夜が明ける。見渡された地上には煌々と赤い光が射し込んでいる。もう四時だ。傾斜した山肌を仰ぐようにして羽を休めようと舞い降りた地上で何かに躓いた。カリ、という石にしては有機的な音だった。足元に転がってい .... 街路を歩いた
抑揚は少なく
やりとりを続けていた
みしらぬおたがいを
たしかめあうために
たしかであるために


あの夜空の
どれか
星つぶてが
もしも死んだら
実況検 ....
 
 
しまわれている
音がする
きっとそこは
水が流れている
遠いところ

私たちの
さかなたちが
静かに息継ぎしてる
幅も奥行きも
高さも失ってしまったのに

それ以外 ....
深い河ほど静かに流れる

誰かこのざわめき消してくれないか

神さましか知らない孤独

そんなもの誰の支えになるというの

オレはろくでなしだから

大義名分もなくじぶん殺している ....
 
 
夕日が沈むと
真っ黒な紙を空にしきつめ
穴のたくさん開いた
空の向こうから
いろんな色の
ランプを照らしてる
私たちは
それが星であるかのように
夜空を見上げている

 ....
 誰もいない土手に座って 動かないブルドーザーを見てる
 雨が降ったのはもう何日も前 消えない水たまりを
 車輪のついた風が駆け抜ける


 人がいないのはこの一瞬だけ まばたきをすれば
 ....
 
 
月工場で
おじさんたちが
月を作っている
その日の形にあわせて
金属の板をくりぬき
乾いた布で
丁寧に磨いていく

月ができあがると
ロープでゆっくり引き上げる
くりぬ ....
暮らしは

繰りかえす旅のようだ

ひとそれぞれ

いろんなことがあるから

近くにいる

いつも顔を合わせている

さしだされた風、渡っている


悲しませたくない
 ....
 
密やかな朝の光の中で
大きな呼吸をするランドセル
不釣り合いな体で芽吹く
今、始まりを知る
 
窓越しの大気が
優しい悲鳴を幾重にも重ねては
黒いスーツの背中を押す
今、歩くこと ....
                090406

胡瓜の缶詰
胡瓜の佃煮
胡瓜の好きな
塩辛

放り投げた
ロケット弾
爆発して撥ねる
高さ3メートルで
落ちる
火薬を詰めて
 ....
 ある日の夕暮れは
 いつか私が両手に子供を連れて
 むやみに笑って帰るような
 あたたかくあれと思える
 そう思わずにはいられない夕日だった
冷んやりした部屋の
窓際に椅子を置いて座る

裸電球に照らされた
オレンジ色の壁に
魚の形の滲みが付いている

じっと見つめていると
風が梢を揺らす音に混じって
足音が聴こえてき ....
皮膜を張った空に
午後の白い陽は遠く
道は続き

かつてこの道沿いには
古い単線の線路があり
そしてこの季節になると
線路のこちらには菫が幾むれか
線路のむこうには菜の花がたくさん
 ....
 
 
僕らは出会った
地上から空を見上げる
距離でしかなかった
そんな僕らが

とても遠いところから
生まれてきたような
そんな僕らが

買ったばかりのノート
一ページ分にも ....
川底で
せせらぎを奏でる
石ころの様に
なりたい…

いつの間にか
川底の底
藻を生やし
身は重く

日々
身は削られるのに
耐えているだけの
石ころ

ほの暗く
時よ ....
{引用=※}
いままで
だれもみたことがない
世界地図をえがきながら
いつまでも未着の手紙
のことをかんがえる
そして
伝送されつづけるテレパシーのことをかんがえる
どちらも
回帰線 ....
「あしたは桜を観に行こう」



土曜の朝
なにやら騒がしいと思ったら
恋人が楽器をごそごそと出していた
ギターにキーボードにコンピュータ
それから何か良くわからない線とか
テーブル ....
 
 
蛇口をひねると
水の流れる音がして
母の声が聞こえる
何を言ってるのかわからないのに
それは声であることがわかる

蛇口をしめると
母の声は止む
雫が数滴零れると
泣いて ....
マシューは笑いながら何かを喋っている
どうせラリってんだ
そりゃ学校もクビになるさ

抜けるような青空が広がっている
学校をサボるのは昨日から決めてたけど
こんなにも天気がいいのなら
ど ....
辿り着いたら夢の島、なんて都合の良い話ばかりはお目に掛かれない。

ホープ/
最近奴はひどく機嫌が悪い。政治家の粗悪な立ち振る舞いで、とか、少し買い物に行っただけでも客の八割が早咲きの五月病の兆 ....
うつらとする瞼の外で
父が
少し待っていなさい、と
後部座席のドアを
勢い良く閉めて
私は
一人きりになった
車など
運転することはできないから
そこに居る意味など
無 ....
また春の風が
額を過ぎた
ふっと
潮の匂いがした
ような気がする


{引用=なつかしい声}

振り向くと
海がそこまで迫る
海は光る
反射して鏡のように


指を浸すと ....
 
 
扉がひとつあった
父さんの扉だ
厳重に施錠されてるので
誰も開けることはできない
父さんの少年時代のことは
聞けば話してくれるだろう
けれども僕は聞かない
なんとなく照れくさ ....
もう これ以上
とどまれない

若葉の葉脈の
雫に
世界は まばゆい
光に満ちて
耐えている
どこから
来たのか
もう 忘れた
朝の 光の中で
わたしは いつか
い ....
夜が終わる前に
銀河がサイクロンになって
いらない文字を吸いとりに来る
(サクラ、サクラ、琴のおと)
貼りついてしまったものを
ひとつひとつ
はがしてみれば
どれも忘れがたいもの
けれ ....
この野郎、ピンポンダッシュしたろかな

マンションだと言われればそんな気もするアパートの角部屋
レースのカーテン越しに人の気配が行ったり来たり
どうやら生きてることは間違い無さそうだけど

 ....
恋歌に憧れていた僕は
物語に紛れ込みたかった

ある日、ふと気付く
僕は目になりたいのだ
彼らを眺め続ける透明な視点

春が来て
僕はあなたに恋をした
立っているだけで精一杯
好き ....
うたいましょう
レモネードのためのレモンを切って
おおきめの翼はえて
少し痛いから

目をふさぎましょう
朝のひかりは
あんまりまぶしすぎるから
おさげに結った髪はねて

バゲット ....
 三日月型の星に腰掛け
 釣り糸を垂らす少女の
 シルエットは明るい

 リールもないのに糸は地球の深海まで届き
 砂にまぎれた平目の目の前で針を泳がす

 夜は ....
 
 
上ってきた階段は
そこで途切れていたけれど
僕らはもっと
上らなければならないので
一段ずつ階段を
作らなければならなかった

家に帰れば
君も一段作り終えてる
翌朝には ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ガニメデからブラッドべリへ愛を込めて- aidanico自由詩509-4-10
つなぎ- あすくれ ...自由詩5*09-4-9
しまわれているところ- 小川 葉自由詩4*09-4-9
ディープリヴァー- 吉岡ペペ ...自由詩809-4-8
夜空から、ありがとう- 小川 葉自由詩509-4-8
蝋人形の抜糸- カンチェ ...自由詩509-4-8
月工場- たもつ自由詩3809-4-7
暮らしのなかで- 吉岡ペペ ...自由詩709-4-7
生命の息吹- ゆるこ自由詩509-4-7
夢中- あおば自由詩3*09-4-6
夕日- doon自由詩409-4-6
潮騒- 壮佑自由詩31*09-4-5
空の皮膜- 塔野夏子自由詩10*09-4-5
別れの距離- 小川 葉自由詩509-4-5
石ころ- 三之森寛 ...自由詩4*09-4-4
そらのかえるばしょ- コーリャ自由詩19*09-4-3
「あしたは桜を観に行こう」- ソティロ自由詩809-4-3
母の涙- 小川 葉自由詩609-4-3
アオゾラ・マシュー- 虹村 凌自由詩3*09-4-3
Utopia- aidanico自由詩309-4-2
チャイルドロック- 山中 烏 ...自由詩3+*09-4-2
海へ- 石瀬琳々自由詩19*09-4-2
チャイルドロック- 小川 葉自由詩5*09-4-1
- フクスケ自由詩509-4-1
サクラ銀河- 唐草フウ自由詩17*09-4-1
ピンポンダッシュは二度ベルを鳴らす- 恋月 ぴ ...自由詩22*09-3-31
恋詩木- 木屋 亞 ...自由詩4*09-3-31
生きるのです- ふるる自由詩8*09-3-31
星から釣り糸を垂れる少女- ヨルノテ ...自由詩6*09-3-31
ひだまり- 小川 葉自由詩409-3-31

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