女のひとは一人でなんでもできる
映画館に一人で行くし買い物もする
ウインドーショッピングをして
自分に合わないか合うかを
何時間でも一人で懸命に考える
大好きなバンドのライブに行って ....
にごりえの底に潜む
あわぶくが僕なのです
みょうに取り澄ました
ことばが木偶なのです

よどみの中で悶える
あわぶくが僕なのです
おもいを取り逃がした
ことばが癪なのです

こ ....
玄関は春です
別れと出会いが
毎日
飽きることなく
繰り返されるから
わたしは
いつでも花を飾ります
薄紅色の花が
一番似合うと思います



浴室は梅雨です
温かい雨が降る ....
風がやんで小雨になっていた

台風がそれたかのようだった

それはつかの間で

街路樹を折り散らかして風が暴れだしていた


明日の出張はなしだな、ガムを噛みながらそう思った

 ....
かけがえのない友が
生きる場を失い 
追い詰められてゆく 

無慈悲な社会の偶像に 
人波の渦の中で立ち尽くす僕は 
只、拳を握り締めている。 

君に電話するといつも   ....
早朝
タイヤチェーンの着脱場を通過
車は
白河から羽鳥湖高原へ疾走する。

すれ違う車両はなく
道路上には数羽のカラスが
カラスはよく肥え
このあたりのもの生りの良さを示す。

態 ....
ときどき僕は
草のなかを歩いてみる
さらさらと風が流れてゆく
草穂が膝頭を撫ぜれば
なつかしい思いに満たされる


ときどき僕は
人に話しかけてみる
ときどき
誰とはなしに笑いかけ ....
泣いて
泣かないで
つめたい雨が心臓に流れこむ
あなた
わたし
だれか
いいえ あなたの
熱い 肩や指先の
感触たちがおしゃべりする
わたしのからだに
夏が帰ってきたみたいだよ ....
くるくると うごきまわるものは
もう あんまり ほしくない

そこにあって
ただあって

からっぽのかおして
しずかに うごかない
やさしいものが いい

ちゅうとはんぱに
おっ ....
私はニンゲンであったから
冷たい雨の下で
蛙たちと共に飛び跳ねることはない

私はニンゲンであったから
蛙たちは
安全な距離を保とうと必死になる
沼に飛び込む
水面に波紋がたつ
大き ....
蛍光灯のひとけないフロア

コピー機の出力の音

そとの雨が窓をぶっている

指示されたことを

消し込んでいる部下たち

十月の夜が

ほとぼりのさめたような顔をして

 ....
25年 
この 家庭という
いっけん しあわせな
牢獄につながれている

しあわせだったのは
10年くらい

つながれていることに
気づいたのは5年前

あたしが
ウツを発症し ....
こんな地方都市の半分住居の小さなビルでは
屋上のすぐ下まで人の生活の気配がする
が 屋上へはめったに人が上がらないので
屋上はやけに
世間ばなれしている

何十年も人が上がったことのない屋 ....
十月の午前の窓は開いていた

どこか遠くで冷やされた風

部屋はあのときの青に澄んでいた


十年ほどまえ商用で行ったアルゼンチン

仕事を昼までに終え

通訳兼運転手の日本人が ....
アイデンティティという言葉を知っていますか。
自分が何者であるか?
自分が何をなすべきか?
ってなものらしい。

最初はみんな意識しません。
しかし、そのうち意識せざるを得ません。
それ ....
たばこ吸いますが
人混みの歩きタバコなんて
したことありません

歩きながら吸うのは
それはそれで気分いいんです

プッカーっと遠慮なくできる道なら

たばこ吸います
たばこ好きで ....
どこまでも行くよ
そう言う必要のない
今はとても
穏やかに空の下で寝転んでいる

農家は汗水たらして
作物を実らす
我が家
みたいだな

家族の汗の染みこんだ洗濯物
放り込ん ....
花のように
命の終わりごろ
涙の代わりに
種を流すことができれば


ヒトにもそれが
できるのならば


こんなに悲しむことは
ないのでしょうか


いっそ子の顔を知らなけ ....
ありゃあ 

ぜったい略奪婚の
名残りだぜ

衆人環視の中で
父親が娘を連れて
バージンロードを歩み
花婿に手渡す
なんてさ

敗れた族長が
征服者に
降伏の証として
自族 ....
おれは酎ハイ

ふたりは生中

途中下車して駅前の

会社の帰りやきとり屋


仕事の話

お互いの主張

多少気まずくなる話

家族の話

時計を見ると

もう ....
石を蹴ったら靴が脱げて

靴を拾いに行ったら国境を越えた

そんな風に僕はあいさつをして

君はバナナを一本僕にくれた

皮をむいて

あまりおなかは空いていなかったけど

バ ....
学生の頃 日本はバブルの全盛で
就職できないなんて考えもしなかったよ
授業も出ないでバイトして、飛行機チケットを買ったのさ
バックパックかついで、足の向くまま気の向くままに
羽の扇ふりながら、 ....
 
 
こびとの ふねが
ちいさな おおきな ふねが
たそがれの
うみへ きえてゆく

いま みたばかりの
まど まど まどが
そこからみえた
ゆうやけの
ひとつ ひとつでも
 ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....
大きな回遊魚が買い物に来て言う
「服はなるべく大人な方がいい」
静かに掴んだ胸ビレで
僕は世界を辿ってゆく


すべての気泡に魔法のようなメッセージ
色は求めれば彩り 忘れれば ....
相手とうまくいかないとき

相手はこちらを

じぶんの都合ばかり

押し付けてくる奴だと思っている

こちらはこちらで

相手のことをそう思っている

そんなもどかしさとサヨナ ....
夕暮れの通りで
僕は見る。
長い影を引き摺った
車椅子に乗った老人を

中折れ帽をかぶって
ブルゾンを着込んだ老人は
車椅子に毅然と座ったまま
一点を見つめている。

横顔には深く ....
            090927



三味線の爪弾く音が
かすかに聞こえてくる
母様が弾いているのだろう
母様が家を出たら
教えてくれる人が居なくなるので
母様が家にいる間 ....
ぼくが通った予備校にはテニスコートがあった
ぼくは予備校の仲間たちとテニスに没頭した
二十年まえの話だ

ぼくらの他に
テニスコートを使用する予備校生はいなかった
ぼくらの異様な熱気に
 ....
言葉は発するそのたびに
重さを無くすものだろう

夕暮れを黄昏と言い換えて
寂しさを知ったフリをした
恋情に過去を積み重ね
大切さを説こうと試みた

引き出そうとする単語は
聞き覚え ....
kauzakさんのおすすめリスト(3469)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
女のひと- 捨て彦自由詩509-10-9
あわぶく- nonya自由詩10*09-10-8
家と季節- 小原あき自由詩12*09-10-8
どこで生まれ、どこで消滅するのだろう- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-8
Protest_Song_- 服部 剛自由詩3*09-10-7
白河から- ……とあ ...自由詩14*09-10-7
ときどき僕は- 石瀬琳々自由詩14*09-10-7
空は泣いてなどいない- たちばな ...自由詩1309-10-7
いまは- こむ自由詩3*09-10-6
雨の下釣り人は独り- 北村 守 ...自由詩1209-10-6
ひとを責めるな- 吉岡ペペ ...自由詩609-10-5
緩やかな牢獄- 森の猫自由詩6*09-10-5
言葉のない世界3__(建物の屋上)- ばんざわ ...自由詩5*09-10-5
どこか遠くで- 吉岡ペペ ...自由詩1109-10-4
あいでんててぃ- ……とあ ...自由詩13*09-10-4
嫌煙家な皆さんへ- よーかん自由詩4*09-10-4
ひなたぼっこ- かんな自由詩10*09-10-3
涙と種- 小原あき自由詩4*09-10-3
バージンロード考- 青い風自由詩5*09-10-3
おれは酎ハイ- 吉岡ペペ ...自由詩7*09-10-3
家族- 水町綜助自由詩809-10-2
ごめん- リーフレ ...自由詩4*09-10-2
浮舟- 小川 葉自由詩4*09-10-2
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる- 吉田ぐん ...自由詩53+*09-10-2
回遊魚シンメトリー- 相田 九 ...自由詩309-10-2
もどかしくないか- 吉岡ペペ ...自由詩509-10-1
車椅子- ……とあ ...自由詩15*09-10-1
とあるアジアンカフェからの招待状- あおば自由詩11*09-9-30
予備校のテニスコート- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-30
内響- 松本 卓 ...自由詩409-9-30

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