まずは思い出話から始めさせていただく。
かつて私の父は、射撃の腕前がなかなかのものだったらしい。まぁ殺し屋だったんですがね、結婚を機に廃業したのも遠い昔のお話です。
で、子供の頃、そんな父とア ....
古い学童保育の前で
私が気付いた影は
小さな二つだった
ちょっと気の強そうな背の高い子と
その影を踏んで歩く、少し小さめの子
見覚えのある景色に微笑みながら
私は、 ....
以前、作家の佐藤亜紀さんが『ユリイカ』で、批評とは西瓜割りみたいなもんだよ、という趣旨のことをちらっと書いていて、なるほどうまいことを言うもんだなあ、と思わず膝をたたいたことがあります。引用してみ ....
ぼくは十代の頃に少し詩を書いていたのですが、それは数年で終わり、その後は十数年間詩作から遠ざかっていました。ふたたび詩を書くようになったきっかけは、十年ほど前、はじめてパソコンを購入し、パソコン通信の ....
鳴り止まない。
神経だ。
軟らかい。
けれど。
閉じてる。
欠如を蒙るもの。
永遠の?
赦しても。
遠いね。
....
いつか
この空に
熱い虹をかけよう
お前には
手紙をあげよう
いつかお前が
書くはずだった手紙を
銃口が
火を吹くと
我々は喋りだす
いつか
この空に
熱い虹をかけよう
....
終わらない悠久、時を止めて
人類琥珀計画
僕を見て僕に触って僕に気づいて
ブラウン管越しの気配
胎児が無重力になる時間
区切りの定義が分からないんだ
るう、るる、るうう
水音が歌 ....
『葉落ち』
空間がのどかに広がる遠浅。
という夏は終わらないまま、
折り目のきっちりした季節。
ではないから、いじけないように、
逃げ込まないように四方を立てました。
無意識の言葉を、 ....
半分
どんなおじさんにでも
その時だけ恋をしてしまう女の子がいる
父の日にプレゼントを贈り続ける女の子がいる
おじさんとセックスしてお金を貰う女の子がいる
半分お金で半分趣味らしい
....
私の勤めているキャバクラ店は明日おでんデーらしい
ボーイの寺田君と内緒でつきあってるレナさんが
おでん作んのダルイ、と
セッターの煙と一緒にはきだした瞬間
明日の昼に私服にノーメイクで ....
{引用=
約束したのに
やっぱりあなたが
来ない日は、
ばかな女でいることが、
ひどくつらいから… 》》》》》
さびしい秋色の街に
つよがって つくりわらいを
....
俺は夜道
コンビニからの帰り道
考えごとをしながら歩き
歩きながら考えごとをし
メモを取ろうとふと立ち止まり
ああ手帳は
置いてきたのだったとふと
星のない空を見上げ
生気のない壁を眺 ....
病室の壁は白
窓の外の景色も白
同じ部屋のあの子の顔も白
外に出られない私の足も白
もちろんお医者さんも看護婦さんも白
包帯も白
ベッドカバーも白
机も白
....
くすぶった闇の在処は見せもせず
星の数ほどの「真実」をさらけ出し合い
本当はどこにも帰れないと知っていた
茜に染まる道に転がる虫の死骸で、
初めて命の理を知ったあの頃のように
渇いた日々が続いても
....
にごりえの底に潜む
あわぶくが僕なのです
みょうに取り澄ました
ことばが木偶なのです
よどみの中で悶える
あわぶくが僕なのです
おもいを取り逃がした
ことばが癪なのです
こ ....
その夜 声を盗まれて
お前と私が立ち尽くす
肩まで降りてきた空を
世界を
二人で支え合う
それが何故私達なのかもわからずに
拳を握って立っていた
足が地面に減り込んだ
このまま ....
風がやんで小雨になっていた
台風がそれたかのようだった
それはつかの間で
街路樹を折り散らかして風が暴れだしていた
明日の出張はなしだな、ガムを噛みながらそう思った
....
屋上で風をみていた君とわたしの背中には羽が生えない
望んでいないところに種は蒔かれない
潤いなどない足の付け根にいつも息を吐き出す他人には
顔がないものだから頭のなかで君の眉間のしわを貼り付けて ....
著者二十代で刊行した第一詩集から第七詩集まで、
半世紀に渡る鋭利な感性の詩編とエッセイからなる一冊である。
この凝縮した水野ひかる氏の世界は、
幾重に年月を経ようとも衰えない「女性力」を感じる。 ....
ときどき僕は
草のなかを歩いてみる
さらさらと風が流れてゆく
草穂が膝頭を撫ぜれば
なつかしい思いに満たされる
ときどき僕は
人に話しかけてみる
ときどき
誰とはなしに笑いかけ ....
泣いて
泣かないで
つめたい雨が心臓に流れこむ
あなた
わたし
だれか
いいえ あなたの
熱い 肩や指先の
感触たちがおしゃべりする
わたしのからだに
夏が帰ってきたみたいだよ ....
授業が終わると、真っ先に教室を出る
いつもなら軽音楽部の部室で
とりとめのない話をして
演劇部の発声練習を聞きながら
ひとりの娘の姿を追いかけるのだけれども
夏休みの間、炎天下の中ひたす ....
{引用=翠の眼をした少女が
ふぅわり ふぅわり
と
信号待ちの交差点で空を昇っていくのをみた
だからたぶん、明日は雨が降るに違いないのだ
今は心が浮き立つような白けた曇り空から
じぃっ
....
遠くに、言葉の影が、
感情のように、薄く、たなびき、
一本の、けがれ、
遠く、
柘榴のように、
割れて,、
泣き声は、ぼくらの、
母の心臓を、
ともに、
くるはずのない、
....
君は僕のヘロイン
僕を酔わせてくれないか
君の真っ黒い瞳の中に住んでみたいよ
森で戯れる少女と友達なんだって?
僕にはゲイの友達しかいないよ
さよなら月の国の友達
僕たちは地球という星で
....
またあの娘の夢を見た
中学か高校の薄暗い教室で、みんながやがや喋っていた
私もある女の子と音楽の話をしていた
ふと隣を見るとあの娘が自分の席に一人座ってぎこちない空気を漂わせていた
....
・
どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの
ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
昼間の森からはまだあの不思議なメロディーが聴こえるからまだ大丈夫
氷の国の王子はどうしてるかなあ
月の国のあの娘は?
先生、私宮崎あおいになりたい
映画の中の君に
CANCA ....
暗い部屋で一人でイヤホンを耳に突っ込んで死ぬ
優しい毛布にくるまれながら
窓の外の神様が住んでる燃えるような群青色の空を見つめる
ひんやりとした空気
時代に取り残されたような私の部屋
その冷 ....
歪みがまだ今でも
降っている真夜中
整然と聳える街灯
その首を支えたい
優しく声を掛けて
誰も気付けないの
孤高と孤独の違い
出来合いの許容心
尖っていて温いの
憐れみの ....
ゴースト(無月野青馬)さんのおすすめリスト
(2039)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
感情による共感、によらない一体感についての個人的な考察
-
テシノ
散文(批評 ...
9+*
10-3-16
幸福論
-
山中 烏 ...
自由詩
10*
10-2-5
【批評祭参加作品】西瓜割りを見物する人の群れ(詩における批評 ...
-
角田寿星
散文(批評 ...
10*
10-1-9
<これは、死のようなモノ>_〜_川村透さんを悼む
-
藤原 実
散文(批評 ...
17
09-12-14
光。蜥蜴。
-
青色銀河 ...
自由詩
2
09-12-13
途方へ
-
若原光彦
自由詩
4*
09-12-10
スーパーノヴァ
-
ゆるこ
自由詩
5
09-10-30
赤い落日に染まる頃。
-
おっぱで ...
自由詩
5*
09-10-29
ちひろ/山手線
-
ヘンナー ...
自由詩
27
09-10-21
今日はおでんデーだからとかマジどうでもいい。
-
ゆきちゃ ...
自由詩
7+
09-10-10
朽ち葉
-
月乃助
自由詩
8*
09-10-10
かいそう
-
若原光彦
自由詩
8*
09-10-9
病室にて
-
空都
自由詩
1*
09-10-9
片づけられた真理
-
水島芳野
携帯写真+ ...
3
09-10-8
あわぶく
-
nonya
自由詩
10*
09-10-8
夜に木になる
-
テシノ
自由詩
3*
09-10-8
どこで生まれ、どこで消滅するのだろう
-
吉岡ペペ ...
自由詩
7
09-10-8
名前を教えてあげる
-
あぐり
自由詩
4*
09-10-7
新・日本現代詩文庫59『水野ひかる詩集』
-
渡 ひろ ...
散文(批評 ...
9*
09-10-7
ときどき僕は
-
石瀬琳々
自由詩
14*
09-10-7
空は泣いてなどいない
-
たちばな ...
自由詩
13
09-10-7
世界の終わり
-
within
自由詩
16*
09-10-4
わたしが消化していく筈の明日は
-
あぐり
自由詩
5*
09-10-4
空は遠くまでずっと続いて
-
青色銀河 ...
自由詩
1
09-10-4
ヘロイン
-
ゆりあ
自由詩
4*
09-10-3
YOU_ARE_MY_NIGHTMARE
-
ゆりあ
自由詩
1*
09-10-2
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる
-
吉田ぐん ...
自由詩
53+*
09-10-2
世界中の女の子たち
-
ゆりあ
自由詩
6*
09-10-1
少女革命前夜
-
ゆりあ
自由詩
6*
09-9-30
夜/わらう
-
鎖骨
自由詩
7
09-9-30
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
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14
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42
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46
47
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49
50
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54
55
56
57
58
59
60
61
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68