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こんど、ほうき星とともに起きたなら
ほのおをとじこめたこの形骸を羽化して
凍りはりついたくちびるを高音でとかし
おんどく不能な音波となってはばたこう

死をもっておわるせかいが合掌ならば ....
低いおつむの先を数理でとがらせて

干上がる塔から神を更地と解しても

こころを遥かな官能の山へとつなげ

しづもりの海へといざなう神は源泉
河原で石をひろう人たち

   貴方に触れない私なら 無いのと同じだから
                鬼束ちひろ『流星群』

蔵王の河原で石をひろう神の子たちがいる
名もない石に名前を ....

にもうすぐ会えるところまで来た角で、
 呼びとめたのは、

だったから、
 ふり返って思わず

をだしてしまった
 平熱からの逸脱線、
超え
たのはいつだったのかと、
  ....
見よ、この一行をわが蠕動にかたどる背景として魂の炎はやおら踊る 1、

たおれたままの若い病身に 全身全霊をかたむけて
詩神の秒針がかさなるとき もはや時刻は総毛だつ
純白の牡牛に身をかえて 四つ足のステップで誘惑し
美貌のエウロペをさらっていった 伝説 ....
長年カーよいなれた湖畔のドライブインがゴールインしたというので、祝いにいった。
助手席には白樺がフロントガラスをくりぬいて座り、はやくも車を湖沼にみちびいた。
故障にしずむクラッシュカーに枯葉がお ....
詩をさがしても必シになることはない
糸をたらして蜘蛛のようにおりてくる
視点と蜘蛛の交差点の上に支点がある
蜘蛛を息でゆらしても支点はぶれない

背と腹を交互にむけながらまわる蜘蛛
あたか ....
下半と上半をつなぎとめているのは腰の骨
(やれやれ腰がついに口をききはじめた)
つまりは天と地の神聖なむすび目も腰にある
(口をひらけば不自然な違和感もおきてくる)
神がつかわすロープは言葉と ....
そんなものは信じていないからっぽの樽の影が
言葉のなかに黒々と鎮座して深淵をかかえこんでいる
わたしたちが腰痛を少しでも自由のほうに傾けると
いつのまにか言葉は樽に廃液をつめて腰かけている

 ....
―あなたはどんな茶葉だったの?
へバりついっチャってたからアタシ
―どこに?
チャんとおぼえてないんだけどタシカ
―湯呑み?
シャンハイ
―チャンハイ?
はい
―どっち?
チャンハイ ....
あなたと見た県境のダムはゆたかな思い出をたたえ
ときをへて今もわたしのもとに春の潤いをとどけてくれる
ふたりでダムのうえを歩いて堤体の縁をなぞり
底にしまわれた互いの想いを胸にだきいれたあの ....
必要のない階段がわたしにとって必要なのは
 閉鎖(とざ)されたスクラップ工場の壁にひっつく残骸で
  時代にとりのこされた孤独の分身そのものだから
   この苦々しい感傷をくろい笑いでわたしが踏 ....
おれの名前は泥つきのスコップ
またの名を墓あらしのスキップ、あだ名は泥まみれのステップ
赤錆の返り血をあびたあばら家に
おれをそっと 逆さに立てかけてはくれないか

   おれは自由であ ....
夜の軌道を涙がはしる
星のひかりを水面にうけて
まるで転がるひとつのビー玉
回転速度は地球とおなじ
うわずる瞳が坂に消え
まっさかさまの流れ星
ふるえる日輪、始発駅
手をふる窓辺に白 ....
由木名緒美さんの菊西 夕座さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ことばは生きて何度だって壁にはずむ- 菊西 夕 ...自由詩3*24-8-13
干上がりの陸知で海を説くべからず- 菊西 夕 ...自由詩2*24-5-5
河原で石をひろう人たち- 菊西 夕 ...自由詩5*24-3-10
頭が煮つまったときにこころみる詩薬- 菊西 夕 ...自由詩5*24-3-2
一凝視のこころみ- 菊西 夕 ...自由詩424-1-6
肌で生きるエウロペ- 菊西 夕 ...自由詩4*23-12-29
めぐる季節にドライヴィン・ローリン・クリスマス- 菊西 夕 ...自由詩3*23-11-26
無重力の殺意- 菊西 夕 ...自由詩4*23-11-12
腰痛の懐妊とそれをすこしでも緩和するための詩- 菊西 夕 ...自由詩9*23-11-5
言葉がてらす魔女の落胤- 菊西 夕 ...自由詩4*23-10-29
茶葉たちのチャばなし(お椀なし)- 菊西 夕 ...自由詩4*23-10-22
ダムは今もゆたかな孤独をたたえ- 菊西 夕 ...自由詩5*23-10-9
必要のない階段_ー下り編ー- 菊西 夕 ...自由詩3*23-9-25
泥つきのステップ- 菊西 夕 ...自由詩1*22-9-6
かにのみこそのかみ- 菊西 夕 ...自由詩2*22-9-3

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