....
 
瞼をおろす瞬間を、捉え
コンマの世界は動き出す
1から10までの呼吸で
張り付いたのぞき窓
 
乾いた風と枯れた土
ささやかな幸せとやらは
この集落ではまだ 咲いては、いない
  ....
夢とやら希望とやらがない場所に

袋に詰められ

ぽいっと投げ出されてしまったよ


夢とやら希望とやらを喰らって生き続けてきたからさ

飢え死にしろってことなのか

しかも袋詰 ....
三十年ぶりに会った母
記憶の片隅にも無い母
けれど会った瞬間に
本当の母なのだと実感した

今まで母(と呼んでいた人)に感じていた
違和感の訳がわかった気がした
何故だかはわからない
 ....
真っ青な空
ぽっかりと浮かぶ白い雲

この景色を
切り取って折りたたんで
紙飛行機にして
あなたに送りたい

少しだけの
メッセージを添えて
「ありがとう」
生まれた命のかずだけ

追憶はある

みんな誰かしらの

何かしらの追憶なのだ


この夜も、あの朝も

昼間もあったか、夕暮れもあったか

七千年まえのナイルの少年の

 ....
おとうさん
そう呼ばせてください
あなたをおとうさんと呼んだ記憶がないのです

おとうさん
こっちをむいてください
あなたと視線をあわせて話したことがないのです

おとうさんの娘として ....
腹の肉 尻の肉
ぶよぶよと揺れる肉
だらりとたれる肉

肉はどんどん増殖し
私の心を包み込み
内臓を圧迫し
そしてついには
心臓をも締め上げる

そして私は
ただの肉の塊に成り果 ....
『もーマジ最悪』

『げっこれ最悪』

『やだー最悪』

   ・

   ・

   ・


本当の『最悪』はどこだろう?   
暗いことばっか言ってるから
お前は暗いんだって
あんたは言うけど
それならなんであんたは
さみしがってんの?

日の当たらない場所を陣取って
背中丸めてうじうじしてる

思うだけでう ....
ぼくらはリレーする

きれいごと

というバトンを継いで

ゴールのないトラックを

ぼくらはリレーする


ぼくらは時間に負けてゆく

バトンには実体がなくなってゆく

 ....
言葉たらずとは

なんの例え話なのだろう

言葉を見つめている

言葉もこっちを見つめている

言葉たらずの愛

目的や嗜好やタイミング

そんなのが合わない

合わない気 ....
ちぇっ!

右肩に強い衝撃を感じたと思ったら
見知らぬ男のひとの舌打ちが耳奥にまで突き刺さる

ちぇって言われてもね

いつもと変わらぬおっちょこちょいだから
うっかり階段踏み外して捻 ....
 
夜明けのサンマルコに風が吹く
恋人達の残り香を拾い
集めながら朝を、呼び込んで
 
頬を掠める
微かな潮の交響
幾つか期待を散りばめて
 
 ときめく、
 アドリアの海
 
 ....
言語学者は
なゐのある国に住んでいた

繰り言を操り
魚たちを漁り
縹色の鰾を解剖し
暗闇の中に二つあるものを
その音を
いつも探し求めていた

文字や表記よりも
音声記号そのも ....
まるで何事もなかったように
日常の分だけとおり過ぎていく
愛情は誰も手にすることができない
静かな凪の海
私をおきざりにしたまま
潮も今は遠く引いている 
深海の青のような音楽
三日月が ....
慟哭はたちまちの内に凍りつき
ひとつの惑星になってしまった
あまりに穏やかなその姿を
僕は畏れた



硝子ほど鋭利ではないけど
涙ほど優しくもなくて
だけど人を殺すことはできる
 ....
死ぬことを考えてきた
死ぬことを考えてきた

いつのまにか
生きることがわかってきた
自分にとって
生きることがわかってきた

眠る前に
朝がこないことを祈り
朝になって
今日が ....
真白な卵を
あたためて
ぐつりと
穴をあけたい

わたしの体は
やわらかいので
殻に
すきまなく
はまるでしょう

爪先まで
生成したら

やっと
あなたと
お話しでき ....
フィクションに
幻を信じた女たちは
二日酔いの朝の様な
気だるい脱力感纏い
眩しそうに太陽睨む

フィクションに
疲れ切った男たちは
優しさに飽きた様に
冷たく無表情を装い
蒼い満 ....
くるくると光り解けて
流れ往け
幾千の揺らぎ瞬き
降り仰ぐ
劫火の尾根の
爛漫難し
 
 



 ....
音もなくカルナヴァルはやって来た
花吹雪の中をカルナヴァルはやって来た
爪先立ちで熱狂する
サンバ
魂を奮い立たせる
アンゴラのリズム
髪にまぶたに乳房に腰に
音も楽器もなく花は降りそそ ....
ひかりが冬の風をほどいていた

物かげをみつめながら

たばこの灰を風にながしていた

ふくらはぎには陽があたっている

車にもどることにした

後輪の日なたに雀が

ちょうど ....
しずかにやんだ川を
木につるしてから出かける
まだわからずに
陶器の横顔
すれちがう人を
飲み干した
だけの流れ
持てやしないまま
垂れおちるときの膨らみ
あらわれた褐色に
もう私 ....
あなたの青は わたしの青ではないのだろう。
あのとき選んだコトバは わたしのものであって
そうではなかった。

水に水がとけてゆく
そのオトが 耳を塞ぐ。

沈んで沈んで沈んで ....
豊嶋祐匠さんの自由詩おすすめリスト(563)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
線香花火- 窓枠自由詩18*10-1-27
チビ- 松本 涼自由詩510-1-27
それぞれの事情- 間村長自由詩310-1-25
みそ汁- 昼寝ヒル ...自由詩710-1-25
おしまい- 千波 一 ...自由詩6*10-1-25
- 綾瀬のり ...自由詩610-1-25
戦場カメラマン- 窓枠自由詩4*10-1-24
夢とやら希望とやら- オンガシ自由詩6*10-1-23
- 綾瀬のり ...自由詩710-1-22
紙飛行機- ありす自由詩810-1-22
追憶- 吉岡ペペ ...自由詩1010-1-22
おとうさんへ- 朧月自由詩12*10-1-22
- 綾瀬のり ...自由詩610-1-22
最悪- くろきた自由詩210-1-21
ネガティブ思考- 朧月自由詩3*10-1-20
ぼくらはリレーする- 吉岡ペペ ...自由詩310-1-20
言葉たらず- 吉岡ペペ ...自由詩610-1-19
歩めるひと- 恋月 ぴ ...自由詩15*10-1-19
少年時代- 窓枠自由詩3*10-1-19
辞書にない言葉辞典- 海里自由詩3*10-1-18
夜想曲- 楽恵自由詩7*10-1-18
宇宙- 九重ゆす ...自由詩3*10-1-18
生きること- 朧月自由詩310-1-18
用心- 依々れん ...自由詩210-1-18
フィクション- 弥鈴自由詩8+*10-1-16
バナー(幟旗)- 鵜飼千代 ...自由詩6*10-1-16
ファンタジア- 楽恵自由詩6*10-1-16
冬のひかり- 吉岡ペペ ...自由詩710-1-16
こどくのあし- 白砂ユキ自由詩7*10-1-16
あなたの青は- ソノタ自由詩310-1-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19