足元の砂のことは気にしないで、ゆっくりと時間をかけてここへ来て、まるでふたりのあいだにとてつもなく手強いドラゴンがいるみたいなシチュエーションで、この短い距離をあたたかな緊張で満たして欲しい、時刻 ....
遠雷の様な耳鳴りを含ませた渦巻き管があらゆる配列を狂わせる
小鳥の死体がうずたかく積もった廃墟ホテルの階段の見てしまう美
壊れたものはなんだった、コードの切れた黒電話の受話器を耳に当てたら ....
蚤の足取りを辿る形骸化の生業
思考の傷口に沸いた蛆どもが正気を喰らう音が五月蝿い
漆喰の壁に浮かんだ雨漏りの名残が
やがての父母の死体に見えて身震いをする夜
時計の針の様に大人しく生き ....
身体が放つものの速度を計れ、質量を把握して
その持物で、何が出来るかをよく考えな
優劣よりも先に個としてのポテンシャルの、性格というものをきちんと捉えるんだ
それが無 ....
なつが好きなきみ
なつが好きなきみと
コカ・コーラを買って
はるの海に行く
あいにく雨模様で
なみは
テトラポッドを
ひっくり返そうと躍起
....
いきをとめた
ときの
ちんもくのなかに
ながく、とじこめた
ひどいこと
ゆるしたくなんか
なかった
ゆるしたくなんかなかった
なにも
なにも
....
すべて
いなくなった誰かの写真だった
すべて
風に舞う木の葉だった
すべて
破られた約束ばかりの伝言板だった
すべて
自殺未遂の挙句植物化した ....
おしまいと決めてひとりでながす夜 慣れたアドレス暴れるけれど
見栄張りで 豪華に嘘をついた夜 ショーウィンドウ見るのが怖い
さよならと別れを告げる友だちの 妙に気軽な声 ....
その入口をくぐってはいけない、きっと何も保証できることはない
その入口をくぐってはいけない、きっと満足な心境では
こちらに向かって返ってくることは出来ないよ、なぜか
辺りの空気は静謐 ....
赤い血なんかたぶんうそだろう
ぼくはそれを見たことがない、ぼくはそれを
それを見たことがなくて
頭を掻きながらぶつくさ言ってばかりいる
赤い血なんかたぶんうそなんだ
信じられ ....
あおい蝶だった、たったひとつの
あおいあおい蝶が飛んでいた…暗い、まばたきを忘れた夜に
さむけに痺れる歯茎の中で、とまどう悔恨のこびと、だらしな ....
狂った虫の乱れ飛ぶ強い日向の幻想だ、おまえの喉もとには高熱、あらん限り俺が注ぎ込んだ、強欲な素面の状態…ひっきりなしに喉を鳴らしているのは飲み下すのが怖いせいだろう―蛇口から水滴、濡れ ....
君は月の背に腰かけ
ハイコントラストな
羽衣を織っている
僕は
凍てつく風を避け
木のうろにもぐりこみ
草の蔓をあつめて
ささやかな輪を作 ....
痴呆の少女が呆然とうろついている裏通り、停止中の工事現場の敷地内を通ってきた汚れた靴底が地面に残す赤土の臭いを、確かな老人が嗅ぎながら後姿を窺う夜中
月はクレセント、クレッシェンドが強すぎる ....
すべてに○をつける
自分に関わる
すべてにでかい○をつけて
眺めたり撫でたりしてみる
眺めたり撫でたりしたあとは
かたっぱしから
憎んだり殺したりしてみる
憎んだり殺したりし ....
腐臭の指先はぶるぶると震えながら俺の喉元に食いこんでくる、その震えの中にあるものはきっと、怒りに限りなく近い哀しみなのだろうと俺は感じた。ぼんやりと、白色に溶け始めた希薄な脳髄の中で。怒りに限りな ....
無人駅の廃れたホームに立ち
缶コーラの
残り数滴を啜り
サヨナラのハンカチがたくさん舞うような
一月の空のメランコリーを見ていた
時間は午後
暫定的に午後
そうと知ってい ....
あのあたりならなんとかなった
僕が
野晒しの死体のような
無力なヤツでも
君が
季節外れの雷に怯える
知的で臆病な子猫でも
あのあたりならなんとかなった
それが
間違 ....
このわずかな間に、俺は何度こういう沈黙を繰り返し繰り返し味わっただろう?俺たち、では無い―やつはきっと、本来言葉を喋るように出来てはいないのだ。やつを分類するとしたらそれはきっと、「押し黙 ....
一人の人間から膿を取り除くとする。薬か、手術か、手段はどんなものでもかまわない。一人の人間から膿を取り除くとしよう―何らかの手段を用いて、見事一人の人間から膿を取り除いたとする、そうするとその ....
そして俺たちの間には再び沈黙が訪れた。それは一見いままでの沈黙となんら変わりの無い取り付く島も無い断絶のように見えたが実際のところそれよりもずっとたちが悪くなっていた。腐臭はほんの一時でも ....
イメージ…イマジネイション。想像力。こういう感覚を腐敗とリンクさせるのはたいていの場合とても困難なことだ。ある種の想像をここで働かせようとすると必ずその流れを妨げるものがある―腐臭というや ....
膿んだ時間の曼荼羅に眼を凝らしてまだくたばってはいない言葉を探した。
腐臭は凄まじく、字面に少し触れるだけでおぞましく伸びる粘度の高い糸が指先にまとわりついた。顔をしかめることが何度目かの輪転で ....
感情を上手く話そうとして、何度も口を開けては閉ざした
感情を上手く捉えようとしていたが、目の中を覗き込むほどの
信頼ひとつそこにはあるわけではなく
不安の色は青空を埋め尽くす雨雲みた ....
凍えた指先にへばりつく意地だ
壊れた玩具に染み込んだ過去だ
廃れた音楽に閉じ込められた未来だ
硬く閉じた唇の中で四散した言葉だ
数えた死体の数は歳の分だけ
逃した獲物の大きさは身の丈 ....
照明を落としてフロアーに転がり
腐乱死体の真似をした
ずるり、と
眼球が零れ落ちたときには
なんだか満たされた感じがしたぜ
そのまま灰になり
真っ白い骨格になったころ
携帯に ....
今度は許さない、殺し損ねた俺自身の
殺し損ねた俺自身の中の餓鬼
やたら飢えて、やたら喰い散らかす、喰い損ねたもののことをいつまでも話す
やつの喰い残したものが喉元まで上がってきて俺自 ....
歩む側から忘却に放り込まれるような日
空に向かって突き上がる厳しい風を見たような気がして
傷つくはずの雲を探した、長いこと、眼を凝らして
昨日、少しだけ降った雨の後
呑気な冬が重い腰を ....
時間の狭間は裂けながら君を飲み込もうとしている、逃れる、逃れないじゃなく
それが運命というものだとしたら君はどうする?古い雑誌を読んでいた―忘れたものを取り戻そうとするみたいに
野良犬 ....
飲み干したカップの中、いつのまにか
紛れ込んだ蟻のリングワンデルング
嗅ぎ回り、手を伸ばし、無機質だけどリアルに
生を体現していたその稚拙さ
単純になりたいと思った、刹那だけ
求 ....
ホロウ・シカエルボク
(1191)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
けれどももしかしたら砂浜のことを忘れているのかもしれない
自由詩
1*
08/4/7 23:01
二度と羽ばたけない羽なら捨てることもまた飛ぶことだ
自由詩
3*
08/4/1 23:18
虫
自由詩
1*
08/3/25 23:35
だから教えも踏み抜いた足の数だけ在る
自由詩
1*
08/3/24 22:55
海は雨で荒れている
自由詩
3*
08/3/23 23:35
あさ うたうけど ひとり
自由詩
7*
08/3/18 21:18
思い出せない(いつのまにか死んでしまうものたち)
自由詩
1*
08/3/17 22:04
夜に拠る
短歌
2*
08/3/15 22:32
すみやかなランチ(服はちゃんと着ている)
自由詩
4*
08/3/14 0:43
赤い血なんてみんなうそといううたがあったらどんな顔をしてみん ...
自由詩
1+*
08/3/11 21:48
あおい蝶がまた産声を上げる夜中(そして執拗に水は流れ続ける)
自由詩
3*
08/3/3 21:56
瞬きのうちに夜になる—シタール
自由詩
2*
08/2/27 20:57
そのときから新しく刻まれる
自由詩
4*
08/2/5 20:27
Moonchild
自由詩
1*
08/2/3 22:54
クロール、おそらくは過酷な
自由詩
1*
08/1/31 19:35
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
1*
08/1/22 22:57
もう風の中にもない(教えてくれなんて初めから言ってなかった)
自由詩
6*
08/1/14 22:25
回想は賢い(冷静なフィルター)
自由詩
4*
08/1/3 23:52
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
0*
08/1/2 21:06
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
0
07/12/27 21:59
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
1*
07/12/23 21:58
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
0
07/12/22 21:46
沈黙の内側、ダイヤグラムは途切れたものばかりで体裁を整えてい ...
[group]
散文(批評 ...
0*
07/12/19 21:23
イノセント
自由詩
1*
07/12/17 21:52
暗闇の色味を塗り分ける(決して塗り潰すものではなく)
自由詩
2*
07/12/14 22:13
腐乱同然、レディゴー・ベイビー
自由詩
0
07/12/13 20:49
餓鬼を切り刻め
自由詩
0
07/12/8 0:08
回帰線
自由詩
3*
07/12/4 20:24
ホワイ
自由詩
2*
07/12/2 0:16
本物のパントマイムはよく出来た嘘に過ぎない
自由詩
3*
07/11/27 22:17
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
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