パトカーに
うしがおわれている

なにかわるさでも
したのだろうか

いきていることが
つみであると

ついにしったのか
うしも!
ベンチに腰かけた迷子は
それでも平気な顔をして
赤と黄のうずまきキャンディをなめていた

古ぼけた観覧車が
いくつかの嗚咽を乗せてまわっていて
美しい馬たちはまばたきもせず
ただ同じ無言 ....
静寂の中
聞こえぬ音が
漂っている
リアルな凹凸
まだ見ぬ実体

見はなされ
おびやかされ
晒された者の
裏返る脳裡
粘液質のものが痛々しく
外気に触れられてゆく

これ ....
            111005




ちょっとだけ
お知恵を拝借
素直に
πを分け合う時は
いつ訪れるのでしょう
いつでも就職難の記憶だけが残り
さほど期待されることはな ....
降りそそぐのを
右から整列させる
ぼくはもう
だんだん
目が暗くなっている
あかるいテレビから
もれる笑いごえが
喧騒が
壁をつくる
あしもとをぬらす
ぼくは
もう
だんだ ....
大きく翼を広げた烏は
雨を切り裂いて飛んでいった

困難や苦難の先に在る(オマケの)幸福を得るために違いないんだ

与えられた意欲への呼び水を無駄にはするな

そう言い残して

大き ....
  そんな老朽化した家屋の
  偲ぶ場所
  なんて
  もうこの世の
  どこにもなくっていい
  壊れてしまってもかまいはしない

  ぼくの
  わたしの
  想い ....
粘土で
象をつくったら
「可愛いきりんね」って
誉められました

たこ風味の
おかしな生きものをつくったら
「足が多いよ」って
注意を受けました

気ままに
まるをみっつ並べ ....
退屈なときだ
光る石がずっと雨に濡れている
こけおどしの証明
君のいない雨の日
しぶきを跳ね上げてもひとりぼっち
さみしいのにはもう飽きた
日干しの洗濯物の匂いが恋しい
だからここで踏ん ....
ネットオークションで
小さな駅を買った
小さな駅には
小さな電車しか停まらなかった

小さな電車には
家族がいっしょに乗ることができない
いつのまにか一人ずつ
だまって家を出ていった
 ....
 「上を向いて歩く−はてどこかで聴いたような」

風は丘を越えて吹いている
丘を覆い尽くす向日葵は
風に吹かれていくらか首を傾げ
黄色い丸顔を撫ぜる風

道の下は荒れ地
昔昔その昔
 ....
その時の川に
入れなくなってしまうのは
水が絶えず
流れてしまうから
川は変わらないじぶんを保てず
姿を変えては
石を洗っている
けれど
小便がついた手を
洗うために
ただの水 ....
皆が繋ぎ目だと言うから
もうあれは、繋ぎ目にしか見えません。

(裏方の方から)
意味の息が長すぎれば
舞台が切れる前に
大抵、役者の息が先に切れてしまうのです。

使い古しの台本も
 ....
私、光なんですって。
文字が書かれたチノパンに、光がそそぎ
海の向こう側の浮島が、深く染まる
写真。
私、少し泣いてしまったのです。
悲しみの遺伝子
控えめな微笑み
フレームの外がわ ....
きょうは
新しい空に着がえた
とてもいい日になるだろう

金木犀の風が
雲の影を明るくしている
西も東も
行っても帰っても
道の向こうの山の空の
うすい記憶が
めくれている

 ....
手紙をちぎってください
ひとつふたつ色づくまえに
すべてを忘れほどけたつぼみが
身をよじり花ひらく頃
すでにその使命を終えたわたしを
しっかりと見届けたなら

夢うつつのまに時は過ぎ
 ....
十月の午後の坂道は
陽が傾くほど急になる

呆気なく転がり落ちていく
未消化の棚牡丹と
未開封の地団駄

十月の坂道の午後は
追い縋るほど暗くなる

勝手に暮れなずむ
未完の ....
まっしろな青だった

思考が感触であふれていて、
すきな人にすきな人はいなかった

そうして皮膚に火がついて

はだしの夜
自分の声がうるさくて眠れない

痛みはすべて彼女 ....
お腹をこわした程度で、と思われるかも知れない
健康には全く気を遣わず
「夜中に食べるからジャンクフードは価値があるのだ」と
チーズのたらふく振りかけられたハンバーガーを嗜み
それでも今日までこ ....
陸に上がって

雨の味を確認する

鳥が鳴く

銃声が響き

拡散する

夜の光と

昼の星が

その役割を思い出し

夢を稼ぎだす

その擦過は

すでに終わ ....
人の会話がクルクルと
風に混ざって私を取り巻く

見えない心は
見せない心は

どこに舞っている

忙しく通り過ぎる感情の歯車に
私の心は振り回され

疎外感だけが
心を支 ....
光と影
影と光
  照らすものは何か、そして
  浮彫になるのは何か
そこに答は、あるか
何はともあれ、時はすぎる、全てが静止するまで、有り難い
今ここに在る私も

ひとり。連なり咲い ....
天と地のあいだ
きらめく銀の針

天と地をぬうように
めぐらす細き糸

天が地を呼ぶ声
地が天を呼ぶ声

狂おしい声のこだまの中
全身を打たれるままに

ぬいとじられてしまえば ....
あさ
窓をあけると
庭が砂浜になっていた
知らない赤ん坊の小さな手から
さらさらと
砂がこぼれている

そこには昨日まで
たしかアサガオが咲いていた
そうか
もう秋だったんだ
お ....
雨上がり
秋空高く 舞うトンビ
のどかで いいねぇ

生き急ぐ勤め人が ふと見上げて立ち止まる
゛自然界の時刻表は ずいぶんスカスカだなぁ゛と
木の枝に止まってぼんやりするのに 口実なんて ....
ドレスの裾から火をつけて

跳ねる音の隙間を縫って

一気に駆け上る

白い布が炎に包まれ

街の明かりを消してゆく

取り残された感覚が

遠くで聞こえるサイレンが

闇 ....
沈みゆく夕陽の
叫びにも似た紅緋色
世界を燃やし尽くすように染めていく

心の渇望は際限なく
乾いた土が水を欲しがるように
あなたの言葉に耳を傾ける

わたしの葛藤は……
ざわめく言 ....
前に出る
その一歩に躊躇している

エスカレータは音もなく上ってくる
そして何事もなかったように下りていく
一瞬だけ誰にも気づかれず
時間の中に取り残されていくものがある

思いの難し ....
貝殻がそっと窓を開けた
午前四時の瑠璃
西の空見上げれば
遥か遠くから駆けてくる乙女たち
闇に燃えつきて
追いかければ風に消えた金の髪
凍りつくような蹄の音
(輝いた)視線に薄 ....
心が行き場をなくしたアリみたい
気持ちは飛び跳ねるノミみたい
言葉は風に翻るチョウみたい
僕の目は降水確率120%の空みたい

失くしたものを水平線まで追いかけて
海の上を走って 空の ....
橘あまねさんのおすすめリスト(1802)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
牛の罪- 小川 葉自由詩411-10-5
ラストアウェイ- つむ自由詩4*11-10-5
覚醒する幾千の日と夜- シホ.N自由詩411-10-5
Eを着こなす膝小僧- あおば自由詩3*11-10-5
整列- はるな自由詩511-10-5
窘め- 徘徊メガ ...自由詩2+11-10-5
きみの歌声を忘れない- 石川敬大自由詩1611-10-5
粘土- 千波 一 ...自由詩8*11-10-5
雨降り- 黒髪自由詩4*11-10-5
コスモス- yo-yo自由詩10*11-10-5
歌にならなかった詩- ……とあ ...自由詩1011-10-4
おとなりさん- 中川達矢自由詩811-10-4
振り替えの時だけは- yuugao自由詩6*11-10-4
光から- たちばな ...自由詩1311-10-4
天気予報- yo-yo自由詩5*11-10-3
はねのない蝶- ゆえづ自由詩211-10-2
秋風- nonya自由詩19*11-10-2
ふたつの末期- usoni自由詩211-10-2
弱虫- ピッピ自由詩411-10-2
一昨日の夜の電気で出来た吐静の- 空中分解自由詩211-10-2
疎外感- 菜穂自由詩5*11-10-1
一輪の光陰- こしごえ自由詩2*11-10-1
はるのあめ- つむ自由詩3*11-9-30
幸せの時間- yo-yo自由詩7*11-9-30
トンビ- さすらい ...自由詩5*11-9-30
もうそこには居ない- 空中分解自由詩111-9-30
【_紅緋色_】- 泡沫恋歌自由詩8*11-9-29
一歩- 花キリン自由詩311-9-29
Venus- アラガイ ...自由詩4*11-9-29
虫のこころ- アヤメ自由詩111-9-29

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61