すべてのおすすめ
相変わらず僕は
たいていの場所へ
行けてしまう
羽ばたかない翼にしがみついて
南の島に不時着することだって
くねらない蛇に飲み込まれたまま
海峡の下に潜り込むことだって
軽過 ....
?公園に女の子が八人いました。
さらに後から男の子が何人か来ました。
全部で子供は十五人になりました。
公園に男の子は何人いますか??
レスリーは両手の指を曲げたり伸ばしたりしている
....
職場に行くと
体臭が匂うと言われる
みなマスクをしている
それほど匂うらしい
家に帰ると
息子が帰りを迎えてくれる
お父さん、臭いか
と尋ねる
息子は
う ....
ミュージカル調で怒られている
地上の灯りが胸を刺し魂は飛翔を続けて
まるで未知の惑星系を探索するように浮かんでいる
永劫の時の打痕と蓄熱された空間
斜めに切り取られた過去の累積をトリミングしてみる
太陽が眼に焼きつ ....
空気いれが必要なんだぺしゃんこのぼくのために
君はうしろに乗って流行り歌でも歌ってていいよ
僕もすっかり日暮れてしまったさ
目抜き通りをフラフラ歩く
ぼくは探し物なんてしてない ....
真っ白な空に飛び込むと
記憶がだんだん失われていき
気がつくと白い部屋にいる
外を眺めるとレモン色の月が輝いている
手を伸ばすとすっぽりと明かりが降りてきて包まれる
目をうっすら開け ....
老齢の愛犬のお散歩も
寒さの和らぎで
幾分面倒な気分が薄らいで
そんな私の心持ちなんて構わずに
草花はより色濃く鮮やかで
老齢の愛犬も
いままで入ろうとしなかった
....
つぼめて 槍のように立つ
咲いたら 雪にとらわれ
爪の先 包み乞う 花びら
紫 赤 黄色のスクリュー
破る葉と土 ほどけた傾斜
雪の香りに 身をひめる
....
雨がたくさん降って来て
空も窓も塞いでしまうから
わたし達
砂漠の夢を見ていましょうよ
と女は言い
男と一緒に目を閉じます
でも、雨の音がするね
男が言いました
わたしはもう流砂 ....
頑張れたことを
まず自分で褒めて上げられる
そんなゆとりが戻るまで
休みましょう
本当に辛く苦しみの内にいる間は
どんな励ましも名言も
心には染み入らない
言葉に力 ....
粘りついている私
張り付いて剥がれない
経験なんてなんだろう
一回性の事実
誰も愛せなくて
こころ焼き付いて
悲鳴はいまさらあげないが
次のことを思うんだ ....
雨の日曜日
その午前のひかり
冷えた大気がまだ
あらゆる空間に存在している
すべての音は軽やかな音楽だ
うしろから突かれる
指紋は溶け合うことはないのに
ちび ....
巫女が綺麗な神社どこですか
4年に1回おもしろいこと言います
きみが ハイハイしていたころ
ぼくは ダイナソーだった
ぼくが 家族を守っていたころ
きみは オーロラだった
人の気配が
なーんにもない ここは
ふたりが 初めて であったところ、 ....
あなたの涙で溺れる
わたしは蟻
ちっぽけな男だ
慰める術もなく
船乗りみたいに沈んでゆく
あなたは太陽を恋い慕う
蒼く 潤んだ惑星
わたしはせいぜいその取り巻きだ
自分の像も保てや ....
だれも結べない
だれでも結べる
信頼できること
不信が台頭してそれでも
無理やりロープで結んでしまうんだ
核になるものが欲しい
いつも綱引きばかりじゃ
地面が見えんし
....
僕達の薄ら甘い関係は
砂糖というよりぶどう糖だった
君の囀りにも似た言葉は
体液のように僕の身体を巡り
君の微笑みの陽だまりは
L-アルギニンのように
僕の生活に治癒力と免疫力 ....
太陽が戻った
もう ここに居るのは疲れたよと東へ流れ去って行く雨雲を見送れば
残していった渇いたため息が 風に変わる
うまく やり過ごした
のびのび体を開いて歩き出す
急げ ....
気がつくと
幻影は去っている
残された静けさが
開放感と
自分であることの証しの取引が済んだことを
物語っている
不思議なもので
心の中から自由がきたとき
彼は門の鍵 ....
おばあちゃんが
この牛乳ヤバイ、と言ったら
その牛乳は本当にヤバイ
でもみんなが使うヤバイは
本当のほうではなくて
その逆のほうが多いような気がする
おばあちゃ ....
投げつけた白球が
君に届く前に
風にほどけて
宙に舞うリボンになる
草むらに転がって
土のにおいを嗅ぐ
俺はここから生まれた
ミツバチの羽音が ....
のばした指先の向こうに
サクランボが揺れている
それを
掴むことができる
噛み 食んで
味わうことができる
幸せが揺れている
....
雨編む朝は天邪鬼
いま忌む意味を遺書にして
嘘に倦んでは海に埋め
えにし選べず益を得ず
恩は怨へと惜しみなく
春は華やか白知の波乱
昼の日中に日照りの蛭か
古き深井戸腐の吹き溜ま ....
二十六時の幻想協奏曲
メールの着信音はアフリカのサバンナ
飛行する
(ここは何処でもない
北極点から南十字星への瞬間移動)
*
明日は三十四億年 ....
【 桜の散った街を往く 】
立ち止まるしかない 踏切では
たちどころに 遮断機がおりて
多くの人の思いが 通り過ぎる
伝えようとした言葉が
伝えられないときは
立ち止ま ....
君の耳もとを吹き渡る無常の風を
僕もしっている
ただしそれは知ってしまえばとても優しい
すべての不条理は無常という雨のなかさ
積み残された問題のすべての回答がそこにある
降りしきる哀 ....
桜の散り枯れた花びらが道端を汚していた
街道はツツジの赤や白に埋められて
木々は煙りのような新緑を纏い始めていた
移りゆくいのちの景色よ
あなたは無常ではない
私がい ....
失恋って
誰かと共有する必要が
あるのかな?
一人飲み
布団かぶって寝るので十分
明日は
誰もそんなことがあったなんて知らない
そんな顔で
リセットしたいね
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