ざっそうは
おしえられなくても
はえてくる

パンダのシンシンは
おしえられなくても
じゅにゅうする

ちのみごは
おしえられなくても
ちちをすう

わたしは
おしえられない ....
きみがいるだけで
どこからかちからがわいてくる

きみがいるだけで
そらをもとべそう

きみがいるだけで
ちきゅうのうらがわまではしっていける

きみがいるだけで
こんなにもなみだ ....
風は飛んでいた
どこまでも飛んでいけた
そんな自分が誇らしかった


風は飛んでいた
飛ぶことしかできなかった
その運命に涙を流して
嵐を作った


風は飛んでいた
嵐を作るの ....
サラダの水は純粋だ
野菜の涙かもしれない

湧き出たばかりの水は
すべてが純粋に見える

この心は
どこからきているのだろう
今日という船が
昨日という川を流れていく

川の水源には産声があり
川の果てには海がある

だから海は
あんなにも大きくて
少し悲しい

わたしのオールは細すぎて
川の流れは遅す ....
わたしが死んだら
なるべく生き物がたくさんいるところへ
なるべくそのままの状態で
置いておいてください
土にかえったり
誰かの一部になったりして
わたしはわたしの
いのちを分解したい ....
きみをたべたい
しゃくしゃくっと
たねはぷぷっとだして
そしたらそこからめがでて
またきみがはえる
ぼくはそのあいだにつちにかえるから
きみはそのえいようでおおきくなるんだ
きみにとりこ ....
例えばこの手が動かせなくなった時
わたしはあなたに触れたくなる


例えばこの足が動かせなくなった時
わたしはあなたに会いたくなる


例えばこの耳が聞こえなくなった時
わたしはあな ....
今年初めての茄子が採れたので
お義父さんが好きだった
茄子味噌炒めを作ってみました

だけど、いつまでも残っています
冷蔵庫には
茄子一本分の茄子味噌炒めが
ぽつん、と

美味しくな ....
草刈り後の、草の匂いがする
人の血の匂いは
ここまですがすがしくはない
もっと
体中がカッとなるような
そんな匂い


刈られなかった
花壇の花たちは
この匂いを嗅いで
体中がカ ....
朝、起きて
曇りの空だったので
犬の散歩に行くか行くまいか
考えていました

一日中ずっと考えていたので
いつの間にか雨が降っていて
ああ、降りだす前に
行っておけばよかったと思いまし ....
こころの場所を探してみましたが
結局、わかりませんでした

たましいも
いのちも
しも

どこにあるのか
いまだにわからないでいます

さっき電線にとまっていた
たくさんの鳥 ....
死が
眠りのようだったら良い

いつもの眠りのように
目を瞑り
深い夢の中へ行く

それはとても深くて
なかなか目が覚めることはない

そうして意識だけが残り
肉体は土へ還る
 ....
 みんなとおなじくらい
 たまごをあっためていたのに
 わたしのだけかえらない

 あのこのも
 このこのも
 みんなかえって
 かわいいこができた

 なかなかかえ ....
  何度もひとさまの葬式に参列してまいりましたが
  いつもいつも「死」はよそよそしい
  きっと、わたし自身の「死」は
  わたしの体に起こるけど
  感じられるものじゃあな ....
あなた
わるいけど
わたしあなたを
たべちゃった
きづいていないだろうけど

ほら、
あしのおやゆびのつめのさき
ないでしょう?

へいじつのひるまって
さみしいから

あな ....
虹の裏には
雨雲があり

雲の裏には
空があり

空の裏には
宇宙がある

その先は知らない


昨日の表には
今日があり

今日の表には
明日がある

その先は知 ....
今朝
ノートを開くと
白紙の上に
規則正しい線が見えた

昨夜
ここに何かを書いた気がしたのだけど

それは
ひどく悲しい
詩だった気がしたのだけれど
人差し指は母
血の匂いがする
家庭を流れる
大きな川


中指は男
山の頂上から
朝日が黄色に
太陽の光


薬指は女
潮が満ちていく
全てを飲み込み
育む海


 ....
太陽に手をかざすと
真っ赤な血潮が見えるけど

月明かりの中に手をかざすと
真っ黒な宇宙が見える

わたしの手形の
小さな宇宙だ

そこには
何億光年も前に光った
名もない星が ....
「当たり前」の皮を剥くと
「ありがたい」の餡が出てきた
わたしはその餡だけ食べた


ある日
わたしは餡をこしらえた
一晩水に浸けて
ゆっくりゆっくり煮て作った
傑作の餡を
「当た ....
同じ体温を探している

ずっと

生まれたときから

死んでしまうまで

花は少し冷たい

犬は少し熱い

コンクリートはカメレオン

ぬいぐるみは反射する鏡



 ....
のびをしたら
雲に手が触れたので
そのまま引きちぎってみた

それはいつかのきみの
涙が蒸発したものだって
知ってた

でなきゃ
あんなに高い雲に
のびをしたくらいで
この小さな ....
眠るとき
いつも思う

地球は誰のことも
抱き締めてくれる

さみしい人も
犯罪者も

億万長者も
名優も

美人も
ふとっちょも

凡人も
偽善者も

それは人だ ....
蟻さん
お仕事の途中で
そら見上げてる



いつまでたっても
そら見上げてる



日が暮れても
そら見上げてる



お腹すくのも忘れて
そら見上げてる


 ....
夏の日
僕は夢を見た
冷たい廊下の上で
火照った体を休めながら
ヒトになる夢を見たんだ

僕は
還暦の男のヒトだった
僕は実際に
犬である時も
還暦の頃だったし
何しろ
その年頃のヒトとは
気が合った ....



春を見て
鳥はなんて思うだろう

月を見て
蛙はなんて思うだろう

虹を見て
花はなんて思うだろう

雪を見て
雲はなんて思うだろう

空を見て
木はなんて思う ....
その目線に合わせて見る
すると犬の視線は地面が七割くらいだったりして
とても驚くことがある

鳥の視線は高くて見られないので
飛行機に乗ってみる
パイロットはどんな夢を見るのだろう

 ....
雨が降ると
窓を閉めてしまうわたしは
泣き虫を人に押しつける

晴れの日なんて
家中の窓を開けて
外と中の境を無くして
鼻歌なんか歌ったりして
それがまた
となりのトトロだったりする ....
去年から始めたガーデニング
油断すると
ぼうぼうに生えて
せっかく植えた
マリーゴールドや
ガーベラを
押し退けて
弱らせてしまう雑草
その生命力に圧倒されて
手指が痛い

雑草 ....
小原あき(275)
タイトル カテゴリ Point 日付
パンダのシンシン自由詩7*12/7/10 10:55
むすこへ自由詩10*12/5/9 9:14
飛んでいた自由詩6*12/4/28 13:11
サラダ自由詩9*12/1/12 11:43
自由詩10*12/1/12 11:29
わたしのいのちは天(そら)へはいかない自由詩16+*11/8/19 20:46
なつのいのちはめまぐるしく自由詩6*11/8/19 20:12
たとえば自由詩6*11/7/19 16:21
茄子味噌炒め自由詩12*11/6/24 18:57
自由詩8*11/6/12 11:21
考えすぎの日々自由詩6*11/5/8 11:15
目の前のすべてが不確かに見える日自由詩5*11/4/16 14:49
ゆめ自由詩7*11/4/15 19:30
ゆでたまご自由詩2*11/4/14 20:29
よそよそしいもの自由詩4*11/4/13 17:02
さみしいお昼自由詩5*11/4/4 12:47
虹の裏には自由詩8*11/4/3 17:09
リライト自由詩6*11/4/2 10:50
自由詩5*11/3/31 15:14
手をかざすと自由詩1*11/3/29 12:25
まんじゅう自由詩5*11/3/26 13:57
同じ体温を探している自由詩4*11/3/21 16:16
きみの雲自由詩4*11/3/2 20:45
大きな揺りかご自由詩6*10/11/27 12:02
蟻の夢自由詩5*10/11/26 20:38
7/26携帯写真+ ...3*10/7/26 13:08
love songs自由詩19+*10/7/9 15:29
わたしが詩を書くとき自由詩3*10/6/25 16:03
触れたい雨自由詩6*10/5/20 15:09
自由詩4+*10/5/2 9:29

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