明けない夜はない
闇が取り巻いても
未完成なままで
それを切り裂く
 
暮れない陽はない
今日の不条理に捕らわれても
胸の炎が
消えそうにない
 
 
変わっていく世界
 ....
きみの時をおもうときそれは高速でときどき届いてわんって鳴るよ

わたしはさわれる展示物よく動く指を持ってるきみの恋人

ultraを辞書では引いたことがないわたしのものだうるとらちょー ....
 

沈殿する鉛の溶液
筏の上を旋回する風
雨燕の航跡に
月の光を編み込んで
透かし見る夕暮れの
押しボタン式信号機


「おつきさまはついてくるんだよ
ほらずっとみててごらん」 ....
そろそろ すとーぶだしてよ ともいわない
きみは けなげだね
ねどこでほんをよみだすと
かならずわけありがおでじゃまをする
うるさいけど にくめない
たまに てつがくしゃのように
あおのさ ....
しろい大蛇が
裸体を取り巻いている
その人が男か女かはわからない
顔がすでにないようにも見える



とおくに滝があるが音はきこえない 
熱気のようなものが渦巻いている
暗緑色の ....
銀行家の名刺を出せるのは銀行家

商社マンの名刺を出せるのは商社マン

役人の名刺はやっぱり役人だけ


詩人の名刺は

どうも、詩人の〇〇です、と出しても

だれも文句を言わな ....
そんな月夜のある晩に、私はいたたまれなくなって外に出たのだった
月はぼんやりと白く輝き、雲がかかっているのがはっきり分かる
「月に叢雲かぁー」 あたりはしんしんとして
電信柱さえ太い生きた樹々の ....
常識って
当たり前で
つまんない
ぶち壊すために有るって
思ってたけど
違うよねって
感じるようになりました

お肌も曲がり角過ぎたしねぇ

なぁんだ
イケてない奴って
思われ ....
沈黙して眠るほかない
鬱積を投げ合う蒼い人語の地穴で
帆軸を極北に向けたまま
難破船のようにふかく朽ちていく


沈黙して眠るほかない
世界の清しい涯てをむなしくも夢みて
 ....
「あいてのあること」
なのですね
なんでも

芸術でさえ

一人で
恋できないのと同じで

毛の生えた分厚い胸板に
甘えるように「の」の字を
何度も何度も何度もグリグリ描く
紅 ....
心臓に張巡らされた無数の血管のように
言いたいことがあるのに
それが言葉にならないって
きのう電話できみに話したね

勿論、お互いの苦悩や孤独のこととか
きみへの愛や関係性とかい ....
「わたくし」がいつもうるさい主語だから野花は咲いて名もなく揺れる

気をつけろ死の面さらす詩行から蒼い樹液がぽたぽた垂れて

紫陽花の枯れた姿は傷ましいさっさと首を落として欲しい

かくれ ....
捨てないかぎり夢の続きはついてくる
あきらめない限りことばの谺は響きつづける

僕の頭の中の世界図書館は閉鎖されたまま
精神の廃虚には孤独な回路が短絡を待っている

魂の階梯はかぎりなく地 ....
夕陽に 気付かないほど 流星 気付かないほど 幻にしたくない 光の傾斜のよわいめまい

いななきも止んだ朝の膨らみ
秋は秋と重なって遠近を失くしながら
凧のように {ルビ空=くう}の{ルビ空=くう} 淡く燃え


無限の、 矛盾の、 
存在の、 ....
 深刻ではなく 淋しい瞳をもった
 サーカスのピエロ
 ぼく きっと 透きとおった
 この時代の住民にちがいない

 古代マンモスのふかい皺をもった
 象たちが踊り 踊らされる
 過 ....
わたしはよく
遺書をしたためる

これから冬がきて
息凍るころ
体もしゃりしゃり
うごかなくなる
お布団に張り付く日々

いただいてばかりでいきていると
屋根つきぬけて
そらにか ....
クール宅急便が夏をのせてはしりさってゆくよ

   (運転手はたおやかな秋という名をもち

いつのまに曼珠沙華がスっクとのびたんだろう

   (花は放射線状に巻かれ彼岸という中心 ....
友と道北を旅した
車窓から見えるのは
線路脇に繁茂する
沢山のイタドリ
「イタドリすごいねえ」というと
「いたどりってなに?」
と、都会育ちの友が言うので
「イタドリ知らないの?
ほら ....
リンリンリンリン
リンリンリン
鈴虫が
秋を連れてくる

やだ
やだっ
夏よ行かないで…

ジェット気流に散る雲
その向こうのブルースカイ
神様なんか
焼け死んだなって思えちゃ ....
 幼い日
 ふたりで日向ぼっこをしながら
 影をみていた
 ぼくの黒い指先が
 少女の頬に触れようとする
 と 触れるその直前で
 影だけがふやっと膨らんで
 ぼくより先 少女に ....
 砂漠の向こうでランボーが
 蜃気楼に投網を打っている
 やつめうなぎが川底ではぜ
 永遠の焦げる臭いがすこしする

 
 酸素漂白濾紙をおりまげて
 にがい液体にわたしを落とし ....
寂しいから寂しくないふりを
しているなんてお見通しなの
寂しくないならどうして
そんな限界集落の無人駅に
会いに来ないかなんて言うのよ
あなたの孤独を映し出す
鏡のように澄んだ湖はもう ....
    

水の{ルビ簾=すだれ}がそこかしこに垂れ下がっている夏の部屋に居て、ぼくはもうあの郵便配達夫が来ないことを知っている。ぼくの胸のなかには白い綿毛のようなほわほわした生命体がいつも棲みつ ....
優雅なるおのが自虐の洗礼に母性あなたは鏡のごとく

聖典を真夜にひらけば一本のわが少年の髪ユダにありき

さようなら僕のジュラ紀よ骨格の恐竜だけが透明だった

一本の濃きまみどりの樹と生れ ....
そうして八月がやって来た
濡れた髪は山脈のゆるい傾斜をなぞるように戦ぎ
大地の荒々しい脈動を伝える両脚は
透徹した眼をもって立つことを求められていた

ぬるい渓流を走るわたしの血管
 ....
 

 一篇の詩をつづりながら
 多くの迷い道を選びきれないでいる
 夜 飼い猫の眼が光る
 かれも ぼくをみつめている

 散乱した独りずまいの部屋に
 椅子がない
 神棚のみずが ....
 
 にゃんこホアキン
 きみの硬直した屍体はぼくを悲しませた
 にゃんこホアキン
 ふさふさした薄茶のふさ毛とふとい尻尾
 ふた色に変わる不可思議な鳴き声
 覚えているよ にゃんこホアキ ....
赤い目をしていま
なにを読み
どこを跳ねるのか


あなたは謀った
{ルビ和邇=ワニ}たちの背を戯れ跳ねながら
目指すところへ近づいた時(それは幻想だった)
傲りと嘲りが
鈴のように ....
血から沸き上がる
力によって玄関が閉まる
血から発生する力で
八ページ目のA4紙が無くなる
旅立ちの時は騒がしく
でも直ぐ見つかるA4紙は
下敷き代わりに使って居た
アノンの野心東京展の ....
水菜さんのおすすめリスト(533)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 小林螢太自由詩1*16-10-15
きみの時間、感染はねん膜のように可憐だ- 初谷むい短歌416-10-15
秋の暮れ- Lucy自由詩13*16-10-14
いつもの挨拶- 白島真自由詩8*16-10-14
静かな滝- 白島真自由詩3*16-10-13
寺山さんの名刺- 白島真自由詩2*16-10-12
にょいりんさん- 白島真自由詩4*16-10-10
コモン・センス- まいこプ ...自由詩516-10-9
薔薇の痛み- 白島真自由詩16*16-10-8
あいてのあること- まいこプ ...自由詩316-10-7
天体とこころ_Ⅱ- 白島真自由詩11*16-10-7
廻る輪っか- 白島真短歌4*16-10-7
老いた水夫- 梅昆布茶自由詩1016-10-6
夕陽に_気付かないほど_流星_気付かないほど_幻にしたくない- ゴースト ...短歌116-10-5
詩/代償としての- ただのみ ...自由詩14*16-10-5
サーカス_- 白島真自由詩13*16-10-5
遺書- 田中修子自由詩5*16-10-4
たおやかな秋- 白島真自由詩316-10-4
イタドリ- Lucy自由詩4*16-10-4
迷子の鈴虫ホイホイ- まいこプ ...自由詩216-10-2
- 白島真自由詩15*16-10-2
喪失_- 白島真自由詩4*16-9-30
白のブルース- Lucy自由詩20*16-9-29
水の簾- 白島真自由詩616-9-28
空は見ている- 白島真短歌5*16-9-28
天体とこころⅣ- 白島真自由詩8*16-9-27
生誕祭- 白島真自由詩4*16-9-26
にゃんこホアキン- 白島真自由詩6*16-9-26
うさぎのダンス- ただのみ ...自由詩11*16-9-24
旅立ちの歌- 間村長自由詩216-9-24

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