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倒れてから半年
「紐をください」
孫にも敬語を使う
あてがわれた部屋で
『紐』の本に指を挟んだ

「趣味くらい」と彼の娘
わたくしの母
手芸用の太い編み紐を
渡したのは確信犯だった
 ....
あなたはいつも
わたしの
開かれた窓でした
そこにはいつも
新鮮な空気が流れていて
清潔な水色の空とつながっている

たとえばそれは
岬の草はらの淡いスケッチで
たとえばそれは
ガ ....


それは私の手じゃない
10数えるまでに360m離れて
ゆっくりでいいから手を繋ぎにおいで
(ドクドク ドク ドク)




まだなの?キミの心へ届くのに
まだ慎重に?そっ ....
小花の、シナモンとマーブリングしている
庭先で教科書を開くキミの紅茶
ユルユルした{ルビ蜉蝣=かげろう}になる朝

キライなともだちのプリクラ
姉妹の関係に似ている 笑顔
笑顔笑顔笑顔 ....
{引用=ふたりきりでも まだ
さびしいので
ラジオをつけると あなたは
雨音だけで充分だと言った}

愚痴を云わないけれど聞けない
つまらない女ですから
晴れ女でいいねと羨ましが ....
僕達は容易に 
たくさんのものを失ってしまう
取り戻す事のできないものですら

時計はその時を
刻み付けたまま沈黙している
瞼の裏に
残響だけを刻み付けて

無くなってしまったものを ....
朝、直らない寝癖を気にしつつ外に出る
夏物の服をまとめ買いする
雲行きが怪しくなる
寝癖はまだ直らない

昼、直らない寝癖を気にしつつ外に出る
一週間分の家族の食糧を買いだめする
寝癖は ....
清しく、邪な風に
華奢な下肢をさっと隠した
裾広がりの白地に
ピンクの薔薇の咲くスカート

立襟のブラウスに
光る栗色の髪を
ながく垂らし
ただ、甘く春に散る
花の匂いを漂わせて
 ....
街なかで白い小鳥を配っていた
籠に入ったたくさんの小鳥を
小鳥配りの人が要領良く配っていく
受け取らないつもりでいたのに
いざ目の前に出されると受け取ってしまう
わたしが手に取ると
それは ....
小さな まぁるい
金魚鉢の形した器
浮かぶあなたはビー玉
ぷかぷかくるりん
今にも融けそうだ ねぇ あなた
助けられないの
 あなたはすっぽりはまっていて
金魚鉢を独り占めするあなた
 ....

わたしの家の郵便受けには
朝になるといつも
赤い花がいっぱいに届けられる
露を含んでぽったりと
流れ出しそうな赤い花だ
どこかにわたしを好きな人でもいるのだろうか
捨てるに捨てられな ....
お兄ちゃん
セミとりしたね
なつやすみ
わたしのぼうしは
おさがり
すこし大きかった
いえにかえると
ソーダのアイスを
半分こしてたべた
おひるになると
お母さんが
ソーメンを作 ....
悲しみを表す言葉を並べて

悲しみの詩が出来たら

その悲しみは意思をもって

そっと旅立っていく

そんな気がして

僕は少し嬉しくなる



喜びを表す言葉を並べて
 ....
指の願い
叶わず
雨垂れて落下する夕暮れに
そっと逆らい 立ち上がり 
すとん と見下ろせば
窓硝子に迫りくる夕闇に もっと ひろく 
もっと しとしと
見下ろされ


あ ....
紡ぎ方を忘れた鳥は、手のひらに何を刻めばいいのか
温度差、呼吸の深い、遠い
渡ることの出来なくなってしまった彼らを
僕らは繋ぐことで
   (手のひらだったのか、どうか)
          ....
せっちゃんは津田沼高校の生徒に戻った夢を見ました

そしてデブ専のゲイバーでウーロン茶二杯飲んだら百六十万円だったそうです

みんなせっちゃんにお金をあげてください

お金がないとせっちや ....
 ことり ことり

音がしますね
なんの音でしょう

 ことり ことりこ 

不思議な音です
誰がこの音を出しているのですか

 ことりこ ことり

では、ことりさん、と呼びま ....
少女のユメは、こんな天気の良い日にピクニックに行くこと。

前の日の夜に仕込んだライ麦入りの食パンで作ったサンドイッチと。

朝に入れたミルクたっぷりのエスプレッソを持って。



 ....
欠けたピースは

故障していて

だから

覗ける

希望があった

白い帽子被って

裏切りのない

五月の

風には

灰色の影には

欠けたピースは

 ....
スプーンで
粉っぽいくせに
白いお砂糖と
むりやり
無理矢理だよ
ぐるぐるってさ
なんとなく
計算なしに
ぐるぐるってさ
ねえ
私たちに似てるかも
なんてこと
なかったのにさ
 ....


眼を閉じるとそこは
金木犀の香る秋のベンチで
横には
もう何度も思い出しているから
びりびりの紙のようになってしまった
いつかの君が
黙って座って煙草をすっている
周囲がいやに ....
鼻の下を長くしている
おっさんが
ジロジロこっちを見る

私はおいしくないよと目で言う

その目をおっさんが見る

キモイと小さくもらしたら
おっさんがピクピク動いた

よく見る ....
近づく夏の気配に
風は
荘厳なパイプオルガンで
真実の歌をうたう

季節の波間へ
消えかけながらも
風は
光 いざないながら
真実の歌をうたう
いつも
笑顔でいたいと
そう決めたなら
決して泣かないように
そのかわり

一度決めたなら
最期まで笑いぬけ
すべてのことを包み込んで
心のうちにしまいこんで

簡単にあきらめる ....
「卵」という文字が 
何故か哀しく歪んだ 
誰かの顔に見える 

「卵」という文字が 
何故か背中合わせに俯く 
ふたりの人に見える 

「卵」という文字が 
何故かずっと倒れずに  ....

わたしの好きなひとの眼の中には
いつでも空がひろがっている
外が雨でも嵐でも
すこんと晴れた青空の眼だ
することが何もない
曇った日曜日なんかには
一日中好きな人の眼を見ている
そ ....
駱駝は人手に渡してしまった。
少しの水と、一日分の糧と引き替えに。
だから二人の娘は手をつないで歩いた、
月下の沙漠は、
はろばろと二人の前に広がっていた。

邪恋の娘ども、と囃し立てられ ....
残ってきたのは茶色になってぐちゃちゃになってどうしようもなく汚くて目も向けられない
インディペンド
「そんなの冗談だろ」
「そんなの嘘だろ、いい加減にして」
口と口のサーカス
火もふく
 ....
きょう
たんぽぽとはるじおんを食べた
すこしだけ耳が伸びて
神様の声をきいた


あしたは
すみれとばらの花を食べる
すこしまた耳が伸びたら
まだ聞いたことのない
あなたの声が聞け ....
「ダックス!」
といきなりいわれた
ソファーでひっくり返って
ノビている姿が
ペットショップで見かけた
ミニチュア・ダックスにそっくりだという
あんなふうにやわらかい腹をムキダシで
無垢 ....
ベンジャミンさんの自由詩おすすめリスト(1070)
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