朝が来た
すべりこむように穏やかに、
それでいて凄いはやさで
朝が来た
それがどのくらい奇跡的なことかを
きみはもう知っている

つるつるの空は
今日を浮かべている
そのしたに何が起こるかはだれもわ ....
あいまいなかんじで立っていたらたおれた
しおれた花笑ってるばあいじゃなかった

あした会いにいくねって言ったのに行けなかった
あしたはあしたじゃなくなっちゃった

ぼくのことなら
忘 ....
辿りついて
おもうことは
辿りつきたくなんてなかった
行きたい場所に
行きたいときに
自分で行きたかった
流れついて
おもうことは
流れつきたくなんてなかった
おおきなものが
 ....
むすびめを ほどいてむすび また解く 甲にうずまく 視線の熱よ

はじめては さいごのように あとをひき 最後のときにはしることもなく
風は蒼 夜が海なら君は白 どこへも行けない絵筆が僕だ

桃色の裏側に打つ純情を 絞りだしたら赤黒い澱
君が腕を切った
赤く腫らして痛い痛いと振り回すので油をつけてやった
君が腕を切った
赤黒い血がほんの少しだけ滲んでいた

瓦礫の下からは
今日も顔のわからない人間が出てくる
積み重な ....
愛というのは、感情ではなくて状態ではないかと思う。持続するある関係性の状態を指すのではないか。あるいはその関係性のなかにいる自分自身の状態。
これは愛に限ったことではないけれど、感情があまりに一 ....
花びらははかなくきれいうすいほど おんなのことは少し似てるね

その間際 はかない音を散らすのは つぼみと脱皮するおとこのこ

女ならひとりでに咲くものかしら 触れられることも触れることもなく ....
誘う手のまにまにのぞくかなしみよ ひとりよがりの罰か褒美か 錆ついた猫

道路の脇で死んでいる

朝も
夜も
冬も
春も
黒も
白も
雨も
夢も
涙も

なにものも
この猫を
侵略しない
目を閉じると
とても美しい一艘の舟があって
遠くまで来たことを知る

あなたを欲しがることと
あなたとの時間を欲することが
べつものであることも
もう知っている

舫われるべき岸辺に ....
あの日
はみだして
不自由だった
あの日
なにもかも与えられて
不十分だった
あの日
とかげのしっぽは
やさしかった

迷子になった路地で
迷いはなかった
あの日
太陽も月も ....
さて、何から語ろうか。
イメージできるかい?
愛を感じるかい?

どこからはじめようか。
君はイメージすることができるかい?

イメージ、それはたぶんある種の才能だ。それがぜんぜんできな ....
恋人はときどきすごくやさしいので、わたしは我を失ってしまう。
恋人は、完璧に、臆面もなく、溢れるようにやさしい。それはでもただしいことではないのだ。

ニュースをみて泣いたのは、恐ろしかった ....
どんなに嘆いてもかなしんでも
そのかなしみはどうやったっておいつかないさ
だって地面は割れたし津波は来て奪っていった
そのときわたしはドーナツ食べてコーヒーのんでた
わたしはそこにいなかった
 ....
ふいてもふいても
いっこうにひかない悲しみのなかで
笑わなければならない悲しみを
温めてなお笑っていることを
強さと呼ぼうか

明かりの絶えた街中で
星を見つめるまなざしを
つめた ....
泣く場所を選ばずはらり梅の花

沈丁花香りの先でしなやかに
整えられた部屋のなかで
足をそろえて座っている
でもつま先が冷えるのは
仕方のないこと

海や山や空をゆめみて
窓の近くに立っている
ほそい雨が降り出して
つま先が冷える

た ....
11歳までマンションに住んでいて、そのころそこには同年代の子どもたちがたくさんいた。とくに仲が良かった同い年の女の子が三人いて、よくうちに来たり、家に上がらせてもらったりしていた(マンションなので、行 .... 手のひらいっぱいの雨
カーテンを閉め切ったままだから
しんでいく影がよくみえた
たくさんたくさん食べて吐く
たくさんたくさん切って拭う
洗う
視る
たくさんたくさんたくさんきる
たくさんたくさんたくさんわらう
たくさんたくさんたくさんしる
たくさんたくさんたくさんわ ....
だってみんなはしぬでしょ、

と言った声がにじんだ


ことばに縋ればことばに溺れる
ひとに縋ればひとに沈む
覆せない日常を受け入れれば日常に窒息し
空気は望むことでしか手に入れら ....
一日に
二度の食事
少しの甘いもの
四十分ほど湯舟に浸かり
一本のチューハイか
グラスに二杯の安ワイン
十本の指を磨いて
文章を書いて眠る

一週間に
二度か三度性交し
新し ....
わたしの
おてがるなかなしみに
まきこんじゃったから
だめ

だめになったら
だめじゃなくなるまで
いるしかないけど
むりだったら
いなくなる
だめじゃなくなると ....
愛された娘は
でていった
ちいさな鞄と
痛みを持って

途方もなく美しい世界に
挑むことをやめれば
いくらか楽にはなるだろう

愛された娘は
しっていた
なにもかもが
既に ....
マリアさま
800円で買った

塗りたての爪で触れると
つよくなれる

かれにもらった
ブラックダイヤは
マリアさまみたいには
魔法をかけてくれない

わたしよ
強くあれ
いつでも
 みしてよ と
 いうのは あかくなる肌が
 ことばで 染まるようで 愉しい

 いやいや と
 いうのは ことばが 手のように
 なぞる心地が とても良いから

 
髪を切った。たくさん。
ばかに明るく、たくさんの鏡に囲まれた美容院。やわらかくなった毛先と、骨ばった手にほぐされる頭皮。わたしは犬のように従順になって、なされるがままでいた。耳元をとおりすぎる小気味 ....
行っておいで

彼女は言った

でていけば
また
帰ってこられるんだから
おまえらが寝ているときに
わたしはずっと起きていた
おまえらが起きたからって
簡単に追いつけると思うか
だってわたしは起きていたんだ
おまえらが安らかに眠ってる間じゅう
はるな(1848)
タイトル カテゴリ Point 日付
朝を迎える携帯写真+ ...211/4/5 5:10
春風自由詩211/4/2 2:51
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はじめて[group]短歌111/3/29 3:24
カンバス[group]短歌011/3/29 3:21
君が腕を切った自由詩111/3/29 3:01
愛に関する覚書と考察散文(批評 ...211/3/28 2:33
みず色[group]短歌011/3/27 1:11
無題[group]短歌211/3/27 0:59
自由詩211/3/27 0:47
美しい舟自由詩411/3/27 0:44
憧憬自由詩211/3/21 20:46
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はずかしいこと[group]散文(批評 ...311/3/20 15:14
460円自由詩811/3/18 2:34
波うち際で自由詩411/3/15 19:35
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