故郷の星
地球
この星に
みんなが住んでいる
生と死を繰り返しながら
・
あなたは
いのちだ。
いのちのために
在る
いのち
疲労と孤独と多忙さの中で日々は疾走していた
緑は際限なくもくもくと広がって
入道雲まで連れてきていた
今年はじめての雷雨の後の静けさは
次第に夕暮れを連れて
切れ長の目尻のようにあたりを ....
○「幸せ求めて」
何がほんとうの幸せなのか
賢治のように自分の頭で
一生懸命に考えなければならない
親や先生のいうことを鵜呑みにしていてはいけない
○「三修行」
やるのは修行
やらな ....
この世にやってきて
三ヶ月ほど経った赤ちゃん
乳しか飲んでいないのに
ぷくぷくと太った哺乳類
腕に輪ゴムをはめたようなくびれが出来ている
そこに分け入ると
赤ちゃんはわたぼこりを隠していた ....
帰宅すると腕時計を外した私の足許にも
転がっている ビー玉
それらを這いつくばって拾い集める
テーブルには星砂の砂時計
昼も夜も
理性という小瓶に詰めたはずの
今日 ....
あいつの言うことはあほらしい
あの人の考えることはあほらしい
綺麗ごとばかりいって前向きな奴はあほらしい
暗いことばかりいって後ろ向きな奴もあほらしい
自分が利口だと思っている奴ほどあほはいな ....
幼い頃から私は
ガラクタ集めが趣味の父に連れられ
世界中を回った
楽しいことなんてなかった
とは言えないけど
概ねひどい生活だった
カステポー空港からバスを乗り継ぎ
見覚えのない ....
儚公草の咲く丘に
ドラゴンの渦がある
魔術師らはそれぞれの王を唆し
その強力なポータルに軍を送った
壊滅的なその愚行の中で
皮肉にも勇者が生まれた
彼らは竜を支配し空を駆り
....
あらゆる渓相を想定して
22本の竿の中から選ぶ
ロッドケースには6本入る
4.5m 5.4m 6.1m
調子の違う竿を2本ずつ持って行こう
悩ましい選択だが胸が高鳴る
明日は天気が不安定な ....
瀧の轟音
小鳥のさえづり
風に揺れる葉擦れ
せせらぎの旋律
{ルビ渓=たに}は音に満ち溢れている
光の大洋 、
無限なる海鳴り
内に漲り迸出する
命の時を不断に織り成し
織り込まれる音聴きながら
私は生きる 、
この一度切り二度切り、否 無限切りの
変容し続ける魂を 永久なる ....
十四時をすぎて、
雨が上がった午後には
きっとわたしでもどこかへ行けると思ったし
もう少女でもなかったし
切符を買うこともできると思った
長い階段を降ってから昇って
手のひらの ....
○「余命」
中学時代からの親友から
「肺がんで余命数ヶ月」と言われた
というので
自宅に会いに行った
痛みもなく体調もまあまあで
末期ガンという気はしないということだった
何か食べたいも ....
よく冷えた琥珀のワイン
オイルサーディンで作った
新玉ねぎとトマトのサラダをつまみながら
扇風機で乾かす洗い髪
遅い梅雨の訪れ
濃すぎる緑の広さ
軽い頭痛におそわれ ....
快晴の青空に
真っ黒なちいさな穴がみえる
なになのかは
わからないけれど
細胞が怯えているのは感じる
けれど
なにを対処できるわけもなく
時はただただ過ぎてゆくだけ
....
さいきんノンアルコールビールを
飲み始めて
むろんアルコールの代わりにだから
あまり勧められる話じゃ無いんだけど
だいたいのノンアルは
けっこう美味しくて
おまけにアル ....
ねえ、聞こえない?
空を見るとき空には全てがあるんだ
空白と、無を抱えて
あなたは、命を手掴みにして、
日陰に入れば、あなたは眠るだけ
それが、あなたの一生の、全て
空と、風と、眠り。
....
激しい雨が降る中でカーヴを攻めながら
深い緑の里にある道の駅を目指した
イワナとヤマメの通年入漁券を得るためだ
普通ならば釣師は梅雨を嫌う
ぼくは登山用のレインウエアを着込んで
梅雨の日も釣 ....
バッカだなぁ
永遠なんて
ありっこないじゃないか
忘れられない永遠みたいな約束を
かたくなに憶え込んでしまって
そうじゃなくなった罪を
嘘みたいだと詰るくちびるわずかにふる ....
里山が消えていく
脱炭素を熱心に論じる
快適にエアコンの効いた会議室で
アルマーニのスーツを着込んで
化石燃料と気候変動の話を
ビジネスチャンスだと
ノリで上気した額をてからせ ....
いてて
はい
頭の中でエルれのおやすみが
リピートされ
その後
キセルのハナレバナレ
と
くちなしの丘を聞いておりました
は ....
また 会いましょう
貴方はそうして立ち去っていきました
それは太陽が空を染め上げる夕暮れの時
それは月も登らない暗闇の時
貴方の姿は天使にも劣らない
純真な瞳はあらゆる悪意を払い除けるこ ....
私の魂の
内に
呪いの如く 、
無限なるものの言葉
打ち明けられ響き共鳴し
午前の仕事を終え
ベランダで煙草に火を点ける
あの子は朝食を食べずに
あの人の車で旅立ったろう
待合室には午後の客
インテリアは
東洋風のセッションに合わせてある
あと半日がんばろう ....
無限なるものよ、
お前は何処に居たのか?
無限の宇宙、命の根源、
天も地も熱く熱く包容し
今、お前は俺の魂の内に居る!
〉思考と直観の結ばれる瞬間に〈
お前は俺の魂の内に見 ....
「あ」と言って
「あ」と伝わらない
孤独は人にある故に
人は持っているんだ
愛する力を
・
さまざまな存在と共に在る
孤独ではない私の
友だちと仏さんたち
銀の指輪と植物たち ....
鳥の声もなく
くちなしの花だけ白く小さく
風もなく
空に 色はなく
ひたすら降りこめる小さな庭
かつて花にも心はあった
※
あなたへ
あの子 ....
雨の遠い記憶。
あの人は
あの時も
私を
みつめていた
なんてことない夜に
マンガみたいなことないかな
おもしろいことないかな とか
ああ。今がそこまでおもしろくないんだ、と
面白かったときを一瞬
思いだして反射する
もう落ち葉みたいに
....
詩人は筆を選ぶと誰かが言った
釣り人は竿を選ぶ
今夜は憧れの渓流竿を落札した
宝石のような魚が呼んでいる
明日は雨だが深山の様子を視にゆこう
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