100831





クリスタルの庭園に
カットグラスの彫像を納める
納入予定日は1ヶ月後
手慣れた職人さんは熱中症で入院中
そのお弟子は ....
花はどこへ行った

なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから

ありふれた結婚生 ....


その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
 
 
他愛ないことで
妻とけんかして
外に出て
煙草に火をつけると
おそらく風なのだろう
秋の涼しい風が
背中を
とん、と叩いた

わかっている
誰なのか
わかっていた
 ....
 
 
遠い存在のあなたに
手紙を書きます
ポストに投函すれば
届くでしょう
住所は合ってるから
あなたはもういないけど

返事は来ないだろう
それでも私は待つだろう
返事を書か ....
空に月が照っている

世界はじぶんのこころだ

失意のとき

目に映るものたちが

励ましを感じさせてくれるなら

微笑んでいてくれるなら

きみの町にいま月は燃えているか
 ....
俺たちはもうそんなに遠くへは行くことができない
俺たちにはもうそんなに力が残ってはいないし
それにもうじゅうぶん遠くまで来てしまったから

石段を降りた水面の高さから
今度は二段昇った水の上 ....
                 100822




本物件は建坪率を超過しており
同規模での建てかえはできません
なんじゃこらと電車乗り換え
お客様は帰られた
中古の一戸建てを売 ....
 
 
汽笛が鳴って観覧車が発車する
ゆっくりとした速度で空を進む
向かいの席に座った初老の女性が
リンゴを剥いている
いかがですか、と勧められ
親戚でも無いのに半分をいただいた
リン ....
まっすぐにしか
生きられない

だから
いいことも
わるいことも

真正面からうけてしまう

苦しむ
悩む

ジタバタする

コトバの裏を
読みとれない

未熟

 ....
峠を越えると
雨は止み
雲の隙間から
一筋の
光が降りていた

神様が
父を迎えにきたのだ
私を待たずに

もう何もない
父の体を抱く
まだあたたかいのは
生きて ....
お気に入り という言葉を
肌が思い出したよ
ああ
これ これだね

お気に入りにはちゃんとした
理由がないよ
ああ
すき だね

言葉がくれる気持ち
ふわと心満たす
裏までみる ....
ぼくは遠い火になりたかった


ビルのかげや
山のむこうで
ちらちらと


ときおり
消えたみたいに見える


ながくながく燃える遠い火に


 ....
 
 
階段の気配がする海岸通りを
古めかしい山高帽の
大男が歩く
ふいに倉庫の角を曲がると
夏は男を見失ってしまう


+


本の敷地に生えた
時計草の実を半分に切る
 ....
とかげたちが庭の敷石の

こんもりしたのに静止している

とかげたちが静止しているのが

なにかに似ていると思った

ちいさな蛇のような

ちいさな恐竜のような

ながいしっぽ ....
これって本物なの?

私の問いかけに彼は口元を僅かに歪ませながら首を振った

遊びに来ないかとでも誘われたのだろうか
今となっては定かではないのだけど

大手町あたりで待ち合わせ丸の内線 ....
深いところに降りていって
言葉を探そうとした
深いところなんてない
全部浅瀬で
貝だって
みえてるよ
大げさすぎる
網なんていらない
すくえるんだ
手のひらもなくても
言葉なんて
 ....
あらがわなければ、

おもったときには
もうあらがえない

うしないたくない、

おもったときには
もううしなってる

こどものころに
走っていて転ぶとき
ああ転ぶな、 ....
たとえ月まで逃げたとしても
自分の陰からは逃れられない

陰は満ち欠けを繰り返し
決して消えることはない
でもそれを恐れるな

あばただらけの醜い自分を
きっと誰かが照らしてくれる
 ....
朝焼けとして川辺に立ち、私はそこの炭に焼き芋を自分の消えていく寂しい影として見ている。私にはどこか遠くから焦がす匂いが漂ってくる。魚が遠くで跳ねている。私は白いボートの流れていく姿をそこに見た。私はそ .... ここはぼくのいる場所じゃない
だから余計真剣に事に当たる

じぶんの何かは分からないけれど
その何かをひきちぎるようにして
しぼりだすようにして事に当たる

そうやって最初っから存在して ....
どっからどこまでがぼくで
どっからどこまでがわたしで
どっからどこまでがじぶんなんだろう

どっからどこまでがきみで
どっからどこまでがあなたで
どっからどこまでがあのひとなんだろう
 ....
サイズを合わせろと木端にダメだしされて
身体中の関節を外してコンパクトに納めたけれど
これ以上小さくなれないんだよ
もうそれじゃ
何がしたいんだかわからなくなっちゃうんだよ 

掴むものに ....
波打ち際で
寄せ返す白線を
追いかけたり逃げたり

入るつもりもなかったのに
いつの間にか裸足になって冷たくて
まくったズボンが不意の波にずぶ濡れて
そういう夏を何度も繰り返していた
 ....
カラスアゲハの
遠慮がちな青みかたが
なんともいえず爽快だったから
ぼくは急いで
シャツを脱ぎ捨てた
もしかしたら肩甲骨あたりに
あるんじゃないかと思って
見落としてきた空への切 ....
お茶の水橋から聖橋
まぁるい大きな輪っかが見える。
下半分は揺らめいて
昼間に鎮座する月のよう

にび色の神田川は足がすくむほど
高い地点からしか眺められな

その水面をじっと見つめ ....
最寄駅に着いた深夜
ドシャブリ
たった 1メータだが
タクシープールへ向かう

みんな 考えることはいっしょだ
長蛇の列

あたしは 日傘は持っていたが
キャスケットを目深にかぶり
 ....
戦略を持たない国だと自嘲するのはやめろ

出張の空は群青いろになっていった

リスクのとれない国だと軽くみるのはやめろ

どぶねずみ色の雲や空が群青になっていった

グローバル化という ....
立秋は暑い

暑いけれど

風がほどけ

空をおいて

雲が重なる

夕方の影は

 ....
かんかんかんかん
かんかんかんかん
赤い光の警報機
降りる遮断機の
その先は
急行電車が
飛んで行く。

かんかん手を振る
二歳の子
電車を見ながら笑っている
夕日はとっくに夢の ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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時代- たもつ自由詩710-8-18
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秋立つ日に- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...910-8-9
かんかん踏切- ……とあ ...自由詩6*10-8-6

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