キャンディ アイラブユー
ホロウ・シカエルボク


きみはぼくが
スラックスに隠した
キャンディがだいすき


いつでもどこでも
頬張りたがって
ねえ、ねえ、とおねだり


ぼくは、待ってね、と言い
人目を避けて
さっと取り出すのさ


目の色を変えて
きみはしゃぶりつく
よだれまで垂らして
なんて
お行儀のわるい子
刺激的
四六時中そうしてる


ぼくは
ときどき思う
きみは、ぼくじゃなくて
ぼくのキャンディがすきなだけなんじゃないかって
うっとりとほほえむ
きみのくちもとについた
よだれを拭いてやりながら…


でも
いまは


とりあえず横になろうか
すこし眠れば




くだらない考えにとらわれることもないさ


自由詩 キャンディ アイラブユー Copyright ホロウ・シカエルボク 2021-03-31 22:38:25
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