俺の中にはもう誰も居ない、よく晴れた朝に死に絶えてしまった
俺の中にはもう誰も居ない、毒の流れ込んだ湖みたいに
跡形も残らず死に絶えてしまった
俺の中にはもう誰も居ない、バクテ ....
胃袋から絞り出したが、たいてい
気持ちのいい言葉にはならなかった、そもそも
てめえの中で渦を巻いてるものなんて
薄々は判っていたはずだった
俺が見ていたのは同じ景色
....
ふと
あなたは
それが罪であることを知るでしょう
深い罪の上に、深い深い罪の上に
自らの人生があることを知るでしょう
生きることの出来なかった
様々な生の死体の上に
自らの生 ....
切傷のように震えた呆然の午後、路上で渇いた迷いミミズの跳ねる光を右目で受けて
どこかで聞いた歌の一節を思い出そうとしていた、結果として叶わずともいいような、そんな願 ....
今日は
涼しくて助かる
だけど
俺には行くところがない
降る、と言っていた
雨は
どうやら
降らないようで
洗濯物は干したままでいい
だ ....
ビルの隙間に潜り込んだ切ないアイデンティティの死にざまは破裂気味、増えすぎた膿が皮膚を破いて躍り出るみたいな予感、曇り空からはいつか覆い隠した感情が疲れた雪のように降り注ぐ、もう飽 ....
そのとき舌先を耐えがたい感触が駆け抜けて行っただろう、瞳孔を麻痺させるような緩慢とした動き、意識下にかしずいた不確かな感触、絶対的でないがために徹底的に堆積してゆく―崩 ....
赤い血が時々生命を忘れて凝固して俺の血管はサビついたプラントみたい、尖った先端が劣化したチューブを内側から削いでいくんだ、砂浜をサンダルであてもなく歩いているみたいな… ....
青い空に飛ぶ鳩を
焦れながら僕は待っていた
いかんせんあいつは気まぐれで
めったに首をこちらに向けることはない
ひたすら窓辺で待っていたところで
いついつに顔を出す ....
狂ったのは数秒、破綻した能書きを淡いグリーンのタンブラーに短く吐いて、眼の中を覗きこまれる前に正気の振りをした、恐怖が心臓を肥大させて鼓動の破裂で肉体を破壊させようと目論んでる ....
早い朝の淡い光線に君は濡れながらそれでも整然とした様子でそこに生きていた、俺は喉に突っかかるような痛みを覚えながら君の名前を呼ぼうとしたが、記憶に栓をされているみたいにそれはままならなかっ ....
ティーンエイジの
幼すぎる
炸裂のような
雨が
降り続き
街は
幾分
リズムに
傾いている
俺は
窓枠に張り付き
軟体動物のように
移動する
まばらな
ヘッ ....
むしり取られた神経から泣声ばかりが漏れる、濃縮された諦観の長雨だ、半分萎えた視神経が見つめたがるのはいつも俺自身の完全否定に繋がりそうな朽ち落ちた景色ばかりで、穿孔、穿孔、穿孔、穿 ....
小さな指先は躊躇いながら数日前に脈動を止めた
ペルシャ猫の死体に伸びてゆく
開いたままの猫の目はそれが
思いもよらぬ出来事であったことを告げているみたいに見える
きっと誰に別れを告 ....
蠱毒の蠢きを
舌の先で舐めながら
に、いち、にの
拍子で噛みちぎる
春の息吹
散らかした喰いかすは
この世の
死体めいている
目を開けぬ ....
縮みあがった胸に刃を当て
手遅れになる前に唾を吐いた
恐怖はいつでもそこにあるから
怯えぬことよりも逸らさぬことを勇気と呼べ
割れた碗のように過ぎ去った日
真摯と呼ぶた ....
すみからすみまで
あんたってわけじゃなかったけれど
アンタがいるから安心だった
アンタがいるから安心してた
難しいことじゃなくて
ベイベーってだけで
いろんなことを
おしえて ....
最後の雪のように
ねじまき時計の稼働音が降り積もる夜中
俺の右目は殴り書きのように
充血して僅かに傷んだ
水面下の憤怒を何度滅ぼそうとしても
胃袋がこむら返 ....
きみの左胸をすりぬける
すこし気の早い夏のあらし
ぼくは痛んだ胸をうけいれて
ポエティックな名前をつける
風が強すぎるから
騒がしい街が
まるでおだやかな森 ....
病むように降る春の時雨を、腑抜けた心で受けながら急ぐ繁華街の―喧噪の迷路、大きなドラッグストアと、年寄り向けのミュージックショップからの音楽が混ざり合って不快感を計測する実 ....
浅黒い空に陰鬱な虫が踊る、太陽の時間に間に合わなかった雨上がり、そこの破れた靴の中はもうすでに踏みつけた水たまりの記憶で一杯で…アスファルトの上で腐葉土を踏みしめているような違 ....
濡れた路面に散らばる娼婦どもの本心だ、からのボトルに詰め込まれた浮浪者どもの読めない手紙だ、衝突事故の後しばらく放置された車がさんざっぱら垂れ流していったガソリンにティーン ....
車体を軋ませながら
ショッピングモールの駐車場の出口をかすめてゆくキャデラック
ハウリン・ウルフが辺りを
ビリビリと揺らすほどに吠えてた
けたたましく鳴きながら ....
甘ったるい香りが行き惑う
薄暗い通りで路上にしがみついて
行き合わせた奴らに悪態を吐いていたんだろう
すれ違うだけの相手なら溜め込むようなことはないから
少なくとも、仕掛けた方の胸 ....
しおれ落ちかけたまま凍てついた薔薇の花弁にお前の名前を書いて跡形もなくなるまで深く愛そう、それは留まった生でもあり早まった死のようにも見える、街灯の様に頭をもたげて…リノリュー ....
どんなふうに始末をつければいいのか判らないからただそこに投げ出してあるだけだ、よしとしなくても構わないから関わらずに放っておいてくれ、生きるために投げ出しているものに調和を ....
もう一度君の声を聞きたいと思うことを
僕は決して恥じたりなんかしない
途切れた場所にどんな言葉があったとしても
それは僕らが築いたものとは何の関わりもないこと
もう少し時が経ったら ....
お前の独りよがりな情熱が俺の精神に水を差したので
俺はお前の存在を心から消し去ることに決めたんだ
くるぶしのあたりの身に覚えのない引っかき傷みたいに
いつの間にか消え ....
どんなかけらもここには残らない、あなたの涙が乾いた地面にさらさらと染み込んでも
誰が気にとめる間も無く風に踊り始めてしまう
あなたは自分が無力だと知る、思惑など所詮は身 ....
古く哀しい裏通りを急ぎ足で歩き過ぎたら
今にもお前の呼ぶ声が聞こえてくるような気がして
すり切れた俺は気が気ではなかった、あの、あの曲がり角から
軸をなくした ....
ホロウ・シカエルボク
(1191)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
俺の中にはもう誰も居ない -ZOMBIE-
自由詩
3*
09/7/24 19:47
毎日には特別することがない
自由詩
2*
09/7/22 17:59
HOPE
自由詩
1*
09/7/20 15:29
旅立ち、と未熟が吹かしたがる
自由詩
1*
09/7/15 23:44
かすれた午後の唐変木
自由詩
3*
09/7/11 18:37
どうして、また
自由詩
1*
09/7/9 22:22
血飛沫(稚拙に書きつけられた譜面のような肉体の中の豪雨)
自由詩
2*
09/7/1 0:13
今日が天気かどうかなんて本当はどうでもいいんだ
自由詩
3*
09/6/21 0:32
青い空に飛ぶ窓辺の鳩を
自由詩
1*
09/6/13 9:11
神の詩、片端に記された聖書、ただ落下しては流れてゆく雨の行先
自由詩
0*
09/6/5 0:03
Fish
散文(批評 ...
2*
09/6/1 0:31
ずらりとした足跡、窓ガラスの雨垂れの音符
自由詩
0*
09/5/27 1:48
俺はそのまま死ぬ気はない(Visions Of War)
自由詩
2*
09/5/24 22:04
砂
自由詩
1*
09/5/9 23:27
死の花・言説アドレサンス
自由詩
1*
09/5/5 21:30
放下着
自由詩
0*
09/5/4 0:07
そんなに考えることはない
自由詩
1*
09/5/2 23:52
真夜中はエンド(リプレイズ)
自由詩
0
09/4/27 0:22
サンドイッチ
自由詩
3*
09/4/22 20:49
それから俺は3分ほど何も考えなかった
自由詩
1*
09/4/20 0:27
ひとつずつ死滅する暮れ方からのアルペジオの残響
自由詩
1*
09/4/12 23:36
天国の扉
自由詩
1*
09/4/5 22:55
俺のアッパー・カットはすごく下から
自由詩
5*
09/3/29 22:28
夜歩く死体と色眼鏡(そしてやがて来るクライマックス)
自由詩
2*
09/3/28 0:29
鮮やかな薔薇が浄化する姿を
自由詩
1*
09/3/17 23:23
死人(しびと・Emによるテンポ・ルバート)
自由詩
1*
09/3/8 23:42
声明
自由詩
0*
09/3/7 22:26
シェリフ、嘘っぱちの銃を
自由詩
3*
09/3/2 0:27
フェアウェル
自由詩
3*
09/2/19 0:54
いつかどこにも行けなかった旅人のはなし
自由詩
3*
09/2/12 22:18
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