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あれは化石の街だった
すべてが固まって
ぼくは言葉を失ってしまった
ある漁師は寡黙に作業をしている
ラーメンを啜りながら
海辺の波をみたら
視界は空を広げ
腕の血管のボルトを力いっぱい絞 ....
私は私以外の者ではない

遡ってみれば
三千億の夜と昼を過ごして来た
生と死は読点のようなものであって
輪廻の鎖を引きずっている

いま
この鎖は解かれ
光と螺旋の秘密は
蒼穹を駆 ....
かさり かさり
 と

クヌギの林を彷徨えば
拙い過去を思い出し
涙腺開いて
幼い心が閉じてゆく

北風に
こしかた巡らせ
今は亡き人の
想う方々
まなこに浮かぶ

ほとり ....
夕暮れの
冷たい雨に
せかされて
我が家といえば

大型スピーカー十本とアンプが五台
CDは千枚くらい
鍋が十個にフライパンが七つ
食器はコップなどを含めて数百個
本が約三千冊
釣り竿が七十本くらいでリールが五十ニ個
 ....
もしも背中に翼があったなら
成層圏の彼方まで
冷たい風を受けて
青い地球を見てみたい
見果てぬ夢はこの胸を轟かす

もしも背中に翼があったなら
遥か億光年の銀河まで
ぼくは飛んでゆき
 ....
深くて暗い悲しみに
今日も小雪が降りかかる
集めた辞書に言葉無く
林の奥の細道を
震える肩を抱き絞めて
歩いても
歩いても
たどり着けない場所があり
カラスだけが空を舞う

深くて ....
青い猫を撫で
煮干しをひとつやった
彼はゴロゴロと喉を鳴らし
ぼくを猫の都に連れて行くという

彼は人では駄目だから
何かを被れという
ぼくは夏祭りに買った狐のお面を
こめかみにステン ....
幼い頃から
ぼくは時計が大好きで
何時も秒針を眺めては
朝日に光る産毛の中に
満足を覚えていた

117の電話を聴いて
今も正確さに
その美しさを享受している

多分ぼくは前世にお ....
雨が降る
風が吹く
大地が揺らぐ
雷が空を這う
海はうねり
河は流れる

ぼくたちはそれを餌にそっと囁き
三百万年以上を過ごしてきた

洞窟で薪を焚き
語り部の老人から
時の流 ....
ぼくは雨になれるのかな
晴れになれるのかな
曇りになれるのかな

花を咲かすことができるのかな
実を結ぶことができるのかな

部屋の隅に蹲り
未来予想図をなぞってみた
時計の秒針がコ ....
ポタリ
ポタリ
静脈から垂れた黒い血が
私の寿命を占っていた

あぁ
そこはクヌギの雑木林の散歩路

暗い午後に
紫煙を一服

カラスが鳴いた

そろそろ帰らなければならない ....
昔出逢ったことが
はっきり見えるよ

昔見つめ合ったことを
はっきり覚えているよ

秋の春楡の大樹の根元に佇んだ君は
静かに頬笑んでいたね

ぼくは紅くなったヒメマスの遡上を眺めなが ....
コトリ コトリ
秋の時計が針を進めてゆく

外を眺めれば
桜の葉が静かに紅く染まり
欅は黄色く映っている

電流のように走っていた日々は
もう過去の遺物になっていた

いまは
コ ....
銀河の果てに
ぼくらは此処に生まれ
何処に往くのだろう

いま納豆ご飯を食べている妻は
ぼくがどんな事を思っているか
想像できないらしい

永遠の嘘を吐いて
ごめんね

ぼくはや ....
ボロボロになった身体を引きずりながら
ぼくはどの方角へ向かうのだろう
食べられなくて
何も食べられなくて
週末には点滴が待っている

楽しみなのは大相撲中継だけで
週末の入院を待っている ....
言の葉を意味も無く
黙々と繋いでゆく作業は辛い
肩を落とし
改札口を出るとほどなく家は近い

商店街を彷徨いながら
肉屋の前に佇み
揚げられるかたまりを眺めた
一個100円のコロッケを ....
突然現れた
たぬきうどんの幻影がぼくを襲う
少年の頃に食べたきり
ご無沙汰していた
きつねうどんではどうも具合が悪い
コクリとした胡麻油の揚げ玉でなくてはならないのだ
ほうれん草と鳴門巻き ....
鬩ぎあう
調べと琥珀の液体に酔いながら
明日を占い
夜の帳に沈んでゆく

漆黒の陰から
死神が頬笑んでいるのを直感した

それでも
恐ろしさは微塵もなくて
親近さを感じ
彼と酒で ....
今はラララ
ほんの少しの
幸せに満ちている

優しい彼がいるから
じりじりと西陽を受けて
眩暈を感じたぼくは
電車に飛び込み
死んでしまおうかという衝動にかられた

全てを捨てたなら楽になれるのだ

鰻を食べて満足そうな妻の横顔を見たら
涙が滲んでき ....
化石の森の時計塔
ぼくはここまで来てしまったんだ
青白い大きな蛾がクヌギの蜜を舐めている
静かな夜の帳がこの胸に食い込んで
少年期の動悸を想い出させる
その頃は
当たり前だったおでんの屋台 ....
八月の空を待ちながら
フィルムカメラを磨いている
デジカメでは表現できない空気を求め
静かな予感に浸る

入道雲の空の下
ダリアがとても美しい

ぼくの写真は
時計に逆らいながら
 ....
星の見えない夜が続いている
食欲を失くしたぼくは
あれやこれやとメニュウを探してみた
レアステーキでもなく
寿司でもなく
フレンチやイタリアンでも中華でもない
あぁ…
それだ!
ニンニ ....
渦を巻く心の中に
永遠の夢をみた

真夜中の空を観てみれば
それはあまりにも美しい
果てしないクロニクルは
金銀銅の煌めきを放ち
ぼくを魅了する

夢は永遠の嘘であったとしても
な ....
彼は何処から来て
何処へと往くあてもなく
歩き続けていた

飢えた者にも
病に臥せる者にも
与えられるものは
涼しい視線だけだった

生老病死は誰にも訪れる
彼は救うという観念を捨 ....
彼らはゲームを楽しんでいるのではない
生きるために餌を追い求め
真剣な勝負をしているのだ

魚食をあまり好まないUSAをそのまま飲み込むことで
何となく格好良くなりたいのか知らないが
刺激 ....
雨に閉ざされる
時がくる
カエルは喜び
人は憂鬱になる

夏はまだかと愚痴り

夏が来れば
汗をかいて
また愚痴る

お前は五月が好きだと言い
俺は十一月が好きだという

 ....
次第に近く聞こえてくる潮音が
夏の間近にやって来た
汗ばむうなじをフェイスタオルで拭きながら
海沿いの路をトボトボ歩いて
バス停近くの
紅い暖簾の中華そば屋にたどり着いた

一息吐いて
 ....
てのひらに転がる
大粒のガーネットは
何処からやって来たのだろう
静脈血のような深い色を湛え
ぼくの手のひらを転がり
グラスの縁を回り
ぽとりと
奈落に落ちた

失われた少女のように ....
星丘涙さんのレタスさんおすすめリスト(36)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海路- レタス自由詩317-9-6
命の秘密- レタス自由詩2*17-7-19
寒中- レタス自由詩417-1-17
氷雨- レタス俳句217-1-8
ゴミ屋敷- レタス自由詩517-1-8
大いなる希望- レタス自由詩317-1-4
冬の悲しみ- レタス自由詩1217-1-3
白日夢- レタス自由詩316-12-28
久遠- レタス自由詩1016-12-28
祈り- レタス自由詩616-12-27
明日- レタス自由詩916-11-27
秋深く- レタス自由詩216-11-21
秋の想い出- レタス自由詩416-11-10
晩秋の朝- レタス自由詩416-11-10
水の星に生まれて- レタス自由詩216-7-20
時計- レタス自由詩616-7-19
帰路- レタス自由詩716-7-17
幻想食- レタス自由詩316-7-9
アニバーサリー- レタス自由詩516-7-9
友へ- レタス自由詩216-7-6
ホームにて- レタス自由詩1+16-7-3
世情- レタス自由詩416-7-1
夏の影- レタス自由詩4*16-6-25
梅雨空レシピ- レタス自由詩516-6-25
アンドロメダ- レタス自由詩716-6-19
- レタス自由詩316-6-17
キャッチ&リリース- レタス自由詩2*16-6-9
親子- レタス自由詩416-6-5
葬列の午後- レタス自由詩416-6-2
珠玉- レタス自由詩316-6-1

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