すべてのおすすめ
夕日が
熟した柿の実の中へと
沈んでいく
静寂が生まれる瞬間だ
紅葉は色を落として
深い眠りについた
幾つかの音を拾って
風が遠くからやってきた
心音に重なる
騒がしさが消えて
耳 ....
      
昨日は他人だと
笑いながら通り過ぎていくものがある

ここから先は入れないからと
身構える姿は滑稽だ

少し緊張しても
鍵という他人もまた大きな他人で
挨拶すら忘れてい ....
丘の向こう側には
夢が一杯あって
本のページを捲ると
大事な宝物がこぼれ落ちてくる

丘の向こう側に渡って
少しだけ懐かしさと話をする
そんな冒険を
隠れて楽しんでいる

夕焼けが ....
前に出る
その一歩に躊躇している

エスカレータは音もなく上ってくる
そして何事もなかったように下りていく
一瞬だけ誰にも気づかれず
時間の中に取り残されていくものがある

思いの難し ....
蝉の鳴き声が止んで
鬼ごっこしていた子供達が
みんな消えてしまった
木陰の小さな窪みには風が休んでいて
小さなため息を一つついている

じっと息を潜めていると
いつの間にか違う世界に
 ....
ふんわりと風に乗ってやってくる
昨日のような今日に
ふんわりと座っている

時間の布団の柔らかさ
柔らかさの上に柔らかさを積み重ねて
昨日のような
今日を生きている

ふんわりと ....
                    

あまり器用ではない指先で黄昏時の風景を繕い始めると
粗野な一日が少しずつ整理されて見え隠れしてきます

落穂拾いのように身を屈めた姿勢は屈折した姿 ....
秋の言葉を山盛りにした籠には
色とりどりの付箋が貼ってある
坂道の先の赤トンボが群れている辺りに
配達する家があって
どんな挨拶を交わして
玄関を入るべきかを考えている

素肌に纏っ ....
たくさんある答えの中から
わたしに相応しい答えを探し出そうとしてみる
わたしに頼まれたわけではないのだが
わたしは何故かそうしたかったのだ

わたしにとっては迷惑なことなのかも知れないが
 ....
    
ナイフとフォークで
白い雲を少し切り刻むと
青い空がするりと落ちてきた
傍らに小奇麗な色で衣替えした
収穫の時間を置くと
秋の形が出来上がった

味覚を一つずつ競うように
 ....
柑橘類が口の中で甘く香っている。心の片隅では炭酸が甘くはじけ飛んでいる。グラスの中のひと欠片の氷を競い合うようにして、夕暮れが喉もとに下りてくる。縁側の置石に手酌するように水をまく。ラムネ色の短い ....
橘あまねさんの花キリンさんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋景- 花キリン自由詩411-11-5
- 花キリン自由詩411-10-14
童話- 花キリン自由詩3*11-10-6
一歩- 花キリン自由詩311-9-29
鬼ごっこ- 花キリン自由詩511-9-23
ふんわりと- 花キリン自由詩111-9-23
黄昏時- 花キリン自由詩5*11-9-18
晩秋- 花キリン自由詩5*11-8-20
わたし- 花キリン自由詩2*11-8-19
- 花キリン自由詩10*11-8-18
ラムネ色の短い時間- 花キリン自由詩2*11-8-14

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する