糸で吊るされている
そうして自分の涙も拭えない
そんな大人になってしまった

操り人形にしようとする者なんて
最初からいなかった
貴女も

自分の足で歩くのは
こんなにも楽で
こん ....
私はきみを見つけられない
運動会で
通学路で
秋の遠足で
みんなおんなじ格好
赤いスニーカーだけが目印

毎朝、玄関で
ギーギー鳴らして靴紐をしめる
ダイヤル式のスニーカー
みんな ....
放り投げていたわたしを
私が拾い
抱きしめた時
やっと私はわたしを知り
温かな諦めで
ぽっかりと満たされた
虹のかかりそうな空の
抗えない速度の下で
私は雨に濡れ
乾き
また雨に濡れる

生まれた時から
生きることを強制され
生かされ
死ぬまで生きねばならない
たとえどこかが欠けても崩壊 ....
てるてる坊主と相合い傘
うっかり雲が太陽を隠す
しょげた背中が濡れている
この道の匂い、土の匂い
季節外れの雪が降り
繋ぐ手が寂しく冷たい

門出を晴れにできなくて
ごめんと泣いた君だ ....
畳まれた思い出たち
卒業の紙袋に入れて
お下がりにする
けれど、その時にはまっさら

まっさらな思い出を
箪笥にしまい
衣替えは終了する

子どもの箪笥が
大人の箪笥に
衣替えし ....
きれいごとを
あらってたべた
きれいなのに
あらってたべた
そしたら
しょくあたりになって
げーげーはいた
わたしはよわいにんげんなので
きれいごとは
きれいごとのまま
たべていこ ....
眠いなあ
甘いもの食べたい

甘い甘い
コーヒーフロート、が
差し出されて
涙が出ます

これは力になる
生きる力になる
うん、きっとなっている

口に出さなくとも
いや、 ....
知らない季節に
知らない人とすれ違う
のっぺらぼうの街を
毎日、行ったり来たり
そのうちに
私には顔が無くなって
泣くこともできない
ぽつぽつと
仕事に行ったり来たり
そのうちに
 ....
私はトイレ掃除に熱中していた
ありとあらゆる隙間を見つけ
そこから茶色の
時には黒の汚れをかき出す
何かわからない汚れたちは
かき出してもかき出しても
無くならない
私が泣いていると
 ....
子どもが風船を膨らませている
まん丸くした目を黄色の風船に
動き回る手足を赤の風船に吹きいれ
白の風船に子どもの自分を
水色の風船にきゅっとなる心を入れている

どれも軽くて
どこかに飛 ....
「ぐーぐー」

ぐーぐーを聞いてから眠るのが習慣になって
ぐーぐーを聞かないと眠れなくなった


ぼんやりと豆電球を見てたら
玄関を開ける音が聞こえる


「先に寝てて良いよ」と言 ....
田植えが終わって
福島の祖母の家に行って
山菜を食べて
車の中でうたた寝をして
帰ってきて
隣の家から頂いた筍を灰汁抜きして
なんだか冷たいものが食べたくなって
サイダーを飲んだら
し ....
はい、と返事をせず
あい、と返事をする
言葉に力を入れない
あなたに呼ばれるときは
もたれかかるように
あい、と返事をする
あんなに簡単だった
ブランコもすべり台も
なんだか怖い

大人になるのが
あんなに怖かったのに
いつの間にか
子どもではなくなっていた

どんなに速くても
どんなに高くても
気持 ....
葉っぱが熟して沢山実る
烏がかあかあ笑ってる
子どもがあれこれ考えながら
落ちた葉っぱを拾ってる
落書き帳に貼りつけて
色鉛筆でなぞってる
赤青紫黄色に茶色
真っ白な紙に紅葉が実る
赤 ....
風がくるくると回る
枯れ葉が子犬を誘っている
ぴょんぴょん、と
切り揃えられた紫陽花の前を
子犬と幼子が走り回る
息が白い
頬が赤い

春は青く
夏は紫に
この子らを見守った紫陽花 ....
誰かに呼ばれた気がして
振り向くと外は雨
今日は寒いなあ

乾かない洗濯物
畳めないからぼーっとする
そろそろお迎えの時間か

例えばここで
駆け出したら、、
子は迎えに来ない母を ....
もっと近くにコンビニがあれば
ストレスの溜まったあなたの
心をすぐに癒してあげられる
けど、
でも、やっぱり夜に甘いものは良くないって
健康診断でも肥満って毎年書かれて
毎年ダイエットを試 ....
どんな星の下に生まれても
私が泣くことを
誰も止められない

月を探す子
その影に
息を潜める

朝は嫌いだ
見える見えない見える
入れ換えに私はついていけないから

世界の煙 ....
「くもがねてるから、しーっ」

沈んだ空は暗くて
何にもないけど
何でもある
小声でお話をしよう
キャベツくん
いもむしれっしゃ
おたすけこびと
そんなものを抱いて

「あめがふ ....
なんでさくらはあめがふってるのにさいてるの
そっか、あめとおともだちになりたいんだね
「グーチョキパーで
グーチョキパーで
なにつくろう
なにつくろう」
と歌ってたゆうちゃん
「グーはチョキに勝つんだよ」
と教えたら
不思議そうな顔をしてこちらを見ている

右手がグー ....
拾った缶詰に
「宇宙」とラベルが貼られてて
持って帰って
缶切りでキコキコ開けた

空っぽだった

別にがっかりはしなかった
きっと誰かが
いつかの宇宙を
閉じ込めておきたかっただ ....
大根の葉についた青虫を
箸でつまんで地面に捨て
それを踏み潰す
青虫を見つけては
箸でつまんで地面に捨て
それを踏み潰す
そして小さな畑を一周する

朝の仕事を終え
しばし畑を見つめ ....
ほら、また、咲いた、
本の花
読むたびに
ひとつ、また、ひとつ、

書店に種を選びに行き
本棚に種をまく
パラパラと
水をまく

色とりどりの
本の花は
読まれる時を
待って ....
「空が落ちてる」
そう言う君の視線を追うと
確かに空は落ちている

だから、お家に入ろう
君に言う

君はまだ空を見ている

明るい空に
暗い空が滲んでいく

空が落ちてる
 ....
親からもらった名を
30数年飼っているが
これがなかなかなつかない
気づくとどこかに行ってしまうので
私を呼ぶとき
みんな仮の名で呼ぶ
仮の名は20個くらいあって
ずっと傍にいるもの
 ....
神がきみをさらってしまわないように

大好きだよと抱きしめる






こんなにも神が怖かったことはありません






どうか連れていかないでく ....
ある時は弟になりました
川に流された弟の
お姉ちゃんとお父さんを励ましました
お母さんはいなかったので
お父さんは一人で子どもたちを育てました
お姉ちゃんはお嫁さんになって
 ....
小原あき(275)
タイトル カテゴリ Point 日付
_自由詩222/9/8 5:23
赤いスニーカー自由詩2*22/9/6 21:32
_自由詩320/11/11 21:32
虹のかかりそうな空自由詩520/11/9 8:25
てるてる坊主と相合傘自由詩119/3/28 19:06
衣替え自由詩1*19/3/27 15:37
_自由詩1*19/3/26 22:40
コーヒーフロート自由詩1*18/8/7 17:58
のっぺらぼうの街自由詩10*17/10/11 12:48
トイレ掃除自由詩3*17/10/9 8:50
風船自由詩2*17/10/8 19:37
ぐーぐーといっぴきのともだち自由詩2*17/5/13 9:41
デジャヴ自由詩3*17/5/12 15:10
あい自由詩4*17/5/9 21:37
ブランコ自由詩4*17/5/6 18:03
スケッチ自由詩5*16/11/5 17:48
枯葉紫陽花冬乃白瀬自由詩4*16/10/31 20:05
不安定、という状態で安定する変化なき日常自由詩4*16/10/25 17:29
もっと近くに自由詩3*16/10/21 18:08
星詠み自由詩1*16/9/5 21:01
ゆうちゃんのみみうち(雨が降る夜)自由詩516/4/15 10:04
ゆうちゃんのみみうち(花冷えの日)自由詩2*16/4/4 21:27
グーはチョキに勝つ自由詩416/2/10 20:02
宇宙の缶詰自由詩6*16/1/26 10:30
呟き自由詩815/10/2 14:57
本を育てる自由詩5*15/10/2 11:06
空が落ちてる自由詩3*15/9/29 17:34
名づく自由詩8*15/9/26 16:25
_自由詩615/8/31 13:06
黒い犬の話自由詩16*15/8/29 15:32

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