仕事帰りの街灯の下
夜がひたひたと打ち寄せている
その波打ち際に立ってふと
えッと吐き気を催した
げぼッと咳き込んだ口から足元へ落ちたのは
幼いころのお友達だ
あの頃いつも遊んでいた ....
もしもあなたが
まだかわいていないなら

もしもあなたが
あなたのなかにながれる
みゃくみゃくとしたものをかんじて
そのかんじるままのものにみずからをゆだね
とてもすなおにしたがえるほど ....
母親に抱かれた赤児は 
空に響き渡らんばかりの声をあげ 
全身で泣いている 

泣くことは、生きること。 
だというように 

ほんとうは大人になっても、
黙ったふりで、泣いている。  ....
携帯電話を右手に持って
駅に向かってる

携帯電話をズボンの左ポケットに入れて
噴水の横で待っている

ストラップを短く持って
くるくる回してみたりする
居心地が悪いね今日は
ど ....
 
獣たちがさわいでる
奪われたものを奪うため
あの山なみの
とても深いところで

秋の次には冬がきて
春はかならずやってきて
めぐりめぐって谷底を
ながれる夏の
水はもうなかった ....
いつもどおり
あたりまえ に
きれいに片付いており
業務 は滞りなく
流れる

あたり一面散らかって
業務 が行き詰るとき
ようやく わかる
だれかの 不在 を

いともたやすく ....
落ちていくとはいつでも一方向である
僕らはそれでも迷い続けているのだ
ひっくり返せない砂時計の中で
僕らは底を探しながら落ち続けているだけだ
いつかは底に着くだろう
それが望むものじゃなかっ ....
君を愛するということ
手を開いてあげること
朝早く起きてみること
眩しさに目覚めること


目覚めればすべては真っ白で
君も真っ白で透き通るように
笑った、君が笑うと僕も笑う
そして ....
大人になっても
有刺鉄線をひよっと越える
無法者がいるくらいなんだから
子供が「駄目」って言葉を
ぴよっと乗り越えるのは
掃いて捨てるほどある
当たり前の話なんだよ

そう それこそ自 ....
 
斜路を行く
山脈をのぼりつめて
そのむこうには
街がある

ひとは呟く
おさない子供のように
どうして汽車は
ひとを乗せて行ってしまうの

はく息が白い
煙のように
あら ....
気をつかっているふりをして

そんなものに踊らさられるのは

嫌だった、嫌だった十月の日々

女も距離をとりはじめたから

昼間のひかりの片隅で

メールで言いあらそっている

 ....
ノックされた窓を開けると
季語が突然入りこんでくる
飾るべき言葉の、持ち合わせがないので
自分勝手に寂しくなってしまう
決められた五線譜に決められた音をのせて
決められた拍手が返ってくる
 ....
      
             081007



オリノコ川に
月が出て
野猿の群れも
眠りについた
静かな雨が降る前は
猫の子一匹騒がない

幻想と否定するだけの
 ....
秋は
もともとが 美しいものだから
心を奪われないように歩く

木琴の連打がやわらかな足跡をつけていくとしても

スリットのむこう
無言のまま去っていった あの
影のない犬の
ように
朝、ドアを開け部屋を出たら
うなじの気配がした、かなり巨大なうなじだった
嗅覚の部署が暴走し、象一頭分くらいのうなじを髣髴とさせた

左脳が「オーデコロンに浸けすぎた女性が通った後の残り香であ ....
人を生きる、という行為について
その明滅をとらえることは

まるでひとつの灯火のようだ


どうしようもないくらいに
淡くて
美しい感情は
もう消せなくなって

僕らはいつの間に ....
父のポケットに
ときどき手を入れてみたくなる
そんな子どもだった

なにもないのに
なにかを探してしまう
いくら背伸びしても届かない
指の先がやっと届きそうになって
そこには父はいなか ....
 
自転車を漕いでる
全速力で
ふみきりまで
息子を荷台にのせて
遠くから汽笛の音が聞こえる
蒸気機関車だ!

夢をみていた
眠りにつくまで
SLを夢みる
少年だったはずなのに
 ....
  昔からの友人が
  タバコをやめることにして
  最後の一本を吸った
  けむりだ
  僕は朝方のベランダで
  でたらめなCMソングを歌い
  世界のはじまりを祝福した
 ....
すとんっと落ちた釣瓶の井戸に響くあっという間の出来事の
外はもう闇
急に冷え込む閉店準備の店内で
夜には強すぎる冷房で涼む集積回路
ホッとしながら「もっともわずかな安堵の時期である」と言った
 ....
買っておいたパンの消費期限が
朝の五時だったので
とにかくも早起きをして
そのパンを食べないといけないと
思ったのだ
そんな朝に
荷造りを終えると
ダンボール五箱と衣類ケース四個
収ま ....
はねを生やして飛び立とうとするのは
なにも言葉だけじゃない
重すぎる心臓を
あかく吐き出しながら
お前のことを絵にするのは
いいかげんにしなくちゃね
お前はそう、
ひっそりとやさしいに近 ....
{画像=081005021659.jpg}

砂浜の風が
朝夕に向きを変えるように
君は気分で風を変える

冷めている空気が
暁の光に変色する時
君は急に大人びた表情を見せ
自足の笑 ....
水色ストライプのひさしの向こうに
ぼんやりとした青空が広がっている
目の前に広がる防波堤
空の青が海の青を映したものなら
空気は随分とくすんでいる
陽射しに透けているこの小屋根の方が
 ....
目を閉じて
って
言われても
いつも
薄目を開けていた

プレゼントをもらう時
キス する時

人はなぜ
暗闇で迎えるのだろう
大切なことを

わたしは
見届けていたいのだ ....
 
景色を
琥珀色に染めながら
涙のように零れてしまう
煙が風に揺れてる

力いっぱい泣く
汽笛はいつも
理由も知らずに
旅立ってしまった僕らのように
涙をこらえてる

繋がり ....
瞬間は永遠。なんて
詐欺師のような言葉を
知ってしまったばかりに
僕は、日々の過ぎ去る風景の
夥しい原色を水で薄める
さみしい習慣病に
罹ってしまったのかもしれない

輝くばかりのもの ....
小指の腹を、刺し子針が通り過ぎた。

私が絡ませた黒い糸をほどいていた貴方が、
視線を、
私の小指におとした。

流れ出る鮮血が、
小指の先の血管にまで巡って、
そのあと、
真っ ....
私は昔、風でした
どこからが私で、どのような私か
わからないままに
木々を揺らし、髪を靡かせ
生きていました

高いところから低いところへ
汚いところも、美しいところも
青いところにも ....
いけない いけない
悪いクセ

いつのまにか気付かずにまた

ほうらまわりを見てごらん
誰も居ない


心に鍵がかかってる

空気穴さえ見当たらない


ほうらまわりを見て ....
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