ここまでが皮膚ここからは粘膜と褥にて解剖学の夜

ゆらゆらと灯籠廻るわたくしと死者とを分かつべく廻りたり

世界中で僕が一人になるまでは椅子取ゲームの音楽はやまない

眠りたるをんなを残 ....
口ずさむ歌も亡くして冬の海に君を葬る(雪降り止まず)

ウエディングドレスの尻尾に水色のポストイットで貼れ祝婚歌

少年よゆめゆめ忘るることなかれ『御婦人はみな理不尽である』

これはつ ....
通知玄関に溶けている朝の日差し強く

うなじ洗う何も言わず 砕けてゆく舟で

縦に長い穴ですれ違うぬくい犬

息整う窓にうなだれ来る竹林

海に近い頬へ甲羅の痕つける

白日に広げ ....
曇る窓、雪、陰る月、つたう指、キス、キス、何かの足音が恐い

クレヨンの白で塗り絵を塗りつぶしひっくり返してどこにゆけるの

落下する教室で身を寄せあってたった二匹の兎だったね

透明なプ ....
パネルの群れ従え死す鳥パネルは北へ

公園にノコギリ引き右肩に担ぐ

模型都市あらゆる白い布以外

鉄降る夕方ガス立ちこめ手探りの赤目

眠りを這う温い蛇舐めた目さめて黒

ふめつ ....
 {引用=(鍵盤が駆け上がる夜、/ガラス片、/鉄塔/に続く紅の、足跡、//)}

裏側はどうなってるかわかりません そんな理由じゃ嫌わぬ 月よ



差しだすとき、グラスの中身は原液です。 ....
廃校の焼却炉にある入口に「大人禁止」と落書きしてみる


前足を失くしたぎこちない夜と散歩しているひとりきりの部屋


ループする16系統降りられずブザーのありかを君はしってる


 ....
心臓の裏から散る紙吹雪赤

時差で今発煙筒を挙げている

刺した画鋲の並行世界で画鋲抜く

引き裂く手の感覚思う丘の上

人魂がある草原はずっと青

何を思えば月のように浮かんでい ....
現代詩フォーラムは{ルビ試薬=クスリ} 日本語を知ってしまった僕らのための




明日からは飼い犬として生きていく これも決して容易くはない




あん時ね、蚊に刺 ....
こどもたちが
口を真っ赤にしながら
園庭であそんでいる
誰かをつかまえ
気に食わなければ噛みつくために


こどもたちは
細い睫毛にひとつずつ
金銀の王冠をつけており
その毛並みは ....
{引用=
(透明な感性とやらがほしくってそれは犬とか食べても安全?)




ビー玉が散らばる雪の校庭を裸足で乱そう(見つからないように)



息を吸って吐いて吸って吸って吸っ ....
流域に微笑むかしらがのお婆

湯が森にしたたる空の背中から

ストーブに寄る祖父千度目の感応

逸脱した章の一部に爪を下ろす

濡れかかりに廃墟を突き出るホバークラフト

眩しい森 ....
黒板の日直欄は空っぽでもう聞こえない幼い号令



すみっこでカロリーメイトをかじってる後ろ姿に見覚えがある



段ボール製のアポロの操縦桿左に倒して難破しようよ

 ....
この恋は無色の花火だ
きらきらと焼失してゆけ
plastic piece



終電の流線形の窓の灯を数え切れずに途中下車する



くずかごに名前をちぎって捨てる朝
涙はなんで ....
欺く地図逆さにし折る鶴の形に

光る雲なんか見たことない黒い水の排出

やまくさかんむりさんずいへんひとはしらはし

町並みを星が遮ることもある

渦なれどなぞるには感覚を要する

 ....
メメントでクワイエットで今行くよ白い鍵盤飛び越えながら



本当のあなたはピンクレモネードに透ける部分のことだと思う



二次元で暮らしたかっただけなのに知らない人の名前が増え ....
遠浅の君の背中を泳ぎたい
やさしい舌で湿った方まで


放課後の残照/レモン/青い皮膚/
カーテンの船/影を重ねた


片肺で息をしている猫みたい
爪で傷つけあって笑うの
 ....
薄い封筒重ねていく青ざめたスクリーン

花うしろひらく色すみればたふらい

水面の鳩分裂し沈む石

絶えず笑う女と袖を結ぶ習わし

搾られる以前の果汁内包する墓

雨に浸るきれいな ....
司教が柵を出るそれまでの恐い蛇

糸あっさりと天を衝き静かなる燃焼

鳥ら遊ぶ糊の湖の低い空

カサカサと鳴く魚枯れ木に漂う

絵の両手に持て余す渦模写間に合う

這う背中を受話器 ....
十字路滴るほど赤く頭上に滴ってくる

壁に乗って花の柱を見上げている

みずうみとまぶた重なり合うまどろみ

虫の音に噛みしめられて向く左

逃げ来た豚立ち上がり我を干すかの回想

 ....
どこまでも巨大な川の字の一画

火を隔つ窓に照らされ痣を見る

屋根に垂れて足りるインクあと西に沈む

弾いている鍵盤に指輪置く婦人

書は棚に慄然と収まり雷雨

骨を糸で吊し・持 ....
ブランコに乗って何度も旅をしたね反抗期の君と僕とで


ジャングルジムの骨組みの向こうに君の悲しい生家が見えてる


シーソーしながら語りあった夢の驚くほどあっけない軽さ


愛 ....
頬を伝うスペードの影月光浴びて

滝のそばで膨らむぬいぐるみの静けさ

想像上入り組んでいる鯨は筒

生まれ変わる前に貸した三輪車でやって来た

髪を外に垂らす日の夜の長い髪

船 ....
行方不明の洗濯機が二番線のホームで脱水していた


振り返ると家電フロアーの主任が裏口でまだ手を振ってる


今日もレンジの平和を願う君が両手でものを温めている


「いつも利用する ....
眼鏡の水滴外して見るぼやけて星空

雨に青い花畑は誰かの記憶

まろき我が妻は蛙の父の目だ

遅れて来る 古くさびれた息 谷溶け

鍵穴に最後の留守を告げてゆく

フラスコから身を ....
廃屋でナイフの肌を重ね合う禁じられたあの遊びをしようよ



抱きとめた夜の重みに喘いでる君の肋骨君の肋骨



Tシャツを着替えるように毎日を無造作にいきて沢山失って


名前 ....
河童溶けて鉄骨手を振るのみ園内

立体の森に潰されに川下り

滑車冷凍され動かずそこへ山が近付く

二本の陸橋翼に見立てるだけ入水

女神像内部は魂吹きすさぶ都市

床が這って外に ....
天気図に愚妹押し当て銅線引く

鞄に灰詰め旅人塔遠くから見る

時が止まれる木を育てている砂漠の真ん中

零時着現地解散十九頭

立ちすくむ響きの行き止まりの野原

月にあるという ....
猿が落とした果実も猿もやわらかい

蔓草ピタリと止まり中二階のある家

連呼して草原の上を吹きわたる

老人生き存え殺風景をかくのみ

霞破る舌なめずりに継ぎ目なし

近眼に花火打 ....
麓浮上懐の時計二時を過ぎ

性を秘めてシスターなにかの水を撒く

冷蔵庫の側面ふと息つきトマト揺れる

線路錆びて夜の街濡れているという

建設途中のロビーで次の語り手待つ

妻は ....
本木はじめさんのおすすめリスト(1021)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
なくしたものを雑詠- 山田せば ...短歌308-1-12
忘れた頃に雑詠- 山田せば ...短歌2*08-1-7
aoioui(青い王位)- 黒川排除 ...川柳107-12-31
錆びた羽根- しろいろ短歌6*07-12-29
閃四散- 黒川排除 ...川柳4*07-12-27
鉄塔にて- 石畑由紀 ...短歌14*07-12-25
大人禁止- しろいろ短歌5*07-12-22
受動パラレル- 黒川排除 ...川柳607-12-20
それでも地球はへこんでる奴らを足蹴にして回っている- ピッピ短歌1007-12-17
うすいスープ- フユナ自由詩22*07-12-12
僕達の井戸- しろいろ短歌11*07-12-12
アン行為- 黒川排除 ...川柳107-12-5
地球システム- しろいろ短歌17*07-12-4
地下室の海- しろいろ短歌8*07-12-1
サイダーフェルト- 黒川排除 ...川柳507-11-21
短歌を書いていたあの時に見ていたものは確かに青い世界だったん ...- ピッピ短歌1107-11-19
過呼吸の猫- しろいろ短歌7*07-11-16
餡陥- 黒川排除 ...川柳307-11-12
絵形見- 黒川排除 ...川柳3*07-11-2
ブレーメン幾何学講習_5501-5539- 黒川排除 ...川柳707-10-19
ブレーメン幾何学講習_5457-5495- 黒川排除 ...川柳407-10-19
公園- たもつ短歌507-10-6
ひかりきこえない- 黒川排除 ...川柳907-10-2
家電- たもつ短歌2107-9-22
凹馬石遺稿- 黒川排除 ...川柳307-9-21
放課後だった- しろいろ短歌10*07-9-19
ヴィダ・ヴィドリオ- 黒川排除 ...川柳307-9-10
キモチセブン- 黒川排除 ...川柳5*07-8-25
一寸先は足- 黒川排除 ...川柳507-8-19
アナグリフ方式- 黒川排除 ...川柳607-8-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34