僕は死んだので、火葬場へ行くことになった
思い出の品なんてものは無い
まだ観てない、まだ聴いてない、まだまだ遊んでない
遺言通り、部屋に積みっぱなしのないない尽くしを棺桶に詰めると
今度は ....
死神の愛馬はたいて冬囃子
傘を咬む波の輪かかげ雨を招ぶ
まぼろしはまぼろしのまま糸車
泣く子から泣く子へ雨を遠去ける
髪の毛の花と同じ空く ....
昨日起こった何もかも
今日誤魔化した何もかも
明日を遮る何もかも
空白に満ちた帰り道
笑い声に隠れたすすり泣き
噛み締めた唇に血は滲み
繰り返していくたびに
振り返っていくたびに ....
プロセスを無化させるためのプロセス
伊達風人とは同人誌「kader0d」(カデロート)を一緒に作った仲だ。伊達は無口な男だった。電話をしても余計なことは話さない。勢い私ばかりしゃべることに ....
冷えはじめた午後にやたら腹を壊しうんざりするほど柔らかくてくせえ糞を何度も垂れ流しながらジョンレノンの一部ばかりが垂れ流されてる繁華街へ繰り出せばだらしねえ尻を見せびらかして歩いてる女子高生にげん ....
歴史に突き刺さった彼の脚を
歴史に絞め殺された彼の眼を
上空を飛び交う空の歴史へと組み替えよ
縮み果てている そして
端をどこかに置き忘れてしまった
空という平坦な炎に死んだ憎しみを与えよ
....
明確な胎動を受理できない午前2時
私の処女膜は宇宙に懺悔する方の涙になった
思考が定まらない午前2時
神様は死んだ
・
ざくろを潰すのが好きだ
忘れてしまった声が聞 ....
小さなあまりにも小さな
小さなあまりにも小さな
ことにかまけて
昆虫針でとめられた一羽の蝶のように
僕は身動きひとつできない
僕のまわりを
すべては無声映画のように流れてゆく
....
膝までの深さの
泥水のプールに
君と潜ってはしゃいでいた
君と潜ってはしゃいでいた
僕たちは19歳で
怖いものなんか何もなかった
僕たちは無敵で
青春は永遠だった ....
最後にはジキタリスの色を塗った
幼児期は三叉路で堕落
その手足ばらばらで踊る
むこうずねで待つ
最初には赤い頬
サボテンに棲む昆虫を
こまかくくだいて夕日色
ママはしばらくおそくなる ....
わたし時間です
あなたの時間です
わたしはあなたの中にいます
だから
わたしとあなたは同じです
わたし時間です
似ていますが痴漢ではありません
でもあなたはわたしがうとうとしていると ....
■僕らが17歳だったころ
1971年。17歳の南沙織は「17歳」という、そのまんまやーん!な曲名をひっさげ、鮮烈なデビューをかざる。
そしてその18年後の1989年、同曲のカバーが森高 ....
雨など降っていないのに
どしゃ降りみたいな夜だ
冷えた心が苛立って
手元に割れた息を吐く
あなたの心まで
届くはずだったベル
今は部屋の隅で
小さくなって転がっている
いく ....
木
木は黙っているから好きだ
木は歩いたり走ったりしないから好きだ
木は愛とか正義とかわめかないから好きだ
ほんとうにそうか
ほんとうにそうなのか
見る人が見たら
木は囁いて ....
道の駅で白菜を買う
むいた白菜から虫がでてきた
さすがに新鮮なのはちがうねと
そうおもわなかったのは私のだめなところ
水に浮かぶ虫の姿を
ぼんやりみながら畑を想う
命のやりとりはあ ....
回転扉 押せば良い
入れるだろう
多くの忙しい人々が
私に続いて 押す
入った私は
ガラスの煌きと共に
ある一点の中心の
虜になり
こちら側からあちらへ ....
いらいらしてるね 。
金たまの裏側が七面鳥の皮になってる 。
山は近くて遠いから
生地の何処を探してもかくれんぼしたみたいな羊たち 。
遅れてのこのことやって来た午後の踊り場
場 ....
健全さという 毒を飲んだら
ことばが すべり落ちた
仮面の外側を 冷や汗のように すべり落ちる
常識という 毒を飲んだら
ことばが 抜き取られた
他人の口に 語られたように 抜き取ら ....
目の前で可愛がっていたくまさんが流されていって
お気に入りのピンクのクロックスは濁流でもう見えない
夢だ、
そう気づいた時には
もうそれは現実になっている
小さなお墓があって
小さ ....
1
耳なし芳一
壇ノ浦に座す
撥は海風
火の肌をなぜる
赤い藻屑と沈んだままの(旗たち切れの)
悔いの嵐の そのなかの
2
めくらの芳一 どこへゆく
雨滝のよう 夜闇のよ ....
俺の牙は何故歪み
俺の牙は何故曇る
俺の牙は何故呆け
俺の牙は何故縺れる
ほら、幼い日、あの廃工場脇の
忘れられた路地を自転車で駆け上がるとき
どうしても気にしてしまう
ペダ ....
元気よくそらにむかって目玉たちは落ちてゆく
音のするほうへ飛ぶことに
慣れてしまったからだから
重力のための地図がまぶしくひろがって
ビルが生え変わる
あたり一面
びっしりと背をのばし ....
山羊の頭のスープ、二、三杯ぶちまけて
俺のベッドはゴキゲンな調子に粘っこい
イエスタディズ・ペーパーが届いた日よりずっと昔に出ていった女が
天窓から覗き込んでヴゥードゥーの呪文を ....
やがて暗闇がノイズのように
部屋の窓から流れ込み
わたしの視界を埋めていくので
心が水色の蛍光色が
浮かんで
消えて行く
夜が来るから
どこかにいたことは
たしかだ ....
サンデーバザールのあと
あらしが何度か通りすぎ
片腕の乞食が食いっぱぐれ
捨て猫みたいに骨と皮だけになって
水気で頬をいっぱいに膨らませた雲は
策略的なハンターの目つ ....
学舎で一番の秀才であるリヒテンシュタインの解釈によると、母親の窮極の愛とは
臍帯で赤子の首を締めてやることなのだそうだ。
あまりに深い愛に私は
慄然たる思いを隠しきれなかったが、
....
羽が咽を打つ
いつも
目をつむるときに
街の終わりから
目をそらすときに
手のなかに燃えるものが
あざやかに吊るす
昼と午後のあいだの光
暗がりに消える径
....
無菌状態に保たれた部屋の中できみは横たわっていた
酸素と、栄養を身体中に装着された管から受け取りながら
常に心拍数や体温をチェックされていた
みんなきみのことを眠っていると思っていた ....
這い上がって
くるみたいな
あの感じ
背骨を
震えが
そういうのは
なくなった
もうなくなってしまった
終わることのない音楽に
うつくしい
という名を付ける
その衝動 ....
もしも
かなしみのなかのかなしみで
そだつきがあるならば
そのきは
うみかぜのなかで
ぐっとねをはり
えだをすこしずつのばし
はなをさかせるだろう
そのはなは
きっと
すい ....
ゴースト(無月野青馬)さんのおすすめリスト
(2039)
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カテゴリ
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日付
ひとつ積んでは
-
id=5239
自由詩
4
12-11-29
冬と呪
-
木立 悟
俳句
3
12-11-22
続く道
-
松本 卓 ...
自由詩
2
12-11-20
伊達風人詩集『風の詩音』栞
-
葉leaf
散文(批評 ...
6
12-11-18
俺が死んだあとに訪れるものたちのことを生きてるあいだに教えて ...
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
12-11-18
冬
-
葉leaf
自由詩
4
12-11-15
しあわせの行方
-
ゆるこ
自由詩
2
12-11-14
黒田三郎詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
10*
12-11-13
夏の死体に埋もれて
-
ホロウ・ ...
自由詩
12*
12-11-12
三叉路
-
ふるる
自由詩
9*
12-11-10
わたし時間です
-
イナエ
自由詩
8*
12-11-10
しもつき七さんがオバさんになっても(HHM開催にあたって)
-
コーリャ
散文(批評 ...
20*
12-11-7
いまだにどしゃ降りみたいな夜
-
ホロウ・ ...
自由詩
4*
12-11-2
続続・田村隆一詩集_現代詩文庫を読む
-
葉leaf
散文(批評 ...
6*
12-10-26
食うか食われるか
-
朧月
自由詩
10
12-10-23
忘れ去られた遠心力
-
ドクダミ ...
自由詩
5
12-10-23
わたしにパイを投げつける奴
-
アラガイ ...
自由詩
9*
12-10-22
abuse
-
月音
自由詩
3
12-10-11
足元を流れる水の底の色、その地下を流れる
-
ピッピ
自由詩
8
12-10-9
耳なし芳一
-
乾 加津 ...
自由詩
23*
12-10-6
そこから流れるものは見たことがないくらい赤い
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
12-10-6
メモ
-
モリマサ ...
自由詩
6
12-10-5
萎えた感情のダンス
-
ホロウ・ ...
自由詩
5*
12-10-2
ノイズ・イノセンス
-
佐藤伊織
自由詩
1
12-9-29
街角で簡潔に詰め込んだ食事のあとで
-
ホロウ・ ...
自由詩
7*
12-9-25
世界は淡雪のようなもので出来ている
-
高原漣
自由詩
2*
12-9-23
ひかり_めぐり_Ⅱ
-
木立 悟
自由詩
5
12-9-22
ジョーイ
-
ホロウ・ ...
自由詩
3*
12-9-20
喪失
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大覚アキ ...
自由詩
3*
12-9-19
風葬
-
青色銀河 ...
自由詩
8+
12-9-18
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