野良が挨拶しているよ

疲れた毛を励まして
露出した皮膚を隠し
道の真ん中を
人々の営みの中を
堂々と
野生の威厳を振り撒き
声ひとつたてず
冷たい日差しを歩いているよ

こそこ ....
涙しか残らない恋でした


躰だけが目当ての偽りでした


恋は涙に反転しました
ただ
あどけなさにいた季節
純白と翡翠の子守唄
濡れた温度が優しくて
秘密の杜で
穏やかだった
毒の甘さを知らぬ頃

未通女に柘榴を差し出したのは
楽園の蛇だったのだろうか、未知 ....
琥珀とも違う
碧がかった金色の不思議な瞳で
遠くをなぞる弛緩

淡桃色のペディキュアが落ち着かない
透かし視て
爪先が音を立てずに偲ぶから
君は泣かないひとだと思ってた。

 ....
ケンケンパ
ケンケンパ

道路にロウ石で丸を描いて

ケンケンパ
ケンケンパ

まるまる転がるよ

ケンケンパ
ケンケンパ

見上げてね

ほっとしてまた下を向き
ケン ....
現代詩フォーラムは、リニューアルを挟みながらも、もっとも長く続いているサイトである。今ではこのサイトの馴れ合い性などが批判されることが多いが、もとは批評したい/されたい人が集まるサイトであった。現代詩 .... 【酒場にて】
俺のような誇り高い男はな…
そのとき彼は一段と高らかに笑った
そして転げ落ちていった
何処までも転げ落ちていったのだ

私は月明かりの映える窓際で
杯から転げる音を聞いてい ....
亡くなった翌年の父の誕生日プレゼント
花束はバースデーなメロディ付だった
録音部の端を知らずに千切って
乱雑に放り出したらハッピーバースデー
痛みだらけのハッピーバースデー
それでも何百回父 ....
いつだか忘れるくらい昔のことだ
うたたねをしていたやかんは飛び上がった
お尻に大火傷を負い落っこちた
あららお水を入れ忘れた
それにしても駄目なやかんねえ
優しいおばちゃんは呟いた
無茶苦 ....
そうだったよね
くねっとすること

ぺとっとして もぞもぞして
変な感じがそのうち分からなくなる

それって変態じゃない?
とわたしが言うと

とてもすまなそうな顔をしながら
胸に ....
君は一杯着飾っていたね
着けるだけ飾るだけ幸せになれると

友達も言っていた

君には複雑な鮮やかな柄が似合う
肌着はもっと暖かい真っ赤が良いよ
もっともっと着飾った方が

君はいつ ....
あなたがいる有り難さ

こころのままに いつものようにして
喜ばれて嬉しくて

けれど好きな人に
わたしよりもっと好きな人と一緒の気持ちで
感謝されたよ

あなたがいる有り難 ....
【めばえ】
優しい言葉ではなく
優しさって何だろう

おとなっぽさではなく
おとなって何だろう

それが貴女にわかるのは

長々と月日が寝そべって
太陽と月が寄り添った後

少 ....
今日もひっきりなしに飛行機が通る
あの人だった人が外を眺めている
「沢山通るね」
あの人だった人は無言だ
体の何処からも表情が消えている
きっと見えないものを見ているのだろう
部屋を見渡せ ....
笑顔が見たいと言われても
上手になんか笑えない

ほらどうだ!
と、手品みたい。

ゆりかごのようなサプライズに
にっこり身を委ねた

ありがとね
自由にのびのびと泳がせてくれる人と
長続きするのだなと今さら知る

海水魚を飼っていた時
気遣って水槽掃除をしてくれた夫が
水温センサーを水に戻さなかったので
海水魚たちはみんな煮えました ....
食べられる前に食べてしまえ
僕の父アラビアータシニアは
そう言い残し食べられました。

アラビアータとは何者なのか
アラビアータの矜持とは何か
そんなことに父は思案を重ね
冒頭の考えがま ....
今日は一日平穏に終わったと
一日に句点は打てたと
なにかに感謝する自分がいる

今日はちょっと辛いことがあったと
でも一日に句点は打てたと
なにかに礼をする自分がいる

今日はタイトな ....
あなたなら
素通りしてしまうものに
立ち止ってしまう

あなたなら
気がつかないものに
気がついてしまう

あなたなら
視えない傷から
血が流れてしまう

あなたなら
聴こえ ....
夜の空をずっと眺めて居ると
独り言だけで済んで仕舞う時に全てが満たされて行くのが感じられる
細い糸の様な雨が、分かりづらい雨が止まない
夜の空を細い糸が、分かりづらい雨が降って居る

柱時計 ....
夜明け
窓を開けると
空に明星が瞬いている

テーブルにこぼした煙草の灰を
手で掬いとっているうちに
夜が終わっていく

春先の
暖かい雨は降り止み
朝日が微かにひかる
神経が泡 ....
なにもない
雪だけの原を歩く
目の前の白
後ろに点々と足跡だけが残る

まるで世界に
自分だけがとり残されたような感覚
孤独の影が走る


ドサリ、と音がする
木から雪でも落ちた ....
花柚子を貰った
実家のお向かいの家で
段ボール箱3箱も採れた内
実家でいただき、
そこから、
わたしも鍋いっぱい分けて貰った



柚子は好き
柚子胡椒も好き

柚 ....
あんがいね
すっきりしているんだ

ずっとわだかまりだった
何がいけなかったのか
手繰っても
たたみなおしても
「もう一度」と
組み合ってもらえなかった
正解のないわたし ....
職場でりんごをひとつ貰った
婦長の実家が青森のりんご農園なのだ

あっちゅが
「丸かじりしたい!!」
と言うので、洗って手渡すと
にこにこして持って行った


「食べ終わ ....
ぼくたちはインクの川をまたいで指を切る

彼女たちは木にぶら下がっている
裸で
ぼくたちは空を見上げている
お互いの青い
髪の毛を手にぶら下げている
暗闇がぼくたちの間をよぎっている
 ....
 明日人に会うので、伸ばしに伸ばした髪を切りに床屋に出かけた。逗子駅前にある床屋で、中年の男性とその母親と思しき女性の二人でやっている。男性の方は、すっとした二枚目で、恐らくサーフィンか何かをやってい .... 宇宙へ落下する臀部を被写体に
シャッターを切ると
次の皿で少年が軽やかにダンスを
ゴア大統領とチークを
して居るたそがれに
オレンジ色の太陽が
少年の大腿部だけを残して
少年を飲み込み溶 ....
厨房へ入ろうとしたら狭い通路で全裸の人魚が廃液を捨てようとして居た/私は私1人分なら通れると思って通ったので有るが何時もの癖で中途半端にしか着て居なかったエプロンを前でヒラヒラさせて居たのでそれが全裸 .... ゴリラは口裏を合わせるのに苦労した
清水が湧き出る所で無線業務に携わって居り
機密事項に触れる事が多く心労が絶えなかった

最近では「ゴリラの官能」が不評だったらしく
水汲みにも行けなくなっ ....
水菜さんのおすすめリスト(533)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
野良のさよなら- 宣井龍人自由詩24*15-12-12
初体験- レモン俳句9*15-12-9
ユニコーン- レモン自由詩15*15-12-3
ペディキュア- レモン自由詩16*15-12-1
ケンケンパ- 鵜飼千代 ...自由詩16*15-11-25
現代詩フォーラムの歴史とポイント制への考察- kaz.散文(批評 ...7+*15-11-5
還暦小詩集- 宣井龍人自由詩20*15-10-3
歳を取ったハッピーバースデー- 宣井龍人自由詩10*15-8-13
やかんとおばちゃん- 宣井龍人自由詩11*15-6-26
コロポックル- 鵜飼千代 ...自由詩25+*15-5-29
幸せは物足りない- 宣井龍人自由詩16*15-5-6
あなたがいる有り難さ- 鵜飼千代 ...自由詩18*15-4-10
詩の子供たち- 宣井龍人自由詩12*15-3-22
あの人だった人- 宣井龍人自由詩11*15-3-15
ハンモック- 鵜飼千代 ...自由詩13*15-1-26
水槽- 鵜飼千代 ...携帯写真+ ...13*14-9-17
アラビアータJr.は抵抗しない- ブルース ...自由詩6*14-9-9
いったい、いつからだろう- HAL自由詩12*14-9-9
あなたへ- HAL自由詩10*14-9-7
夜の雨から柱時計へ- 間村長自由詩414-8-19
桜の樹の下へ- 小林螢太自由詩20*14-3-29
_雪原の足跡_- 小林螢太自由詩14*14-2-10
マーマレード- 鵜飼千代 ...自由詩28*14-1-8
あんがいね- 鵜飼千代 ...自由詩15*13-11-25
リンゴの丸かじりの仕方- 鵜飼千代 ...自由詩24+*13-11-5
彼女たち- 由比良 ...自由詩6*12-11-17
ボクのマスターベーション(3)- 花形新次散文(批評 ...17*11-12-17
宇宙へ落下する臀部- 間村長自由詩111-4-2
人魚姫- 間村長自由詩210-2-15
少し過激- 間村長自由詩110-2-10

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