エスカレータで夢を見る

ふわふわの風船、逃げられて
いまにも泣きだしそうなおんなの子
ジャンプして捕まえた糸に端の輪をつくり
ひとさし指を通してごらん
これで赤色どこへも行かなくて
 ....
晴れた日の夕暮れ
その詩人は必ず川原に現れた
夕陽を眺めては
気持ちを溶かし込みながら
一つの詩を生んでいった
ある時は静かに悲しく
ある時は力強い魂を
言葉を使いながら描いていった
 ....
ひとりの少年が 
壁をつたうパイプの上を 
猿の手つきでのぼってる 

壁の頂で少年は 
( 見ざる・言わざる・聞かざる ) 
のおどけたそぶり 

次の瞬間 
頂から 
両腕ひろ ....
昨日は職場のおばさんの 
くどい{ルビ小言=こごと}に嫌気がさして 
かけがえのない他の人さえ 
土俵の外へうっちゃり 
しかめっ面でひとり相撲をしていた 

昨晩見た夢のなかで 
旧友 ....
ブリキのおもちゃのような観覧車には
昭和の絵本の動物たち。
ぼくたちは運よくパンダの箱に乗ることができた。

小学生の頃亡くなったきみのお母さんが下にいて
きみの左手はぼくの手を握り
ぼく ....
今までに聞かれたことはもちろん、今後聞かれることもまずないだろうが、
もしも、好きな詩人は誰かと聞かれたら、ぼくは真っ先にハート・クレインと答えるだろう。
彼のような難解、というよりも下手糞な詩人 ....
道の中を働く
小さな運送屋は
テロリストにはならない
いくら罪を掘っても
累積された女王の愛で



見慣れない空から
チラリズム
手紙が届く
忙しい時間帯に
類型の物語は ....
 悲しいを隠したくて
 泣いてるのを隠したくって
 目をとじる
 ただ
 目を閉じる
 こころを とじる

 見えない世界は
 確かに美しくて
 悲しいほどきれいだけど
 
 君 ....
大人達に

後ろめたい気持ちが
あったのは 何故だろう

ちいさな わたしたちには
しゃがみ込めば
保育園脇の
沈丁花の繁みさえ
ひみつを 持ちあう
格好の 場所だった


 ....
今よりもっと
空が高くて
今よりもっと
砂の中に潜む星を
見つけるのが上手だった頃

四歳の幼さで
舌足らずな
Ich liebe dich.

ドイツ原産の弟と話す為に
ひとつ ....
 森の中では詩人達が集まって祭をやっている
皆豪勢な食べ物と酒を呑みながら自分の詩を発表して意見を交わし推敲してもらったりしたりしている
大抵の詩人はドワーフだ 美しい人間の女性の詩人もい ....
アイスクリーム!
I Scream!
俺は叫ぶぞアイ・スクリーム!
ベタな洒落かもしれないけど
このアイスクリームはベタつかないぜ
このアイスクリームは溶けないぜ
このアイスクリームは甘く ....
この胸は旬のごとく熟れていて傷つきやすし白桃以上

肌触れて ただそれだけで熱くなる 傾く心 体が告げる

指許す頬をも許すドミノ倒し カタリカタリ 静かな音で

永遠に交じり合わなくとも ....
もはやこの世界は荒廃していて
私だけが正しいのだと
私が世界を正しく導くのだと
そんな狂い方をして
私は少年兵団を結成します

何百人もの美しい少年たちを
戦場に向かって行進させます
 ....
ぼくの前にぼくが歩いている
ぼくの前のぼくはぼくに気がつかない
ひたすら前を向いて歩いている
声をかけようかと迷ったけれど
なぜか怖くなって
そのまま後ろを歩いた
ぼくの前のぼくは転がって ....
   3月10日に歌った「巣立ちの歌」

   たくさんの泣き声の中、わたしは泣かずに最後まで歌った

   以来、あの歌がきこえると、涙ぐむわたしがいる

   すきな人を見た、最後の日 ....
目を閉じると
ざわざわとした瞼の光がある
生き死にとは関わりのない所で
夜に終わっている

大変な引力で
言葉が土に還っていく
無音とはそういったもので
雪でも降ったりするんだろうか
 ....
さてつじゃいやよ
 
ぜんぶ ぜんぶ
 
いっしょがいい
 
きみ と ぼく
 
たいきょくの
 
じしゃくになりたい
 
はなれたくない
 
はなれられない
 
とけ ....
窓硝子を挟んで
浅い春は霧雨に点在し
わたしに少しずつ朝が流れ込む

昨夜見た夢を
思い出そうと
胸を凝らしたら
微かに風景が揺れた

なかば迷子の眼で
周りを見渡 ....
スキップしよう
手をつないで弾もう
しかたなんて忘れたなんて嘘
スキップしよう
みどり深く

スキップしよう
ひとりでだって弾もう
あお空うつした水たまり飛ぼう
スキップしよう
 ....
山の中の坂道に出来た町のなかで一人だった



五年も前

五年も経ってない夜



マスターがアブラムシと言い張る茶羽ゴキブリだらけの木造りの飲み屋

別名だとはわかるけ ....
ついつい目に留まる薄紅の、
大輪に恋して瞼を落とす。
俺は墓標を背負って歩いていて
いつもそうだから当たり前だと思うかもしれないが
背負うってのはそう簡単なことじゃない

例えば仕事だ
この仕事の成功は俺の肩にかかってると言うが
それはつまり ....
言って良いか悪いかの区別はついているつもり

でも本心は隠しきれないのだ何時いかなる時も

言葉の端々とか行動の端々とかいたるところに

体全体を蝕むが如く思いは存分に駆け巡るのだ

 ....
誰かが俺に言ったのだ

「人を信じる前に

自分を疑え」

もうこれ以上

幻想など見続ける訳にはいかない

知らずうちにかけていた

色付き眼鏡を捨てよう

 ....
(真っ白な雪が見たかった)

真っ白な雪をかきわけて
地面の温もりを感じたかった

こんなにも寒いのに
雪の一つも降らないなんて

(真っ白な雪が見たかった)

すべ ....
勇気を失ったサルたちは
木に登ることを放棄して
地面に生きることを選択した
彼らは器用にも後ろ足だけで移動した
自分の体以外にも身につけるものを生み出し
敵から身を守る時は体を使うのではなく ....
僕らはただの同級生
それ以上でもそれ以下でもない
あと3回チャイムが鳴ったら
きっともう二度と会う事は無い

サッカー部に入ったきっかけは
君がマネージャーをやっていたから
 ....
朝の窓へ起き上がればいつも
眠りと夢の、仄明るいマーブルが
窓形の光に飲み込まれて、消える
その途端、光の中を雨のように下降する黒髪と
閉じたまま濡れてゆく傘の内側のように黙った胸 ....
魚は
夜に鳴く
なくした
ラッパを思って

+

砂糖瓶を
よく洗って石段に
並べていくと橋を渡る
来客があった

+

探し物の
予定のない日
菜の花畑で一人
ラジ ....
はらだまさるさんのおすすめリスト(2277)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふたり、夢を見る- soft_machine自由詩10*07-3-13
夕陽の詩人- ぽえむ君自由詩15*07-3-13
「_頂の猿_」_- 服部 剛自由詩907-3-13
弱者の拳_- 服部 剛自由詩15*07-3-13
京都市動物園- すなめり自由詩1207-3-13
聞かれないことに答えるひと- んなこた ...散文(批評 ...207-3-13
みちている- 石田 圭 ...自由詩22*07-3-13
別れ- くるす.wh ...自由詩8*07-3-13
隠れ家_(Ajito)- Lucy.M.千 ...自由詩907-3-13
舌足らず- 士狼(銀)自由詩20*07-3-13
カーニバル- はじめ自由詩5*07-3-13
アイスクリーム宣言- 新守山ダ ...自由詩307-3-13
ドミノたおし- さくらほ短歌10*07-3-12
少年兵たち- 三条麗菜自由詩15*07-3-12
ぼくの前のぼく- ぽえむ君自由詩12*07-3-12
創書日和「歌」__3月の歌- 逢坂桜自由詩15*07-3-12
その街/知られざる- 石田 圭 ...自由詩4207-3-12
じりょく- 倉持 雛自由詩707-3-12
朝の名前- 銀猫自由詩37+*07-3-12
スキップしよう- soft_machine自由詩10*07-3-12
ほしのまち- 水町綜助自由詩11*07-3-12
染め色- むくげ携帯写真+ ...607-3-12
忘れた- サナギ自由詩6*07-3-12
正直な心- vi自由詩1*07-3-12
眼鏡- maynard自由詩107-3-12
雪のない冬- ベンジャ ...自由詩7*07-3-12
勇気を失ったサルたち- ぽえむ君自由詩5*07-3-12
同級生- 1486 106自由詩6*07-3-12
マーブルが、消える- A道化自由詩1407-3-12
さよなら- たもつ自由詩29*07-3-12

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