すべてのおすすめ
夜が瞼を開く瞬間、こぼす水の、まるさ
破水された、と誰かが告げている
※
胎児が泣き出す前に 夜に流す青白い炎
足跡もなく川を渡ってゆく男に
胎児と同じ重さの ....
補色を
なめるな
ぶつぶつ、と
不満が
表出している
円形、の、白い
棺のうえ、で
身悶える
完熟
とろり、と
かけられる
あまい
スペルマ
歓喜に震える
....
おはよう
僕のベットの隣に君がいる
肉と皮を蒸発させた君がいる
地上に置いていった骨だけの君がいる
ろうそくの炎が揺らめいている
数本の線香のか細い煙が揺らめいている
僕の ....
ちょっとした異性の情けに
心が前を向き
元気になって意気上がり
意気上がり
浮かれ心の有頂天
天に昇れば
あとは 落下
後ろを見ては 沈む心
取り巻く人の
心を上目遣いに覗き込み ....
150524
過去問はすべて解くこと
それが常識
それがここに居られる最低条件です
過去問が解けないようでは、これから先に進めるわけはないでしょう
そんなこ ....
パンツが脱げない
言葉からパンツが脱げない
たった一枚なのに
ぼんやりと苦いコーヒーを飲んでいた
今週も私は友人と原宿で二人
こういった喫茶店だけが
街の中では人を等価にするのかもしれない
私は そんなことを考えていた
話し疲れた 私たちは 歩 ....
かれらが、一体なにを
言いたいのかちっともわからず
ことばのなかにひらめく暗闇をさがした
目を凝らして 耳を澄ませて 鼻をとがらせ
けれども本当はかれら ....
めくらねこ、おいで
なにかの冗談みたいだね
今日が昨日のつぎの日だなんて
じゅうたんのしみを舐めている
めくらねこ、かわいいね
おまえたちが死ぬところを
きっと見ていてやるからな
そ ....
味噌汁の中をラクダが泳ぐ
どんなに泳いでも
沖などあるわけがないのに
僕はボートに乗って
ひたすら豆腐を網ですくう
今晩の味噌汁の
具にするために
いつまでこんなこと ....
波がたち
風がたおれる
うつくしい季節
わたしは
いない
ざあざあもえる緑
ここちよく冷えた夜
青じろい街灯の影
わたしはいない
不安
安寧
焦燥
安堵
わたしは ....
息 ふきつけ 葉の群れにゆく
崩れる形 風に似ている
そがれしみいる くさびのつる
掌に ろうそくの火種
くずれ吹く時 風に似ている
揺るがないものが揺らぐ
仕方のないこと
ありのままを見ているつもりで
水鏡に映った姿を見ているから
冷やかな風にさざなみ
優しい陽射しに微笑み
自らの夢を重ね映して
時を凍らせた写真 ....
驚くに値しない
あなたの指のなかに
古い町がひとつ埋まっていようが
青い部屋でわたしは 静かなチーズを齧る
散らばっていた 丸い 悲しみの粒を
一列に ....
夜の海辺を
韻を踏んで歩くと
奇妙な砂利は
ペイントされ
同じ表情をかもす
眠りに落ちた
カモメの泣き声を
閉じ込めた貝殻に
吹き込んだ愛について
空き缶に零れた
海の ....
雲
クマ
遠い虹
旅客機と
外に霧の夢
一角獣の種が
雲の上に蒔かれ
水をやる雷親子が
セッションしている
蹴るときにピポポパポ
ピッチカートフットでね
机
じゃ
な ....
空想と現実を行き来する
冷蔵庫を開けるまでは
卵は空想の産物であり
白い宇宙船であったりするけれど
取り出して目玉焼きを作る段になれば
さっそくそれはフライパンの{ルビ最中=さなか}で現 ....
たとえばラテン語だったなら
誰にでもなく君たちだけに
伝わるだろうか
さよなら、と
ひと言のこしたいひとの数は
片方の手で足りる
それはさびしいことではないと思う
ピンポン
いつしか、ピンポンが
ひとしきり終わって
妻とブティツクに洋服を見ていたら
同じように
外套に身を包んで
佇んでいた、ピンポンで一緒だった
娘、年はいくつとも
判らず
....
泡が回る
影が回る
呑まれる前の
小さな色
春の内の冬
木の家を巡る
瞳のにおい
泪のにおい
音に音を差し出せば
せわしなく手をひたす色
みどり み ....
この夢の世界には
なんでもあるのになんでもない
必ずしもそうであるわけではない
昼の夢を見ている
四角い空に囲まれた壁を登り
垣根に生えた綿毛を吹く
君にあてた手紙を紙飛行機で飛ばした ....
毎日僕はいくつもの錠剤とセックスをする
快楽と絶望を繰り返しながら行為は止まらない
今日は僕に任せて 明日は君たちに身を委ねるかもしれない
君たちのことは好きでも 嫌いでもない
....
幼い頃の私
皆から愛されたいと
思っていた
永遠に不可能な事に
気付かさせてくれた
私を嫌ってくれた人達よ
感謝の意を贈るよ
とても魅力的な
マリリン・モンロー
皆から愛されたい ....
世の中には
あまりにも分からないことが多すぎて
私には
あまりにも分からないことが多すぎて
私には
経験しなければならないことが多すぎて
経験しなければ分からないことが多すぎて ....
詩人がみんな
ことばが消え去るのをまっている
画家が黒と白の絵の具を混ぜつづけるように
教師たちは生徒を置いて家へ帰る
神父さまは折れた十字架でシャーベットをすくう
詩人はみんな
こと ....
まだまだ生きろと言われる
みんななにも知らないくせに
向けられた刃物
目には見えぬ言葉のナイフ
摘み上げられ乗せされた天秤
もういいでしょう、もういいでしょう
突然に漆黒の闇が襲ってき ....
気がつくと
恐ろしいほど
時間が過ぎている
あの時俺は
一体何をやっていたんだ?
もっと
他のことが出来たのではないか?
それが生きるってことだと
分かってはいても
残された ....
昼下がりの
うすむらさきに藤がひかる
森で
少女は見知らぬ少女と出会った
目を閉じて 見知らぬひとと
わたしの森を過ぎてゆく
風、
心臓の音だけが聞こえるでしょう
唇と ....
「妻の庭」
温かい光が
いっぱい,紅、桃、イエロウ
さーつと、蝶々が
訪れて、あいさつして
去った
風が吹いて
五月、青い空
お花は
沢山、沢山
今日は幸せです。
嗚呼そうだ
人ってイライラすると
舌打ちすると思い
普段はしないが
舌打ちをしてみた
いい気分にはならなかった
人っていい気分でないと
眉間にしわを寄せると思い
普段はしないが ....
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