月のそばでよこになる
半分の月が星をしたがえている
きのうまた行ってしまった
ことしもう三度めの大きな発作だ
思考を放棄しても
なにか考えごとをしてしまう
泣いてい ....
シャカの手のひらの上の気分 行けども行けども辿り着かず
世界の果てまで行ったとしても そこには大きな滝が流れてて
そっから先は誰にも見えない 答えはウェブで CMのあとで
見たことの ....
大切にしまって
鍵をかけておいた言葉が
色あせてしまった
贈らないまま
色あせてしまうものならば
贈らなくて正解だったのか
贈られないから色あせたのか
行き場のない思いがよどんで
途方 ....
メールや電話って便利
どんなに遠くにいても
相手に自分の声や言葉を伝えられる
その時だけ相手の事が誰よりも
近くに感じるから寝る事も忘れて
文字を打ったりたわいのない話をするんだろうか
メ ....
ふしぜんなくらい明るい
かのじょの笑い声の高さが
かのじょの悲しみの
深さです
だから
夜になると
かのじょは
ベッドのなかで真顔になります
ふたつの瞳は
だれもしらない
....
ドーナツのやさしさ。虹のもどかしさ。雨が土につくるいのちの跡。やかんの呼吸。結晶のほころび。ありの息づき。葉っぱにのこされた欲。鍵をさしこんだ秘密のありか。煙が描くうつくしさ。砂のなきごえ。海 ....
死にたくないから苦しいのだ
だから死にたくなればいい
死にたくないから死にたいへ
それとも死に対して鈍感になる?
命綱なしで命懸けで生きてゆく!
死にたくないから ....
見渡すかぎりは夜だった
関東平野は夜だった
マンション明かり遠くの底
自由で豊かでちんけな広大
関東平野は夜だった
見渡すかぎりは夜だった
みんななにかになりた ....
あたまのなかのあたし
あたまのなかのあなた
あたまとは
臓器のことではなくて
イメージのこと
イメージとは
実体のないことではなくて
憧れの果てのこと
....
大切なものを落としてしまった
それは方法のようなものだった
それは機能のようなものだった
それは祈りのようなものだった
新たに買えばすむようなものではなかった
代替に ....
昨夜も死と戦っていた
胃カメラを飲むように
ぼくは死と戦っていた
ずん胴な土管をイメージして
胃カメラをやり過ごすように
染み渡れ、縋りつけ、寄るべなき生に
薄 ....
もし雨が降ったら
あなたは必ず外を見て下さい
本当に雨が降っているかどうかを
確かめるために
天気予報士がタッグを組んで
あなたを罠にかけていないかどうかを ....
世界は、僕のアタマの中に生まれ
僕のアタマの中で育つんだ
だから
君の花をちょうだい
色とりどりの花をちょうだい
僕の世界を飾るから
ホントウはここにあるか ....
インターネットに載せた詩を消したって死ねるわけじゃないのに
消したくなってしまうよね
死にたく
…
あ、ああ、音にも、なれないような言葉が、ノドの奥につまっていまして、それをなんと ....
整形がくずれてゆく
吐息の白さ
アンビバレンス
夜の駐車場でドラマみる
せつなく
虫みたいに死んでゆく
生まれかわる
なんどでも
生きなおすから
....
気を遣わないでと勝手なこと言われても
気を遣わない仲でしょうか
私は気を遣います 故 そちらこそ気を遣って頂きたい
空気をそれなりの 温度で読んで頂ければ 幸い
私も幸い
....
多いので、
声高らかに
わたくし万歳、と
うたえるひとが多いので
練習中です。
眠りの床で
だれもきいていないところで
ありったけの小声で
練習中です
わたく ....
北風ぴゅうぴゅう吹く朝に
遠くの空に鴉啼く
ちぎれた雲よ痛かろう
ちぎれた心痛かろう
薄桃色に染まる空
遠くの空に鴉啼く
月は誤解されている
それは都市伝説だ
ふしぎなひかりが粉のよう
テロリストたちが年老いる
テレビのなかのメンタリスト
誘導してゆく誘導されてゆく
小さなガッツポーズ ....
防犯カメラが僕を探している
僕の人生を生きなおしている
振り向くと
わざとらしく腕時計を見やるやつがいる
さっきビルに入ったときすりかわったやつだ
わざとらしく電話してるやつが通り過ぎていっ ....
あなたが好きな{ルビ理由=わけ}?
それは決まってるよ
あなたがあなたに生まれたセンスが好きなんだ
どこをはてとしらず
さまようひとひらのはなびらよ
しるべなきうなばらに
うんめいのままに
やみのよなよなあれくるうなみに
のまれるなかれ
しずむなかれ
かろやかになみのかしらにうかべ
....
蒼い空が 遠くて
余計に悲しいのは
僕が
1羽のウサギだから
カメに負けたあと
どうなったのか誰も
知ろうとはしない
色褪せたウサギ
透明な過去の中に
遺失されたまま
埋ず ....
小保方さんや小渕さんの会見を見ていると
このひとはほんとはしてないんじゃないかと思ってしまう
まわりが悪いんじゃないかとかどうしようもない理由があったんじゃないかとか
でも新聞やネッ ....
誰にも言えずに
どうせ声なんか届かないから
こころとたたかう
脳とたたかう
因縁とたたかう
ひととのあいだには
無数のひととのあいだには
かわがながれ ....
風邪をひいたら
寝るしかないや
死ぬのがこわかったら
胸に手をおくしかないや
そうやって愛おしむしかないや
晴れた日の西の空が
不安だらけのこの地球に
美しい夕暮れをおく
風邪をひ ....
みなが明日を目指すなら
あさっての方へ行ってみよう
誰も彼もが前向いて
同じところに向かってらあ
同じ同じが好きなんだ
方向音痴の僕だから
みんなといっしょに歩けやしない
それでは諸君、 ....
何も言われたくない
いっそそんなことを言っている人を見たい
分かち合えなくても 共感しましたなんて独り言言っている奴がここにいたりするから
日が昇る
空が青い
雲が白い
なんでもない
夕焼け赤い
月が昇る
星が光る
なんてことない
僕が笑う
きみが笑う
犬がくしゃみをする
どうってことない
なんでもない ....
普く再び出会えることを 光栄に想う 空を見上げ
陽だまりの隅に主人公だらけの透明の雪の空気の生き物の気配
季語を埋め尽くし 散りばめ
躊躇いのない誉 四季うとうと静かに弾んで 胸を掴む
....
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