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声をかけようとして躊躇った

鬱蒼としているその背中は
家事の音を大きく立てながら
部屋中に電気柵を張り巡らせていた

薬缶のお湯が沸騰し湯気を吹いている
まだついていない嘘のシミュレー ....
悪夢の機械工場から
ひょいと伸びた手
人の自ら造り出す
無機物機械ノ 丿
ほら、ふっと立ち上がり
命を宿し息衝き自立し
恐るべき絶対悪と為り

世の人を襲い来る時に至ると 、
    ....
敵であり、
味方であり、
ボクの恋人であり、
油断の出来ない女だった

彼女が欲しいのは男らしさ
弱い男なんか目じゃない
心の傷を舐めてなどくれない
辛い時に、優しくもない

だけ ....
命が惜しいと老人は若者に、我慢を強いる
生徒は学校で教師の言うことを聞けず
夏は暑いからと過度にエアコンに頼る
お金が欲しいと子供達は、YOUTUBEに顔を出し
難しいことは考えたくないと、人 ....
窓ガラスの向こうは
灰みたいな霧雨
しっとり濡れたふたり
長い沈黙はお互いを窺っている
温かい珈琲をブラックで飲み
空気が微笑んだ途端に
外の世界は滅んでゆく
ドアの鍵を掛けたその手で
 ....
電線伝いに溜まった雨滴の群れ、無数無数
すぅうと膨らんではぽとっと落下していく
次々と、次々とまた膨らんでは落下して

繰り返し繰り返し

ベランダのキキョウやガーベラの花々
いっせいに ....
かたてそこ
  
  僕の廻りにはあなたがいて
               それでも僕はまわり続けている と あなたに問いかけた
                             ....
やりたいことを
やり尽くしてしまったので
今日はもう
何もやることがありません
仕方ないのでキャスをしました
すると、若い女性から
彼氏がほしいと相談されました
はっきり言って上手い答え ....
日めくりカレンダーが
風でパラパラとめくれ
ちぎれて飛んでいく
慌てふためく私を
置き去りにして


ひっくり返すことのできない
残り時間もわからない砂時計
私が生まれると同時に
 ....
あなたから滲み出る匂いを嗅ぎ
やっと呼吸をすることができる
冷えたコンクリートに囲われて
息を止めたまま凍りついていた
思考回路が野生化する花の香り
ひとりでは何をするにも未熟で
あなたの ....
朝に
自らの面を
洗う 
雨、
打ち付ける
アスファルト、
濡れそぼつ
銀の色に
人影 映り、

 滑落する時に拍車掛け

始まる一日、
新たに 告げ
 響く声  
内か ....
湿っぽい風の中を歩いてきた
さくばんの雨で路傍がきらきらしていた
きらきらに意識が混濁しつつ
湿っぽい風の中を歩いてきた


僕はラッキーストライクに
カフェラテを買った
妻が何を ....
お寺の境内の一角、緑の葉が繁り、そのところどころで小さな可憐な花が咲いている。
その紫色を見ているとなぜか懐かしさでこころのうちがあたたかくなる。
「萩の花だわ」
すれ違っていく観光客の会話でそ ....
 
*

シューケーキ
3つのお星さま
4重層のシュー
お腹に 苺 を
隠しておきます

*

ルモンド
長かったトンネル
やっと出会えた
2人
チョコとアイス

 ....
ずいぶん長いこと静かだった
道路の舗装工事をしても
気づかれることなく
死んだように眠っていた
それが突然起きてマジギレして
大地に穴を開けた
近くに人がいたら殺していただろう
忘れかけ ....
おにぎりを
作ったら

おまえ
あれはしょっぱすぎるよ
と言った

あんたの
涙の味なんだろう

手作りのものを
最後に食べたのはいつ
家の中に
タイムカプセルがある
タンスの奥に眠る木箱には
古い写真や
隠していたメモや
忘れ去られた人の住所や
捨てられなかったおもちゃが入ってる
開けてみるとガラクタしかないのに
今 ....
肌寒くなり
日暮れが早いから
気がつけばいつも夜だ
どうした夜の住人
居心地のいい闇の中で
やりたいことが山ほどあったんだろ
音を言葉を絵を
並べて埋もれるはずだった夜
猫がいれば完璧 ....
白馬の騎手は紅い薔薇の花束を抱き

群衆は勝利の美酒に酔いしれて

拍手喝采は止まない

隊列は乱れず広場を目指し

明日の平和を誓う胸
子供の頃から虚言癖
親からの期待の砲弾を
避けるのに必要な技術
未だに平気で嘘を吐く
嘘の中に本当を隠し
真実も共存している
生きてることは真実
それさえあれば
あとは嘘だとしたって
 ....
 ほら あれが宵の明星よ
     
    と云う貴女 
       、
なんて美しく青紫に躍り咲き開き
直進する時を下方から貫き通し
ただただ変転し広がり続けてゆく無限、

 死 ....
もう二十五年も、黒板に向かって、数式を書いたり消したりしておりますが
おとつい、あるおひとりの数学の先生に
「田中先生、図形は、どうして反時計回りにアルファベットをふるのでしょうか。
 ご存 ....
夕暮れの川面に寄り添い

言葉もなく涙を流した

甘く 切なく ほろ苦く

結ばれぬ想いだけが通り過ぎてゆく

映画のようにリアルで

小説のように深く

ふたりは闇に溶けてゆ ....
理想と乖離している現実
指先にも触れていない
シャボン玉のような脆さを
壊さないようにするだけで
精一杯の炭化した燻りが
その暗闇で確かに熱を持つ
直視できずに閉ざそうとする程
胸の中で ....
三つの高さの峰を登らなければならなかった

一番低い最初の峰は登り終えた

けれど、残り二つの峰へのルートが見つからなかった

探している内に夕立が近付いていることを知った

私たちは ....
にゃんだ

こいつマジ可愛い良い人生にしたれ
こいつマジブス、地獄味あわせたれ
こいつマジ普通ー、お前はまだ早いわ
こいつキモイ、いじめたれ

にゃんだ

こいつ、やっぱ可愛いわ、も ....
ブライアンウイルソンは、百姓がにんじんや大根と対話するように、音楽と対話していた。

ピアノを柔道のように演奏するピアニストがいる。
ピアノをポップソングを作るために、演奏するピアニストがいる。 ....
まだ整備されていない、
とても茶色がかった昭和の夢の中を、
ヨウイチ君と一緒に遊びまわって、
一体ぼくは何を忘れてしまっていたというのだろう、
彼の名字がどうしても思い出せなくて、
なんだか ....
気づけば部屋のすみに重なっていく紙のくさぐさ
服用薬品名カード、やら
保険調剤明細書、やら
ほおっておけば粉雪のような埃をかぶって
畳にみじめに融けていきそうな顔をする

教科書サイズのお ....
午前3時に家を出て
ゲン担ぎのバイオリンソナタを聴きながら
捕らぬ狸の皮算用
今日で渓は閉ざされる
渓は水量が極度に減っていて
秘密のポイントも浅瀬になっていた
ピクリともアタリは無かった ....
森田拓也さんの自由詩おすすめリスト(345)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
沈黙の綱渡り- 自由詩7*24-10-6
SAVIOUR__MACHINE*- ひだかた ...自由詩324-10-6
傷だらけのダンディ- atsuchan69自由詩20*24-10-6
我慢知らず大国ニッポン- 鏡文志自由詩7*24-10-5
ふたり- 自由詩5*24-10-5
生きること- ひだかた ...自由詩7*24-10-5
それでも言葉は廻る- アラガイ ...自由詩8*24-10-5
キャス- 陽向(2 ...自由詩6*24-10-5
五行歌_矢のように- ヒロセマ ...自由詩14*24-10-5
風を発す- 自由詩9*24-10-4
日の声- ひだかた ...自由詩6*24-10-4
- 田中教平 ...自由詩724-10-4
慈雨- そらの珊 ...自由詩15*24-10-4
4種類のケーキ- 足立らど ...自由詩6*24-10-4
歴史の証明- 自由詩7*24-10-3
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がらくた- ガト自由詩6*24-10-3
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五行歌_チャイコフスキー_ヴァイオリン協奏曲第一番- レタス自由詩5*24-10-2
嘘吐き- 自由詩7*24-10-2
キキョウと明星とキラメキと- ひだかた ...自由詩8*24-10-2
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ラフマニノフ_ピアノ協奏曲_第二番_- レタス自由詩5*24-10-1
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夜夢- ひだかた ...自由詩6*24-10-1
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ブライアンウイルソンの詩- 鏡文志自由詩10*24-10-1
ヨウイチ君- 本田憲嵩自由詩1124-9-30
反故の里帰り- 46U自由詩10*24-9-30
【渓流】_最終章_- レタス自由詩6*24-9-30

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