すべてのおすすめ
茹でてふやけて
むいて食べる
ほっこほこの里芋にっころ
喉がころころ鳴っており
何かおるのかな
うっすら朝もやけのなか
鳥の声と緑の香りがする畑の中から
里芋 ....
人が人を検閲することはできない
それはいちばん姑息な魂だから
人は人を弾圧することはできない
それは怯懦の表明に過ぎない
それらを振り払った魂のあり方こそ自由の別名だとおもうのだ
....
感謝を深く吸い込んで裸足
ファンデで隠している聖痕がある
帰る家があって蹴れる石ころ
電話で予約してリムジンも手配して
態々サヴィル・ロウ15番地の
ヘンリー・プールまで赴き
スキャバルの服地で創ったオーダーメイドの
スーツに身を固めトゥールダルジャンで
まずアペリティフにド ....
呼び声はまだ
きえてはいない
癒えてはいない
たずね人はまだ
絶えてはいない
やんではいない
ましろな雪は
ゆめの燃えがら
はる待つ
まくら
かたく一途 ....
ビニール傘から眺める景色は
どこか私がもう存在しない
未来の街を眺めているようだ
柔らかくて弾力のある筋肉で覆われた景色の下には
機械化された金属のリズムとメロディが
コ ....
小学校のとき春のことを
春の感じを
ぱっぷくどんって呼ぶのだと知った
理科じゃなくて国語で
国語の教科書にのってる詩のことばだった
だからこのみずみずしい不安や
ぽ ....
都会の人々が
いっせいに蝋燭に
明かりを灯したその夜
ひとつの灯が
消えた
わたし…
それっきり
くちびるは動こうとは
しなかった
友人の一人は
彼女の瞳は笑っていたと ....
男の人って
あたたかいのね
わたしはパパをしらないから
こんな匂いがするのかもって
思っちゃう
ほんとはね
あなたをすきになったのは
大きくて広くて
包 ....
上へ
上へと伸びてゆくもの
下へ
下へと伸びてゆきたがるもの
いのちを生み出すために
細い指たちは
指切りを繰り返し
相反するからくりを育む
そのなかほどの混沌で
わたしは
ひ ....
各駅停車で、春に向かう
このあたりは 四十年前より 毒々しい
昔はこの辺りのことを 武蔵といった
私は相変わらず 色白だ
恋人の八雲が人間の女にネコババされるのでの時間を ....
ふるさとで飲むペプシが美味い
たまには自分の信仰について書いてみる
そいつはキャッチボールみたいなもの
この友はいつだって良い球を投げてくるのだ
「愛」とか「希望」とか「信仰」とかね
おれもそれなりに返すの ....
とても残念なことだけど
過去に戻れるタイム・マシンも
人生をやりなおすリセット・ボタンもない
ただ慰めにしかならないだろうけど
もしかしたら敗者復活戦はあるかもしれない
もしなかった ....
母さん
ぼくは思いだしました
まだ若いあなたの
細くも強いその手にひかれて夏
緑に燃える蜜柑葉をくぐりどこまでも道はつづいていました
おばあちゃんのお家までねと
暑くて永い昼下がり
眩暈 ....
海にも道があるよ
みえないだけで
空にも道があるよ
しらないだけで
そこを渡っていく者がいたよ
こちらと
むこうをつなぐ
透きとおった
{ルビ間=あわい}、で
託児所に息子を迎えに行くと新しく来たと思われるこどもにジロジロと見つめられた。
ぼくが肌の色のちがうアフリカ人だからだ。
コンビニの明かりに照らされたりしながらぼくは息子と家路をたどる。
....
仕事?
仕事はよくわからない
何か気が抜けて手につかない
だけど前準備はしたよ
それよりともだちが大変
今からともだちんとこに行ってくる
みんな長生きしてくれよ ....
あまいあまいバレンタイン・キッス♪
夢みてるんだろな、少年よ
やっぱ、ビター・チョコに決定!
ミジンコに逆戻り
新宿のマンション建設予定地で11人の白骨化した遺体が見つかった。
この推定4000年前の白骨が、1÷3×3の答えが=0.9999・・・であることと1/3×3の答えが=1であることの不思議の意味を ....
星が輝く夜空
私には
闇を切り取ったキャンパスに
砂を散りばめているように見える
世界に輝く星のほとんどは
ほんとうに
誰も知らない名無しばかり
彼らはただ静かに今日も
誰かに見つ ....
首を切断された猫の骸が
もう何匹も発見されている
ニンゲンの仕業
ニンゲンから産まれて
ニンゲンとして生きている
ニンゲンの仕業
猫よ
ネコゴロシに捕まるな
ニンゲンのネコ ....
風に研がれた街の
痛い輪郭の端を
ポケットに手をつっこみながら
そそくさと歩く
研ぎ澄まされない
目と指先と頭は
言葉を紡ぐこともできずに
ただアイツを
待ち焦がれている
....
私は言葉を知らない
豊富な知識も 深い洞察力もない
柔らかな感性も持ってはいない
比喩や隠喩も使いこなせないし
哲学的なことはチンプンカン
コメント書いてもトンチンカン
こんな私に ....
痛いか痛いか
一緒だった
痛いか痛いか
自分に聞いた
痛いか痛いか
おまえに聞いた
こころの周りは悲しみばかり
指先までが悲しくしびれた
逃げられな ....
一生いっしょとはいかないかもしれない
だけどおまえが乗り越えようとするときは
いつもいっしょに乗り越えているんだよ
さよならとはこういうものなんだ
次行く場所は、
毒 ....
銀色の矢が空から墜ちて来るそんな夜
僕は系統樹のほとりに佇んで生命の音を聴いていた
風がちいさく闇を巻き込んで通り過ぎていった
ときはすでに多くを語らず寄り添っているような気がした
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28