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海は優しい
もちろん
それだけではないことを
たくさんの人が知っている
海は荒れ狂う
そんな日は
早々に寝てしまうだけ
海鳴りを子守唄にして
たどりついた
ふるさとの
今朝の海 ....
翼をください
卒業式に歌ったね
せんせい
こないだ雪がふった日に
ぼくのオカメインコが死んだんだ
ぼくの手のひらで
羽をいっぱいにひろげて
それっきり
飛びたかったのかな
も ....
桃から生まれてないんだ無理をするな
歩く。歩く。。
歩いても。歩いても。。ピリオド。。。
真夜中の買い出し 捻挫した足で歩いても 恵方はない。
八方塞がりな時は天が空いている、と、
見上げた闇夜は 三日月の薄笑い。 ....
どす黒い青のままで
短い春を 終えることに憧れる女子高生は
制服の下に隠した 無邪気な残酷さと無気力を
折り畳んで 卒業する
ホタルの光り、といえば
見上げたマンションのベラン ....
余白のたっぷりある
読み物は心が和む
白い部分は
単なる余りではなく
空想だったり
誰かの想いだったり
空(そら)だったり
色んなものを
入れ替えられるから
あくせく ....
わるいことをして逃げているので見つかりしだい冷たいようなところへぶちこまれるけど好きなひとがいるので気にしない
似たような境遇を描いた絵や歌や小説がたくさんあるので迷うことはないし自由だ。わたし ....
過去は霞みに沈んで
昨日しか見えないけれど
未来はもっと見えない
目前に現れ始めて気がつく
それが昨日用意されていた
としても
交わらない直線が
全て平行などとは思わないが
平 ....
雪が降る、雪が降る、
赤いハートに降り積もる
春はまだか、春はまだかと、まるくなる
それは
僕にとっては
気の遠くなるほど
かなたにある存在だった
こっそり
見ると
虹色に笑っていた
いつも
その場所から
僕は
一歩も動きたくなくて
いまも
君のプリズ ....
気がつけば友達と会うことも
あまりなくなってしまった
日曜日の午後 今日も
理由もなく隣町へ歩いた
あてもなく ユニクロにはいると
安いようでいて 高い服 あてもなく
税抜きプライ ....
夜――母が机にそっと置いた麦酒を呑み
頬を赤らめた兄はじっ…と目を閉じ
向かいの席の母もまた、{ルビ面=おも}を上げ
兄を見つつも…掌で涙を隠し
傍らに坐る、幼い私は泣くまじと
兄を ....
「ハイジのおでこはアールデコ」
塾に行く子供たち 電車を待ち
丸い おせなで ゲームする
一番線に 白ヤギが紛れ込んでいますご注意ください
満員電車の中で みんな気付きません
二番線に ....
古いのや新しいの
ひびだらけや穴ぼこだらけ
人の生活
車が走る
すき間から雑草が伸び花を咲かす
犬がくんくん歩いている
今日もどこかで工事している
せっせと耕して平らにするけれど
....
独り 楽しむ と記し
独楽(コマ) と読む
独り楽しむためには
独りで己を支えなければならない
独りで支えるためには
日々 回り続けなければならない
そして回り続けるためには
己 ....
正義と正義のせ
めぎ合い 置き
去りにされる血
と涙 見え透い
た手口のイカサ
マ 手札は不条
理のフルハウス
パンドラの箱の
隅を 爪楊枝で
つついているの
は いったい誰
....
大きなひとかたまりの石の下
あたしたちはゆっくりと
水を
手放している
昨日より
今日
ことさらに
ひたむきに
あたしたちはゆっくりと
命というものを
凝縮させている
50年まえの工場が
いまじゃ膨らんで傾いて
崩れ落ちてしまいそう
それに面した道を
その端っこを歩いていた
太陽の塔がはみ出していた
嘘くさい万国のダンス
あ ....
西の山に陽が近づいて
1日が終わろうとしていた
男は川面すれすれに延ばしていた竿をあげ
帰り支度を始めた
ゴカイを川に返し 椅子をたたむ
通りがかりの人が声を掛ける
「連れましたかね」
....
とりどりの人がいる
顔、瞳、髪の色はもちろん
おそらくは心の中や
境遇までも
透明の涙が私を取り巻く重いものを流してくれる日もある
透明の涙が
さらに粘度を増して醜いゼリイになって ....
まつげの重さに耐えかねて
そっと伏せてはみるけれど
わたしの瞳は夜をみる
散歩の途中の道端で
みつけたちいさな青い花
....
もうオリオンはその身を
西だとか北だとかに移している
水気をふくんだ夜空
雲が町明かりを吸っている
風もないのに春を嗅いだ
ばらばらな思考
水気をふくんだ
ば ....
たとえてわかりづらくなった
青い扉の向こうに
雪原が広がっている
かすかなノイズ
そのなかに紛れるように
一頭の白い馬
あれはあなたが放した淋しい夢だ
指で触れて
夢だと知りながら
その長い首を抱きしめる ....
詩学園は人工惑星にあった
右手に夜で
左手に光があった
脳と繋がれず魂のみで生きていた
詩学園に属していた僕たちは仲良しの友だった
詩薀蓄の授業は必須科目だったから仕方のない潰し時間 ....
賽の河原にて
幼児の地獄 賽の河原で鬼がぼやく
この頃河原に来る幼児の数が減って
たまに来ても 石積み遊びを知らない
石投げばかりしていて危なくて近寄られせん
ケルンつくってみせ ....
参ります、参ります
もうすぐそちらへ参ります
陽の当たらぬ公園で
凍えたブランコ揺れている
さくらの蕾はふくらまず
....
リンゴを木の枝にうまく乗せることができない
その人は寒空に部屋着のまま 油断したのだ
やっと乗せ終えたところを見計らって挨拶すれば
かじかんだ「コンニチワ」と鼻水少々 そそくさと家の ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
....
バースディケーキの上は綺麗に飾られた素敵な世界。いつもはジミィな醤油色に彩られたばあちゃんの食卓が、がぜん夢見がちな乙女色になるから不思議。白いくりいむからは甘い香りがしてきて、苺はまるでお姫様みたい ....
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