階段の近くで生まれました
階段で話をして
それから歌い
お互いの名前を呼び合い
Tシャツ、セーター、靴下、下着の類
何度も着替えをしました
時々触れて
時々離れて
おしなべてそのどちら ....
庭の木にニンジンがなっていました
友だちは一本もぐと
器用にカッターを操って
舟の形にくり抜きました
池には用水路で捕まえてきた
小さな黒い棒状の魚が群れて泳いでいました
浮くことなくニン ....
交差点で迷子になっていたラマを
保護した警官の官舎には
ひまわりに似た花が
誰かのために一年中咲いている
庭の木々は良く育ち
晴れた日はアスファルトの道路にも
木漏れ日を落とした
通学路 ....
豚はどうなるんだ、と怒号が飛んだ連休前の特別会議


ファックスのそばに置かれた空き缶は明日誰かが捨てるのだろう


二度目の稟議書が読まれることなく机の上に放置されてる


唾つけ ....
白い牛が見たいというので
柵のところまで案内しました
ちょうど啼いているところでした
確かに牛は白かったのですが
着ていたワイシャツの方が
白と呼ぶに相応しかったかもしれません
それから事 ....
01
潜水艦が勝手口から出航する
数名の水夫と
グランドピアノを一台乗せて
裏面にへのへのもへじが書かれた広告は
窓を開ければ
風に飛ぶだろう


02
電話会社から届いた明細を ....
ぶつぶつ
ひとりごとをいいながら
ひとが
えきのかいだんをのぼっている

おそらく
なにかたいせつな
くんれんをしているのだろう
ことばをはっするたびに
すこしずつ
もれていくもの ....
ひとが
しをかいている
ひとは
しをかくのがすき
かいていると
こころが
きれいになる
きぶん
しをかくひとのことを
しじん
というらしい
ちなみに
しにん
とよぶと
 ....
女は消印を食べ続けた
消印を食べなければ生きていけなかった
医者には病気のようなものだと言われた
普通に届く郵便物だけでは
必要な量は満たせなかった
子供のころは
両親が女のために手紙を書 ....
こうえいの
ぷうるで
しんでいるかのように
ひとが
かんせいをあげている

いきているひとは
ときおりじょうずに
しんだひとの
ものまねをしてみせる

そして
みずのしぶきをみ ....
みちている
ろじょうに
ひと
もしくは
ひとにちかいものの
こえ


こうさてんに
まいにちあった
はなは
いつしか
おかれなく
なった

あのひとも
どこかで
は ....
長い耳のようなものに
巻かれている
なでてみると
自分の耳なのだと気づく
近くでは耳が産まれている
いくつかは知っている耳で
いくつかはよくわからなかった
産まれてきた耳は
自ら声を発 ....
人は屋根をつくった
雨から家族を守らなければならない
自らの肉体を守らなければならない
濡れてはならない
濡らしてはならない
壁も柱もつくることを忘れ
屋根だけがどこまでも広がっていった
 ....
ざわめいている
てと
てあしと
あしと

ならんでいる
そして
すこし
おしかえし
ている

ひとは
よなかに
やさしく
しんどうする

ざわめきを
すみずみまでつた ....
脱税しました
空は晴れていました
脱税したお金で
スポーツカーを買いました
お金が足りないので
模型のスポーツカーでした
海の近くでした
風に匂いがありました
一輪車が得意でした
上 ....
こくどうぞいの
みんかの
せまい
げんかんさきに
すいそうが
ほうちされている
あまみずがたまり
みずは
じょうおんのまま
やはり
ほうちされている
かつて
そのなかには
ち ....
せなかに
けいさんきをうめたのを
わすれたまま
ひとは
いた

ひふのうえから
るうとのあたりを
おしてあげた

ひとはときどき
ひとであることを
わすれてしまう
らしい
こうえんの
みずのみばのしたに
にんぎょうが
おちていた

きぎの
こずえのあいだから
いっしゅん
みえたこうけいだったが
そばでは
ちいさないきものも
いのちを
いとなんでい ....
そして
けんこうこつ
があり
かどを
うせつする

また
けんこうこつ
につきあたり
させつする

いきどまり
けんこうこつ
のにおいと
なめらなかな
しつかんが
ただ ....
犬の耳の中へと
廊下は続いている
途中、川が流れている
小さな川なので
小川なのだと思う
手前に椅子が一脚
置きっぱなしになってる
本当は小川を見て座りたいのに
ネジのようなもので固定 ....
ひとが
ゆめを
みているの

それとも
ゆめが
ひとを
みているの

ふるい
ひょうしき
のようなものがあって
おとがしている
あのさきに
うみがあるの

ひのあたる
 ....
べらんだでは
せんたくものが
かぜになびいていた
にわのしきいしを
あるけば
かげがおちた
さいごのひ
しらないおじさんが
ちちとはなしをしながら
いえをのあちらこちらをみて
しき ....
はざくらがきれいだった
るうとのけいさんはいつも
にがてだった
すしやにかくまわれてる
ごうとうのせんたくものにも
すずしいかぜがふいた

+

ははに
るびいをかってあげた
に ....
エレベーターの中は
どこまでもお花畑でした
見たことのあるような花ばかりだったけれど
すべての名前を言い当てることは出来ませんでした
ああこんなところまで来てしまったのだなあ
と感じて
中 ....
とりが
わたしをねむり
わたしが
とりをねむる
しんや
ばすか
とらっくか
おおきなくるま
のようなものが
いえのまえを
はしっていった
とりや
わたしが
めをさましたりゆう ....
ただそらだけがある
ひとも
たてものも
どうしょくぶつも
わすれて
すみずみまで
ひろがっている
きおくのそとがわから
ことりがいちわきて
はばたこうとすると
そらはきように
み ....
ウォーリーを探せ、と言われて
ウォーリーを探しに行ったまま帰ってこない
そんな少女の話を以前しました
かどうかは定かではありませんが
電話帳に海という字を見つけては
泣きながら印をつけて ....
カブトエビ、という
小さな甲殻類がいるそうですが
さっきから門の前では
牛に良く似た人と
人に良く似た牛とが
縄跳びをしています
縄跳びが終わったらあの人と牛に
カブトエビの話を聞い ....
窓にはまった網戸を見ていた
それからちゃぶ台の上のスプーン
同じ方向に三本並べられていた
これママの、これパパの、これぼくの
暑かったと思う
そのことで汗もかいていたと思う
数年経って
 ....
むかし空には大きなバケツがあって
悲しいことがあると人は
そこまで悲しみを捨てに行った
ある日両手いっぱいに悲しみを抱えた大男が
そのバケツをひっくり返して
中身は空の隅々まで散らばってしま ....
たもつ(1691)
タイトル カテゴリ Point 日付
木漏れ日隠れ自由詩1107/4/27 9:18
前日自由詩807/4/26 15:11
木漏れ日隠れ自由詩8*07/4/26 9:07
オフィスの休日短歌1007/4/25 10:42
夏の休み自由詩4*07/4/24 17:13
小詩集「言い訳」(01-10)自由詩1007/4/23 22:27
くんれん(ことば)[group]自由詩1607/4/23 9:47
くんれん(し)[group]自由詩1207/4/22 14:32
愛称自由詩1607/4/21 20:33
くんれん(ものまね)自由詩607/4/21 9:58
くんれん(こえ)[group]自由詩607/4/20 20:39
耳の産声自由詩1007/4/20 9:34
屋根をつくる自由詩1607/4/19 15:02
くんれん(なみ)[group]自由詩907/4/19 9:43
脱税自由詩1307/4/18 11:41
くんれん(ねつ)[group]自由詩807/4/18 8:57
くんれん(しゅうせい)[group]自由詩607/4/17 10:56
くんれん(かし)[group]自由詩907/4/16 20:15
くんれん(いきどまり)[group]自由詩607/4/16 10:07
停留所自由詩707/4/15 23:03
くんれん(ゆめ)[group]自由詩11*07/4/15 18:30
ひっこし自由詩807/4/14 21:28
春に過ごす[group]自由詩19*07/4/14 15:14
足元自由詩1207/4/13 22:23
すいみん自由詩1007/4/13 18:36
そら自由詩32*07/4/12 17:01
ウォーリーを探しに自由詩1407/4/12 13:33
小さな甲殻類自由詩807/4/12 9:16
見ていた自由詩807/4/11 15:21
さかさバケツ自由詩18*07/4/10 12:45

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