*

 ブルームーンの流れる河は、あなたのポケットのなか 粉末ジュースを呑みすぎた子供時代のような夜がそっと手をふって花になる朝 韻頭を失った詩がどこまでも誘うからか、スカートが皮膚 ....
物事が自分の外側で起こっている。いつもだ。
春が来て行ってしまう、しかしそれも私の外側にある。
インターネットもセックスも季節もナッツ・ケーキもだ。
半月前に流産していることがわかった。これ ....
こころは
小雨あとの
路傍の石のように

こころは
鼓動もせず
虹を見てなをふるえず

明後日のほうばかりを
らいごうらいごうと
ずっと眺めてる




終らない話へ ....
未来
VS
現在

願望
VS
現実



惰性
VS
怠情
闇夜映え 桜小径にぬくい風 何も思わない
そんな午後は 何もしていない
何を耳にしていたのかすらも
忘れてしまった 何もかも
覚えていたとしたら何であるのかが
何か 僕にもわかったのだろうけれど
遠のく遠のく
端折るは節なり
遠のく遠のく
ぐるり愚弄の
くぐもれくぐらせ
積もる紅とて
春よ春よと
枯れ草の聖なる
踏み絵の踏み締め
心音待てり
苔むす天の訴えたるは
舌の先に ....
今日ごみの分別作業中
精液のはいったコンドームが破れて
分離した水分が飛び
まつ毛にくさった滴がついた

そのうち
誰かが屍体の口をこじ開け
金歯をペンチで引き抜く時代が来るだろう
そ ....
きみはぼくが
スラックスに隠した
キャンディがだいすき


いつでもどこでも
頬張りたがって
ねえ、ねえ、とおねだり


ぼくは、待ってね、と言い
人目を避けて
さっと取り ....
アーティスティックな人に
なりたかった
カッコいいと思った
だから
アーティスティックなことには
片っ端から手を付けた
でもどうにもこうにもならなかった
それでも自分はアーティスティック ....
妙に黄ばんだ手や足が
あちこちから突き出ている
それを盛んに啄む烏の群れ
何とも滑稽な有り様じゃないか
ここでは全てが透明で
誤魔化し得るものは一つもない
時折黄色い犬どもがやって来て
 ....
ある日のディナーは
皿に憎しみが盛られていた
ナイフとフォークを器用に使って
切り分けてみる
憎しみは固く怖気がするような酷い臭い
一切れ口に運ぶと毒の味がした
私は一切れ分の怨念となり
 ....
私の母は
元ジャイアンツの堀本という投手が好きで
(堀内ではない)
その理由が味方がデッドボールを受けた
次の回に、いきなり対した打者の頭に
ビーンボールを投げたあと知らん顔して
後ろを向 ....
晩酌は水割りのグラスを手に
ピスタチオを口に含み
わった殻を小皿へ落とせば 
ちりん、と鳴る  

世界のあちらこちらに
美しい雑音たちは
今も
音を鳴らしている

さあ明日も ....
信じられないわ
双子の兄がいるなんて
私と同じ顔をした誰かが
この世のどこかで暮らしているなんて
家族はいっさい教えてくれない
両親は口を閉ざし
祖父母も目を逸らす
けれど間違いない
 ....
悠久のおしりが放つ悠久の屁 朝寝坊

五月病

仕方ない
言い聞かせ
登場人物が小説を読んでいる 読者も同時に読書している



深夜のことクライマックスって呼ぼうかな(なぜなら暗さがマックスなので)



風呂あがりに飲む水道水くらいうめえミネ ....
汚い言葉を
吐き出したくなるような
きれいばっかりの季節で
日に日に痩せていく
終わりという言葉に
最後の朝日がさした
なんでもない日が
積み重なって
今日を見せつける

倦怠が渦 ....
昨日
仕事が終わって夕方帰宅したら
家に届いてました

新型コロナウイルス感染症
ワクチン接種のお知らせと
二回分の接種券が

はじめて高齢者である事に感謝しました

いや待てよ
 ....
朝、皆さんと交わす
おはようございますが
大好きでした
だから最後に
おはようございます
そして
さようなら
{ルビ映画=Ciné}、


{ルビ映画=Ciné}、


{ルビ映画=Ciné}・・・


{ルビそして=Et}


{ルビボート=Bateaux}、


{ルビそして ....
今日も夕暮れを見ていただけ
過ぎた 午後
桜を思っていた そして
なぜ 生きているのだろうかと
尾崎豊の歌を聴いていた
イイね入れたってことは
肯定したってことだからな
自分は罪を逃れられると思ったら
大間違いだ
軽いお礼のつもりで
入れましただあ?
おまえな俺が
女子高生の使用済みおりものシート
収集 ....
とうめいの骨の
おくのおくの ずっと おくのおく、から 
虹をかみくだくおと、が
きこえる。

(八方美人!
(恥知らず!

てんし、と
あくま、を
はらんだ夜が
鎌首をもたげる ....
そのとき
時間という観念が
背後から消えていた

理由は知っていたが
理由という言葉ではなかった

歩くという足の動きは
私自身なのだろうか

蠢くものや湧き出すもの
がズリズリ ....
誰かの風に乗り 誰かの声をきく

そうしたくないもの そうなりたくはないもの

  覚えているかい
小学校の夏休み みんなで寝泊まりした教室の匂い 擦り切れた廊下の窓ガラスの向こう
お ....
竦めた肩の分まで
好きになっていいのかな?
水溜まり飛び越える黄色い長靴
人にならなくていいのなら
此処に歌を置いていくよ
いつかは私も先生になる
現実はもっとミラクル

スーツケース ....
どうやら
うつ状態らしい
見かねて
モスバーガーを奢ってあげた
これが
今のぼくにできる
精一杯だ
オニオンリングは
案の定
バラバラになり
だけど
食べてる間
ずっと
ポロ ....
殺風景な教室に
わたしの怒り

先生は多数決をとった

異分子には異分子の
言い分があることは
知っていたはずなのに

優等生のふりで
回避した戦争

擬装の平和に
気付いて ....
一輪車さんのおすすめリスト(615)
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