すべてのおすすめ
からだじゅうがジンジン哀しい
だあれも悪いわけでもない
空がまあるいわけでもない
それでも謝ってしまうのだ
なみだで夜道の外灯たちが
お花畑んなってにじんでいるよ
....
僕はいつでも敗戦投手
君のこころのミットにボールを投げ続ける
変化球はいらない
走らない直球だけが僕の武器だが
九回裏観客席のざわめきが鎮まる
打席にはイチローではなく
ど ....
前に進むことが前進なのではない
そんなのサヨナラみたいで寂しすぎる
ゴメンネなんて謝らないでほしい
そんな残酷なこと君にされた覚えがないから
それともそんな残酷なことを君はした ....
書くことで
いま
始まるかもしれない
もちろん何も
始まらないかもしれないけど
始まりも終わりも
あいまいに漂っている
生も死も
そのときには
わからないのかもしれない
知 ....
中一のとき
はじめての週テストで三点をとった
百点満点で三点だから
まわりもびっくりして面白がって
ぼくのあだ名は<さん>になってしまった
みんな同じようなテストを受けて ....
あれから時は流れ 色んなことがあった
元気かと気にしても
気軽に会えることも少なくなってしまったね
幸せにしてるかい?
遠いあの日に見てた夢
今も僕は追っている
帰り道 夕焼けが茜色に ....
子供が眠りたがらないのは
今日という日の人生を
終わらせたくないからだ
今日は放課後
お友だちと遊んだけれど
お父さんとまだ遊んでいない
お母さんとまだお話をしていない
....
夜目覚める
誰かが眠っている
それは誰なのだろうかと
瞳の奥でじっと眺めていると
皮膚が私の皮膚が空気の重さを感じ
それは私なのだなと気づく
目を開けて腕をさすると ....
遠くをみていた君は
いつのまにか僕の足元をみつめていた
僕がだしあぐねている一歩の先を
知っているという君は
不安だという
ひとりだという
それをきいている僕の足は
それでもまだ ....
夜が止まる
生きる
乾いた空の木の枝は
去年と同じ姿をしている
彼らは信じて疑わない
この冬が
やがて春になることを
人はどうして姿かたちを変えるのだろうか
老いることは人も木も同じは ....
一枚の紙を
折りたたんでいく
半分に折れば
にぶんのいちの面積の
しかくが出来る
そこには
重なる相似形
出来上がりの形を
思い描きながら
そっと指で伸ばしていけば
ちいさなさ ....
いつかはいろんなことが上手くいき
少しはしあわせになれると
今でも信じている
現実はそう甘くなく
事態はより深刻と複雑さが絡まっているが
....
興味を持つこと
感謝をすること
親も友人も
最愛の人も
そこにいるのは
あたりまえじゃないから
素直になること
謙虚になること
考え過ぎずに
卑屈にならずに
今の自分が
あた ....
月に向かってサオを振る
眠ろうとした 僕
友達は 死んでいた
戦地へ送られた
だけど僕は帰ってきた
君の知っている僕が
僕のすべてであるはずがない
僕の知っている君が
君のすべてであるはずがない
人が数え切れる程度の多面体であるわけがないし
ましてや表と裏だけで構成されているはずが ....
スタスタ豚足
いまだいまだとスタスタ逃げる
中華屋のおやじさんさようならと
列をなして街から街へ
森へ川へ山へ
スタスタ逃げる
山のカラスたち豚足たちを見つけて
....
「僕はナルシス。自分の美に溺れ、禁断の愛で肺を満たす。」
僕はナルシス。
少女の僕に夢中。
水面に映る姿に口吻。
細く長い腕を愛撫。
目と目を見合わせる。
もっと深い所へ……。
....
待っててくれ
いつまで?
かならず行くから
それまでもたない
からだが?
こころも
からだもこころも?
そう
そっちに行ったらどうなるの?
からだ ....
あんたの「いつか」は
あたいの「いつか」ぐらい
「いつか」だよね
マリアは涙を流している
階級のなみだ
金属製の胸には革命の歯車が
コチコチと廻る
フリッツラングの見たニューヨークは
セピア色の未来
摩天楼には愚かな文明がのさばって
素朴な世界 ....
予想よりも早い、5984625465回目で
男はガラスをすり抜けることが出来た
彼は喜びにふるえ咆哮したが
すでに彼の妻も子も親も友も存在しなかった
彼自身の声も拳も涙も
すでに存在しは ....
吉祥寺駅の
ロータリーでしゃがんで
靴ひもをむすぶ
あちこちに捨てられた
煙草はどれもしめっていて
茶色い葉がとびだしてしまっている
きみと ....
三人官女五人囃子は四組のカップル
雛あられも鬼に投げたい
時計の針が午後にすすむ
ぬかるみに片方の足をつっこむ
目に見えぬ羽虫をよけるような、
ぞんざいなしぐさでカーテンを閉めた
部屋の卓上に置かれていた
....
僕は誰かに造られた
僕は何かを創るために生まれて来た
クリエイター
存分にRPGをかけまわるアバター
夜は長いし昼は退屈だ
たまには詩でもつくってみようか
....
雪がひらひら
音符もひらひら
地面を濡らし小さな音を鳴らす
鳥が嬉しそうに鳴く
空からどんどん降ってくる
賑やかなパレードがはじまる
白い残響が地面を覆う
旅 ....
――なんの欠如を
怖れているのか
踊りたいから踊るのだ
何が悪いか阿呆ども
元来人は踊るもの
踊って歌って
笑って泣いて
怒れるものが人なのだ
鳴 ....
眠りから目覚めてしばらくのあいだぼくは不安なことのない世界にいられた。
息子と公園で遊んでいちど家で仮眠をとった。
夕方のひかりがベランダから射している。布団のおもてがすこしひんやりしてい ....
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