自称詩人になった理由
花形新次

アーティスティックな人に
なりたかった
カッコいいと思った
だから
アーティスティックなことには
片っ端から手を付けた
でもどうにもこうにもならなかった
それでも自分はアーティスティックな人間だと
いう確信があった
だってアーティスティックな人をカッコいいと
思えるんだから
見てごらん、私の周りにいる人間の誰も
アーティスティックな人なんかに興味もない
つまらない一般人ぱかりなのだから
私がアーティスティックな人じゃなくて
一体誰がアーティスティックな人だというの?

でも、どうすればアーティスティックな人になれるんだろう?

そんなときに出会ったのが自称詩人という存在だった
特に何の能力も資格もいらない
字が書ければいい
いや、実際は字など書けなくても
騙し絵みたいなもんでも許される
ただ、そこにいて
ニッコリ微笑んで
「私、自称詩人のルネバンダール西田です」
と言っていればいい
存在自体がアートだから
発する言葉が即アートだから

そんなこんなで
やっと私もアーティスティックな人の
仲間入りが
出来たというわけ

どう、あなたも?
自称詩人、ステキでしょう?

雨がどうとか
明日がどうとか
そんなこと書いて
ポチって送信すればいいの
それで
あなたも立派な自称詩人です



自由詩 自称詩人になった理由 Copyright 花形新次 2021-03-31 22:27:06
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