きみの雲
小原あき

のびをしたら
雲に手が触れたので
そのまま引きちぎってみた

それはいつかのきみの
涙が蒸発したものだって
知ってた

でなきゃ
あんなに高い雲に
のびをしたくらいで
この小さな手が
届くわけないじゃないか

綿飴みたいな
きみの雲を
食べてみた

少ししょっぱくて
甘い匂いがしたよ






自由詩 きみの雲 Copyright 小原あき 2011-03-02 20:45:48
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