秋深く
レタス

ポタリ
ポタリ
静脈から垂れた黒い血が
私の寿命を占っていた

あぁ
そこはクヌギの雑木林の散歩路

暗い午後に
紫煙を一服

カラスが鳴いた

そろそろ帰らなければならないのに
足先が戸惑ってしまう

私はホームセンターでスコップを買い
この身を林に埋めてしまおうと思った

しかし
二週間も食べていない体力は
それを許さない

プカリ
プカリと
煙草を燻らすだけだった

また入院か…
それとも死を選ぶか

カラスがまた鳴いた


自由詩 秋深く Copyright レタス 2016-11-21 13:00:12
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