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昨日が、夜の中で解体されていく



肉体だけを、濡れた風がばらばらにして
過ぎ去り、それでもまだ鼓動は 宿る



わたしが必要としているものは
わたしの内部の、底辺にあって
 ....
 
 
石積みの朝
陸橋はその歪んだ影を
路面に落とし
昨日までの工程を語り終えると
あなたは静かに
最後の生理を迎えるのだった
 
+
 
足音が擦り切れていく
あなたにとっ ....
オメエ、死ぬのかい
――だったらよう、
せめて逝く前に鮨食おうぜ
肝っ玉据えて、俺と鮨食えよ

粋な麻暖簾くぐってさ
どうぞ勝手に席へ就いちまいな
捌いたネタと酢飯の匂い、
舎利の温( ....
窓を 開ける
 太陽が 沈む
もう 一寸 ひとりで
 眺めて もしも
藍と朱が交差する沖の向こう側に
寝そべって小さく閉じた夢を見れたらなあ
ああ

盗塁王 扱ける
 蜜蝋が 融ける ....
昼下がりの陽射しが
雪のじゅうたんをめくって
春をたたきおこす


小さな飾り気のない
窓の外では
ゆきんこたちが
まだ
ぺちゃくちゃ
おしゃべりしている

それでも
待 ....
あのひとから乞われた訳じゃない
成り行きでと言えばそんな感じだった
奥さんよりも私を選んでくれた
そんな幼い優越感が無かったといえば嘘になる

幸せだった頃に家族で訪れた事があると話していた ....
冬の星たちが完璧に支配する
時間のまえには
昼夜の交代儀礼があるらしい
裏庭で絶えず貧乏ゆすりしている
裸木のこずえ
広場で休みなくこだましている
黄色いこえ
市道で盛んにウインクしてい ....
海岸の砂のひとつぶひとつぶに個性がある
ように、木らにも体温があり心があった。
葉緑素分解のわずかなずれ、葉ごとの
むらが、木らの性{ルビ=さが}を際立たせた。

融雪の下で、再生の準備に余 ....
かじかんだ手を
あたためてくれた人はとおく
冷えきった深夜の駅
まばらなひとたち
だれも私をしらない


わたしのことさえ だれもしらない


どんなにののしられても
それを愛に ....
あの日 蹴りそこなった石が
かさぶたの裏でうずくまっている
擦り切れたテープが空回りする速度で
まばたきを繰り返す


ほんとうはもう 暗算だってできるのに
指折り数えてしまうのは
駅 ....
とんぽとんぽ、とん

排水溝へおちてゆき
プールの中へおちてゆき
海水の中にまぎれてゆき
バラバラになりました
わたしは 雨です。
いいえ、雨でした、
ともだちも形をかえ
知らない所 ....
 夜の満月は探せても
 昼の満月は探せない
 
 空の誘惑に騙されて
 雲の誘惑に邪魔されて
 
 雨上がりの
 悩ましげに
 そろそろと晴れた
 空に耳を澄ます
 
 赦しのア ....
 
あの日
あなたはひとりだった

わたしも
あの日ひとりだった

今はあなたはふたりで
おなかには
もうひとりいるのだという

わたしも今は
さんにんだ
 ....
幸せって 

ひょっとすると
自分が幸せになることでなく
他人(ひと)が幸せになるのを
見ることかもしれない

自分が幸せになっても
余り実感って湧かないもの


でもね

 ....
寒く その 室内に 貴方達がいて
私は 影に乗り込む
小さな 鬱に 花を 渡して
春を 一人が 抱き上げる
私の 砂に影があって
貴方達は 小さく 決めていく
恐れる
恐れてしまえ
私 ....
地下鉄の風に背中を押されて 
階段を下れば 
ホームの端を 
黄色い凸凸道が
何処までもまっすぐに伸びていた 

いたずらな風が 
吹けば 
すぐによろつく私だから 

凸凸道の内 ....
<余分三邪鬼>




脂肪


最後に君と食べたネギ塩カルビ
泣きながら飲み干した生ビール(大)
美味しくも哀しい想い出の数々が
僕の内臓にぴったり寄り添って離れない
鏡を見 ....
 屈折する
 夜のとばりの
 彼方にみえる
 薄い月
 
 約束とは
 青天の空に飛ぶ
 噴水の滴の煌めきのように
 儚い
 
 約束とは
 終わりへのカウントダウン
 砂漠の ....
飛行機に乗っていますか

それとも鳥になりましたか

空はあまりに高すぎて

あなたの姿が見えません

風はあまりに強すぎて

あなたが何処にいるかがわかりません

今日は雲が ....
真夜中

出張さきに着いて

部屋にはいる

FMにあわせると

モーツァルトが軽くながれた

4時間まえは

海をこえたところで

会合の司会をぐだぐだやっていた

 ....
日比谷線のホームに
きみと立つのは初めて
一人で会いにきたよって言って
褒めて欲しかったんだよ
大好きだから名前を呼ばない
そんないじわるだって流して欲しかったんだよ

流線型の街が私と ....
この街でいちばん美味いという
来々軒のラーメンを食べていたら
いつまですすっても麺が途切れない

適当なところで喰い千切ると
あなたはひどい人だ
という声がした
たぶんメンマが言った ....
じわりじわりと 人の肩にそっと触れては
血をにじますように
わたしは、雨です。
ともだちは
長い針を射るはやさでおちていき
アスファルトにクラッシュしました
両親はずっとずっと厚い御空のふ ....
ひたいにてをおき
とおくにできたコーヒーのしみをみつめる

はんぷくするピアノのせんりつに
きれきざませた{ルビときどき=ヽヽヽヽ}をおもう

ちれぢれになって{ルビしへん=ヽヽヽ}には
 ....
{引用=
 どんなことばも拒絶して、きみは一心に運命の壁を叩いている。その運命の意味 をきみは知らない。だが、きみの心は叩くことを命じる。それが、心の意味であるかのように。


 悲劇はいつも ....
ひき肉を買った
何だか退屈な日常を少し変えたくて
冬のわりには暖かく
スーパーは少し込んでいる時間帯で
特売ってわけでもなかったけれど

料理レシピのサイトでふいに思い立ち
ひき肉 
 ....
お前と俺とは
繋がった
ビクンと
震える
指先に
伝わる
激しくのたうつ姿
伝わる
肢体の中を流れる
血流の躍動

   波がもうたら
      絞り込まれる

   波 ....
{引用=


   生きていることの意味を問いなが
   ら、生きそして死んでゆく。それ
   が解らないまま、ある朝のベッド
   のなかで、遠くで船出する警笛を
   きく夜に。
 ....
           (乱太郎)

この空は
海の青

この海は
空の青

見えない鏡で映し出す
決して重なることのない肉体

 ....
夢の中で私たちは
幾度もくちづけを交わした
あなたの唇はいつも濡れていて
舌を入れると海の味がした
まるで水中深く落ちてゆく
立ち昇る泡が遠く遠く輪を描いて
はるかな岸辺へと


夢 ....
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