地殻の下で芽を出した植物の憤りなんてものがお前たちに想像できるかい、ただひたすらな気持ちこそが薄暗い心を地上へいざなう、なんて、本気で信じているわけじゃないんだろ?キラキラが降 ....
お前の奥底で悲鳴を上げたおぞましい感覚の吹きだまり、沸き立つマイナスの腐臭を浴びながら幾時間が過ぎただろう…お前は歯の裏にこびりついた、些細な食物のかすのことばかり気にしてすべての ....
暴動の幻想の中で肋骨をいくつか失った、痛みは果てしなく体内を駆け回る、霞む視界の片隅に紛れ込む原色の感情、コンクリの壁にもたれた時の洒落たボディのアジテイターの薄笑い、誘っ ....
寂れた湖畔の
倒壊したコテージの物陰でぼくは死んでいる
キッチンから
浴室へ続く
通路があったあたり
サギのように伸びて
ぼくは
死んでいる
....
みじかい糸を編んでいる
時間をかけて
まるで
なんらかの意味あるものを
かたちづくろうとするように
みじかい糸を編んでいる
みじかい糸を編んでいる
その糸はもろく
....
それにしてもですよ、見るからにあやしげな女がよたよたと教会の階段を上っているというのにどうして誰も止めやがらないんでしょうか。その時たまたまそこに誰も居なかったというわけなんでしょうか。そ ....
不死のまぼろしに怯えた昼下がり、食いかけたドーナツを駐車場のゴミ箱に破棄して
敷地の終わりの公衆便所で泣くように吐いた、意識は未消化のパン生地みたいで
流しても ....
ブラック・ライダーが首筋を滑る音があまりに心地よくて
日付の変わるころに眠りを忘れたんだ
隙間だらけのパーカッションの
間を縫うようなダミ声のエコーの中に神が居た
神なんていう ....
いつかおまえの胸もとに流れた歌のことを思い出す、たとえばとある冬の
心まで凍てつくような寒い寒い夜中のこと
くすぶるだけのストーブ、空っぽのキッチン、それでも
あの時お ....
無論、俺はそんなものにイエスと言うつもりなどない、それは例えばお前が周到な手段を用いて懐柔しようと目論んだところで同じことさ、並べ上げただけの言葉は不快感すらもよおす、だけど俺は並べ ....
殺しに到る感情のライン、俺はいつだって不都合を拭い切れず全てが終わった後の閉ざされた部屋の中で汚れた刃を研いでいる、それを誰の喉笛に届かせようというのか、劇的な夜明け前まで考え ....
横たわる過去に手を添えながら眠った
まだあどけなさの残る女の汚れた横顔
真っ直ぐに純粋を求め過ぎてしまって
気づいた時には取り戻せないほどの傷みを背負っていた
溢れるほ ....
すべてが優しい歌のようで
すべてが明るいあこがれで
おまえらはまるで夢のようだ
洗おうともしない穢れに蓋をして白く塗り潰す
街中の繁華街の
何か ....
頸動脈に錆びたナイフ、生を絞めつける死の模倣、こそげとった表層の肉片を、友人たちよ、おまえに分けてやろうか、早い睡魔、求める者の先端すら叶わぬほどに、細胞を覆い隠す睡魔、指 ....
深く奥底に沈んだ
牙の先端を探して
いくつもの時間の粒が
真夜中の闇の隔たりに消えた
愛の音がしていた
夢の音がしていた
晴れの日の
花の匂いが ....
何処に居るかなんてもういい、誰と居るかなんて
いちいち説明しなくてもいいのさ
居てくれればそれでいい、君が君として
どこかで生きていてくれれば
守らなくちゃいけないものだから約束と呼ぶ ....
君はミルクを温めていた
空白の時間を縫うように
冷えたキッチンをほんの少し
人の心に近づけようとするみたいに
昨日(一昨日かもしれない)、タクシーを盗ん ....
やつれた馬が夕陽の逆光の中、死に場所を探す幻覚、テトラポッドの上に鎮座した唇の歪んだ神は俺の安物の上着に唾を吐いた、あての無い上昇の様な冬の始まりの晴天、粒子である彼らが照らす世界はあまりにも ....
吐こうとした言葉はすべて懐に隠して、手元で何度となく弄んできたようなものばかりを並べて、それを予防線と呼ぶことにしてなんだか満足した、申し訳なさを匂わせるみたいに段階的に光度を落として ....
お前は
晴れた空のもとに居た
晴れた空のもとに居て
果てしなく涙を流していた
生きてることが嬉しい、馬鹿みたいだけど
お前は言葉を詰まらせながらそうつぶやいた
神の不在を信 ....
近しい者たちが古木のように渇いて、俺の周辺に立ち尽くす
これは何の冗談だ、灰になってこぼれるみたいな息をしやがって
俺の至らなさはお前たちのものじゃない、俺が死ぬまで懸命に抱えてゆ ....
取りこぼした一日のことを思いながら濡れた路面を漂っている午後の温い焦燥、底が破れ始めた靴のせいで靴下はすぐに嫌な湿気を持つ―吐き出したガムの形状が悲惨な最期を遂げた誰かみたいで、名前を ....
クリアブルーのスカイの中に融けてゆく影、背中に置手紙は無く
風に混じる最後の言葉も無かった
黒い刃物の様な
羽を広げたカラス、ある種の領域を制定するみたいに
いくつかのリングを ....
固く握りしめた
拳をぶつけあうような
ギラギラした発芽だった
街をなぎ倒すような
雨が降り続く深夜
裏口からもぐりこんだ
潰れた小さなブティックのフィッティング・ルームで
言 ....
デリバリー・ピザのスクーターがどうしようもないエンジン音を響かせて街路を乱暴に駆け抜けるとき
君は安物のアルコールの酔いに侵され遅れた右足にイラついてい ....
縛られた記憶は
身体を自由にはしない
冷たい床の感触
フローリングの無機質
そばには蛙がいた
本当には居ない、小さな雨蛙
君は自由だ、とそいつは言った
「君は自由なんだ」
俺は ....
分裂を繰り返し損ねて畸形でくたばりかけた細胞がどうしようもない呪詛を吐きながら加重する真夜中の少し前、廊下に落とした昨日の、未消化のフレーズたち、ぶくぶくと粘度の高い泡を吐き出 ....
疲れの果てにあるはずの
深い眠りが閉ざされた
暗闇で放し飼いの、潜在的な――脅威
カーテンの向こう、いくつもの外壁を反射してくる性急な車のライトが、まるで
取り返しのつ ....
懐かしい雨の音がする、俺はとっくに不具合で、伸ばした指先は必ず何処にも触れられないでいるというていたらく、唾液を呑み込むことにすら痛みが走る、故障だ、故障だ、すべて ....
とおくの海岸線を見つめた
とおくの海岸線には
数え切れないほどのひかりがあって
まるで
とおい海の上に
もうひとつの
ひかりの海があるみたいで
きみは
そのまんなかで
あ ....
ホロウ・シカエルボク
(1242)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
誕生はまだか、誕生を知っているか、誕生を、誕生のことを
自由詩
2*
09/1/5 0:42
狂えないというゴキゲンな現象の中で俺は歯ぎしりをする、そして ...
自由詩
2*
08/12/31 17:22
瓦礫の上で行くあての無い祈りが始まる
自由詩
1*
08/12/29 22:19
そして枯れた花を
自由詩
0*
08/12/26 23:04
みじかい糸を編んでいる
自由詩
3*
08/12/25 18:16
誰かイノセントラブの最終回見た?
散文(批評 ...
1*
08/12/23 0:41
半端な命は下水管で腐敗するんだ
自由詩
1*
08/12/18 22:16
グッバイ・ブラック・ライダー
自由詩
1*
08/12/15 0:39
いつかおまえの胸もとに流れた歌のことを思い出す
自由詩
1*
08/12/14 0:52
子供だろうが大人だろうがそれが持つ意味はわりと同じことだ
自由詩
1*
08/12/4 0:46
殺しに到る感情のライン
自由詩
0
08/12/2 1:02
手遅れの迷いが映し出すものは
自由詩
1*
08/12/1 0:13
定置漂流
自由詩
6*
08/11/29 17:58
いくつもの種類の赤
自由詩
1*
08/11/18 0:17
そこにもう生温かい宿命の感触は無いとしても
自由詩
2*
08/11/17 0:42
その時こそ僕はハローって言う
自由詩
2*
08/11/16 22:58
甘く温かいミルク
自由詩
5*
08/11/10 23:39
11月、やつれた馬とはぐれた鳥、初めからそこに居る魚と外側か ...
自由詩
0*
08/11/8 19:04
ナイフ
自由詩
2*
08/11/2 15:38
Sunny Day
自由詩
2*
08/11/1 22:35
渇いた樹皮降る、腐葉土の寝床に
自由詩
2*
08/10/29 23:54
刻まれたものは擦り切れるまでは息遣いで在り続ける
自由詩
2*
08/10/28 23:35
休日
自由詩
3*
08/10/26 9:49
火傷
自由詩
4*
08/10/24 0:12
余計なものを連れてくるから
自由詩
0+*
08/10/21 23:15
幻覚の蛙
自由詩
0*
08/10/19 22:36
受胎告知
自由詩
3*
08/10/13 15:01
色の無い血溜まり
自由詩
2*
08/10/6 23:54
雨にさらされる光のない世界だけが
自由詩
3*
08/9/6 19:25
ひかりの海
自由詩
3*
08/8/31 20:31
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