080922



五重塔を再建した

再建したのは
債権者達
お金がないなら
身体で払えと
全国に
50の塔を拵えた
台風も紐で結わえて
張り切っ ....
明日の壁は、空のむこうにある

明日は生物の授業
動物半球と植物半球があれば
小さいながらも完全な個体が成長する
それを発見した人は誰だったろうかと思いながら
本当は生きることについて語り ....
世界中にできた闇の部分がすごいスピードでずれて
くちぶえが遠ざかり
輪郭線が地平線とまじわりながらかたちをかえて
あたしたちはまだうっすらと汗をかいて
雲の裏側にのびていく光の筋が不意 ....
ビューフォート風力階級というのは
煙突の煙がまっすぐ昇るなら風力0で
風向き程度にたなびくなら1
木の葉がそよそよしてるぐらいは風力2で
小枝までゆらゆらなら3
といったやつです

風に ....
ゆうぐれをあびると
くびすじから、すこし
てんしのにおいが
する
だから もういちどだけ
とべる



きみも ぼくも
もう もどってこれない
こくばんに
らくがきしたかっ ....
もうベビーじゃないこびとをのせて
ベビーカーを押している
愛しい生活にまみれた周辺を
いっぱいに抱えながら

秋は日に日に落ちてきて
車輪がとらえる枯れ葉の音が
肌の乾きを知らせてくれる ....
 
僕は釣りに飽きて
木陰に隠れて自慰した

木陰から戻ると
大きな鯉でもかかったのか
父に借りた釣竿が
遠く沖に浮かんでいた

それは時々
生き物のように動くのだった

ボー ....
ゆらいでいる
風もないのに
傾きかたが分からなくて
ゆらいでしまう

その人の傾きかたは
とても美しいから
なんとかその人と正対しようとして
ゆらいでしまう

もともと僕には
 ....
鉄器風鈴の舌が鳴く
舌先に垂れる短冊
声量のある長く響く歌声
一匹はある夏風の布が
短冊を揺らすように
ゆっくりと流れ行く

風鈴は夏風が
めくる手紙にはさむ
しおりみたいなもので
 ....
               080920



すらりと抜いた
一尺五寸の長脇差しを
ギラギラギラと
光らせて
 めーとるほうだと
 えーと
  えぇぇっと
  ・・・・・.. ....
あなたは

誰かにとって

母であり

妻であり

恋人であり

友達であったり

ここは

誰かにとって

日本であり

ポルトガルであり

宇宙であり

 ....
(一)

「ぴーちゃん、ぴーちゃん
トイレってどこなのぉ」

河原の石をひっくり返しては
何やら探していた
まーちゃんが突然立ち上がったと思ったら
おいらの元へ駆け寄ってきた

こ ....
生きてゆくために
捕まえたり
耕したりするすべを
忘れ去ってしまった両手で
強いようで弱い
硬いようで脆い
そんな
不安定なものたちを繰って
日々の歯車を回していますが

畑や田ん ....
                 080918



テレビを見ている駄作の手前に習作が来て
好き勝手な悪戯をする
幼いのだからガマンしなさいと言われても
駄作は面白くない顔をして
兄 ....
 忘れ物を 捜して
 どこかへ行こうとしている
 歩いて生きる私は
 何処へ
 問いかけ続けて 何で といい続けて
 揺れている
 この町 あの町で

 風が吹く
 とくに秋の風 ....
左手の
見えなくなり始めた傷
手首の辺り
親指の辺り
よく探さないと見つけられないほどの傷
もちろん痛みはない


この手を噛んだ犬は
今頃どうしているだろうか


人間に飼わ ....
灰皿の中には
口紅のついた吸殻が三本と
長いままへし折られた
断末魔が一本転がっている

口をつけなかった
ウィスキーグラスの氷は溶けて
意気地がない表面張力が
テーブルを濡らして ....
ポケットティッシュに
詩を印刷して配ったらいい
一枚一枚にでも
広告の裏紙部分だけにでも
やる気ないときは
通りすがりの一人一人に
二ついっぺんに無言で突き出したりね

それでそれもら ....
        000105


初春に 捨身の街 冴え渡る

新宿で 振り袖姿 見つけてる

「調子はイマイチ」
GS125のプラグを点検する
別に異常はないようだ
パワーのイマ ....
まだ少し暑さが残るので
冷房のスイッチを入れる
と、角が取れた熱は
あっさりと部屋を去り
すぐに肌寒くなる

ひと夏の情熱が
夕日のごとく悶えながら
大地へと沈んでいく
ヤカンがゴツ ....
{画像=080914080444.jpg}

木は両手を拡げて
わたしを暖かく抱きしめた
拡がる手の先には
青々しい梢がさらに広がり
そこでは緑の子供達が風に踊っていた

寝ころんだベ ....
初めて会う人の顔の真ん中に
或いは胸の真ん中に
おへその辺りに
とにかくその人の中心線に
隙間がないかどうか
確かめる
それは
ある時はボーリングの球くらいの大きさだったり
ある時は米 ....
形あるものは消失し
形ないものだけが
取り残されたなら

宇宙はきっと
形ないものが
どうにか形になろうと
互いにぶつかり、削りあい
溶けだし、流れ

星々が生まれる前の
電子音 ....
海辺の杭だった
薄い色をした砂浜に
もうどこに打ち込まれたのか
砂に埋もれてしまって
分からない
どれだけの長さだったのか
その突き刺さった底が
砂に埋もれてしまって
分からない

 ....

掃除をすると
部屋の四隅から
無限に白い米粒が出てくる
表面は乾いて
埃にまみれて
まるで
昔わたしが産み落として
そのまま捨てた卵のようだ


遠くに見えるラブ・ホテルの ....
石ころ転がる山道の上
船を担いで登りゆく男前
船頭が多くいた訳ではない
ただ山を登るべき船だった

夏はいつでも暑いものだが
太陽弱まる黄昏のなか
通り雨の走り去るひと時が
大地を労り ....
テレビの電源を
オフにする
それだけでは
現実と私は切り離せない
と知ると
カーテンを開け放って
現在と対峙する

朝焼けも
夕暮れも
物悲しく過ぎた日の
言葉を吐くことを
一 ....
その名前で呼ばれるたびに
本当の名前が海の底に沈んでゆく
こうしている間にも
想い出はつくられているというのに
似たような体温で君は僕の名前を呼ぶけれど
君は僕の本当の名前を知らないし
僕 ....
 
野菜が野菜の味がしないし
なによりも
僕が僕の味がしないから
ごはんは船に乗った

旅に出るつもりではなく
綺麗な女の人に会うために
船は川でも海でもない
水があるところならどこ ....
  いつも僕は鮮やかでありたいのに
  何色かの惰性を塗り替えていくだけで



  夢は楽しいものでしょうか?
  机40個ぶんの出鱈目と強がり
  夢は素敵なものでしょうか? ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
五重塔(習作- あおば自由詩3*08-9-22
「明日の壁は、空のむこうにある」- ベンジャ ...自由詩4*08-9-22
- モリマサ ...自由詩3308-9-22
夜のビューフォート風力階級- 海里自由詩8*08-9-21
ばいばい、てんし- ねことら自由詩608-9-21
夜のはじまり・多摩川土手ごしに望む- たちばな ...自由詩18*08-9-21
しまい忘れた風鈴- 小川 葉自由詩3*08-9-20
35_41_18_N_139_41_27_E- nonya自由詩7*08-9-20
しまい忘れた風鈴- 木屋 亞 ...自由詩2*08-9-20
しまい忘れた風鈴- あおば自由詩4*08-9-20
誰かにとって- 吉岡ペペ ...自由詩708-9-20
渡り損ねたひと- 恋月 ぴ ...自由詩27*08-9-19
願わくば- 明楽自由詩308-9-19
習作(習作- あおば自由詩4*08-9-19
秋風の町- doon自由詩208-9-19
六つのし- 小原あき自由詩21*08-9-18
僕が決壊した夜- nonya自由詩15*08-9-18
ティッシュ詩集- 小池房枝自由詩14+*08-9-18
初春に- あおば自由詩2*08-9-18
夕日夕食- 木屋 亞 ...自由詩1*08-9-18
空を抱きしめる梢_/_木陰に揺れる木洩れ日と共に- beebee自由詩20*08-9-14
隙間- 小原あき自由詩17*08-9-12
小さな幻影- かいぶつ自由詩408-9-12
海辺の杭- 水町綜助自由詩1008-9-12
家事- 吉田ぐん ...自由詩1908-9-12
遡航- 木屋 亞 ...自由詩1*08-9-11
もの言わぬ人- かんな自由詩11*08-9-11
名前- 皆月 零 ...自由詩4*08-9-11
遡航- 小川 葉自由詩5*08-9-11
灰皿- 草野春心自由詩108-8-22

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