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{引用=
どぶ川に棄てられた
あの子はどこへ行ったかな
しろい柔肌を
葉っぱみたいな深緑色にして
ぷかぷか浮いて流れていった

幼い兄妹がそれを指差して口づさむ

(ごらんごらんあれ ....
薔薇は何処に行ったのだろう
もう何年も目にしていない
気が
するんだ

僕の住む街は
かつてバラの街を標ぼうしていた街の
隣にある

だからと言って
薔薇を植えた庭のある家が
そ ....
青く光った矢印が
一斉に前を示し
両腕にしがみ付く怠惰な風は
酸っぱい痛みを産み落としていった。
萎んだ夜と悴んだ指先には
遠くの方から響いてくる
赤い点滅の伝言を
読み解くことはできな ....
太陽が沈みゆく頃
丘の上を列車が走るよ
車窓は連なる光の隊列

キラキラと一筋に流れ
まるで夕暮れジッパー

閉じ合わせてゆくのは
夕照りの橙と大地の黒

きっとあの車掌さんは
 ....
雨に濡れた明朝体のような
あなたのてのひらで
さやさやと海をやどす桃の実と

どこからか
うちよせる
まひるまの
葬列

泳げないわたしのために
あなたが桃にナイフを入れるたび
 ....
空の青と
花の赤を
重ね合わせた
君の可憐のマゼンダを
追いかけ過ぎて
森の緑を彷徨った

森の緑と
空の青を
擦り合わせた
僕の弱虫のシアンを
飼い馴らせなかったから
花 ....
沖縄では
きじむなーも
みみちりぼーじーも
あんだくぇーぼーじゃーも
みんなさーたーあんだぎーが大好きです

いちゃりばちょーでーだから
かめーかめーおばぁもひとつちょうだい
ぬちどぅ ....
背中を切ってきた
麻酔が切れてきたので少し痛む
抜糸は来週
アホみてぇな金がかかる
スネかじってる間はいいけど
一人でこれ払う事を考えると厭になる
保険入っててこれかよ
泣けてくる
 ....
サイズを合わせろと木端にダメだしされて
身体中の関節を外してコンパクトに納めたけれど
これ以上小さくなれないんだよ
もうそれじゃ
何がしたいんだかわからなくなっちゃうんだよ 

掴むものに ....
ぽ、と、り、ぽ、こ、り、と、あ、わ、に、な、る、

もう忘れていいのです
苦しまなくていいのです

もう昔のことなのですから
これからはほかの誰かのためにないてください
わたしにはも ....
稲光のする夜空
降り出した雨の中
いつものように娘を迎えに行く

遮断された自動車の中
音楽さえ流せば雷鳴はかき消されて
稲光もストロボに堕ちる
はずなのに一閃されるたびに心が騒つく
 ....
ぼくは    青の発生 図書室のいすに
きみが    手紙を置く 冷たい空気を抱く、金曜日
好きだ    be動詞で駆け抜けた週末 決壊する 私    
、と思    愛の行き先も知らず 自分の ....
眩い光りは衣を重ね
いつまでも消え去らぬ 
それは人知れぬ
夏の海峡の 輝きを増した陽炎
落ちてきた 数知れぬ星達をあつめた天の河のように
静かによこたわる
無数のきらめきは、時を惜しみ
 ....
}羊水(春)

コイン・ロッカーのコインが着地する
その音を聞いて
呼気をつきはなす
わきまえてなまえを呼んでも
まだないのだから

うぶごえをあげる
こっちへ来なさい、
と あな ....
混沌の渦が、芯に落ちて

花びらは、瞬き

カオスは、一つの流れを示した。


示された約束は、熱を帯びて青く

一筋の光りを仰ぐ

あまりに短い時間を惜しむかのように ....
ひとは胸に
一枚の白い紙をもって
生まれてくる

やがてそこには
おとなになったらなりたい
夢が書かれ、

送辞や答辞の書かれる
春もあるだろう

結局出せなかった
ラブレター ....
四つ角に生まれた風が
光になって踊っていました
六月の紺碧 空の下
オークの木のどの枝たちも みな夏に呼応して
新緑に色づく

私は、これが最後だと思うのに
あなたは、いつも明日を口にす ....
どれだけ考えても
どれだけ思い出そうとしても

必要な言葉が
口から音となって
意味を成した
文章で
出てくることは
ない。

私は
失った。言葉。
そして
それらを
つ ....
忘れられた小さな空がある。

初夏の風を受けて
駅に続くなだらかな坂道を
歩く途中にある
金網のフェンス越しに

名も知らない花の群生
赤紫の小さな花を
背の高い茎にたくさんつけなが ....
さみしい人は敏感だ
さみしい人は
さみしいということに一生懸命

あまりに一生懸命にさみしがるから
周りにいる人は触れられなくなってしまう

さみしがる人が
さみしいということにひたむ ....
つないだてをはなさないままで
わたしはねむりにつきたいのです

あなたは ないてない とつぶやいて
またなくのです

あのひわたしが すきだ といった
ゆりのはなのかおりをただよわせたま ....
網戸の張り替えをしようと外しにかかると
空がところてんのように
にゅーっと切り取られました
あまりにおいしそうなので
私が黒蜜をかけて食べようとすると
だめだよ、と貴女が言いました
どうして、と聞いて ....
真っ白く
真っすぐになりたかった

どう見えるかなんて
どうでもいい


私は私を演じるのではなく真っすぐに
真っ白になりたいのだ


黒く見える染みのような汚れさえ
真っすぐ ....
春「許せない春」


桜ふぶきが目に入る
淡く、幼い恋に似ていて
ほろりと涙がでた

花びらをひとつ
つかむと握りしめていた
肩をなでていく、風を感じる

許せるものを
この手 ....
悲しみの輪郭を、そっとなぞり
この雨の行方を探してみる
黒々と光る夜空の奥深くから、
ざあざあと雨は降っていた
冷たい三月の匂いをたたえながら

指先が閉じ込めているのは
言葉を紡ぐこと ....
女の声は殆どが水で出来ている


舐めとればそれはひどく甘ったるくて
お祭りの屋台で食べた綿菓子みたいに
口がべとべとになってしまうんだ


男の声は殆どが煙で出来ている


吸 ....
あなたと 
手をつなぎたい

光る新緑の下で

あなたは
やさしい
写真を撮る
可憐な花々がより
やさしく 映る

あたしは
もっと やさしくなれる

そして
あなたの
 ....
今日の月は
そのひげが届きそうなほど
草の香りをしっぽで感じて
透き通る風のシルエット
耳に心地よくて

ぼんやりと
ふんわりと
春 満喫中
夢から醒めた
セロファンの夜が千切れていく

いきを、してね
しっかりと
もっと
つよく

涙の通ったあとは、砂漠みたい
なにもかんがえられないから
脈をかぞえる

いち、に、 ....
ようやく僕の窓にも光が差して来て
暖かな日差しを感じるようになって来た
めいっぱい窓を全開にすれば
この病んだ部屋にも新鮮な空気が入って来て
まるで心が洗われるよう

しばらく窓辺で風に吹 ....
ベンジャミンさんの自由詩おすすめリスト(1070)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
魚の子- 高梁サト ...自由詩10*11-2-2
薔薇は何処に行った- kauz ...自由詩8*11-1-21
残火の迷夢- 久石ソナ自由詩2311-1-11
夕暮れジッパー- 佐倉 潮自由詩711-1-2
葬列- 萩野なつ ...自由詩1510-12-10
補色残像- nonya自由詩16*10-8-28
さーたーあんだぎぃくぇぼーじゃー- 海里自由詩2*10-8-18
ペインをイマジンしながらノイズに耳をすましSOSを。- 虹村 凌自由詩6+*10-8-14
これ以上小さくなれないから- 鵜飼千代 ...自由詩19+*10-8-12
人魚の涙_- 緋月 衣 ...自由詩12*10-8-7
日記- kauz ...自由詩4*10-8-1
アムール、あるいは愛の果て- 耳野 亮自由詩310-7-26
七夕- 月乃助自由詩16*10-7-11
鈍き罌粟の季題- 井上法子自由詩2610-7-7
さよならのスタート。- 自由詩310-6-28
一枚の白い紙- ryou自由詩210-6-27
夏の風- 月乃助自由詩17+*10-6-20
言葉- izumi自由詩110-6-13
小さな空- ……とあ ...自由詩20+*10-6-11
さみしさの種- 朧月自由詩610-6-9
献身- 梨玖自由詩210-6-8
空のかたち- クローバ ...自由詩2*10-6-2
知らせたいこと- 舞狐自由詩8*10-5-31
四季- かんな自由詩8*10-5-25
悲しみの輪郭- 九重ゆす ...自由詩6*10-5-21
声の実験- あ。自由詩22*10-5-16
ぬくもり- 森の猫自由詩3*10-5-16
ねこ- 春日野佐 ...自由詩210-5-12
爛々麒麟- オオカミ自由詩510-5-11
五月の窓- 未有花自由詩14*10-5-6

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