すべてのおすすめ
場末のバーで仮面を外す
背中のジッパーつまんで下ろす
皮膚に新鮮な空気が当たる
嫌なことだってあらぁな
今日も日の出と共に家を出て
さっきまで怪人と戦っていたんだ
けどもうすぐ給金だよ
....
いたずらめ
げんこつがとんできて
くわえたばこだ
ふというでで
いとぐいっとひくと
おとうさんのたこは
どこまでものぼった
ぎんがみたいに
まーじゃんぱいがぐるぐるまわる
ひ ....
ふいに年経た恋が訪れたんだ真夜中に
小川をはさんで納屋の二階の窓際に立つって
その白い歯に魅せられたんだろうね
きみが思い出せる恋ってやつは
蓮華みたいに咲いて実を結ぶ
きっと誰だってそ ....
あしたのことを
考えていました
今が今でしかないことや
過去が過去でしかないことは
そっと忍び来るあしたにくらべれば
ずっと簡単なこと
あしたはいつも単調 そんな貌で
あなたのこ ....
土と肉の熱を計る
なかば眠りながら
蝉の幼虫がさくらを吸っている
土をほじくり返し
あやしたすずめをその手ずからうずめ
いらなくなった枝を突けば
まるでそこだけが日溜まりのようです
....
寝たきりの祖母が一週間の大半を
天井を見て過ごすことがかなしい
私の顔も忘れた瞳が
時にきれぎれの記憶を思い出す
その輝きが
新しく覚えることがらを無くしても
ふと寂しさを宿して見える ....
どうしても飛べない
おくびょうな紅葉はふるえて飛べない
もうすこしだけ力が欲しい
繋がりのない空が
きっと冷たくて
誘う紅の涙の貌を
冬はじっと見ていた
どうしても飛べない
山 ....
・
僕は床におかれたビンに近寄った。
男はまだごしごしやっている。僕はビンにひだり手でふれた。
液体はとても澄んでいて気にいったから、しずかにビンを揺らした。空にぶつかったひ ....
アデン
三日月の夜にケンカしてかけ出したら道にまよってしまった。
どこをどうはしってきたのか、気づいたら公園がすごく大きくて僕はようやく立ち止まったんだけど、滑り台の下でしばらく ....
誰もぼくを知らないところへ行きたい
優しい人も
厳しい人も
生意気なやつもみんな棄てて
誰もぼくを知らないのなら
ぼくが知っている人たちのところだって構わない
ぼくに関する記憶を消しさって ....
サイレンがゆく
都会ではあたりまえの
田舎ではとてもめずらしい
いのちに象があるならこの音だろうか
いのちが鐘の音であった昔のもっと前から
一羽がはばたいてあとはただ盛り上がるだけの鳩の ....
乾いてゆく風があった
薄れてゆく光もあった
綺麗にされた夏だった
目の前に拡がる
どこか懐かしい景色に
なぜかふるい歌を思い出し
海に腕をさし入れる
かなしみが群れているのは
きっ ....
霞みの径がいくつかに枝わかれして
闇は星運きに尋ねられるくらい澄んでいたから
夢をどこまで昇れば神さまに会えるのか思いあぐねた
うまれ始めた虹をいくつか過ぎる夢
きのうの歌を唄う夢
大気をよ ....
九月
あなたが好きでした
あこがれの名ばかりを孕んだ
鳳仙花が弾けています
木の葉が
択んで
静かなところへ落ちつくように
黄金の峰からふく風がゆきます
夕暮れがやわく優しく
....
全て乾いて
回り続けた
車窓に滲んだレールの錆が
鵲の群尾に一つ文字を願い 回る
回って、それは
草みどり 瓦屋根
白熱灯と傘 老女の舌先
流れてゆくのは
車窓に滲んだレールの錆が ....
テーブルに置き忘れたメモが朝を捉え損ね
誰かの起こした風に遊び散る
それは断層にしがみついた学者の手の中で
ありふれた三葉虫や瑪瑙にうまれ
ひとつとして同じ気配でないが
またとない程の発 ....
水はグラスに包まれ
グラスは両手に包まれ
あなたを包むのは誰ですか
水が包むのは、何
泣いているのは
瞳だけ幼い老人
その掌に
日溜まりのような優しいぬくみ
その額にま新しい水を注 ....
ほんとうのことは
今俺がお前の中にいること
どれほど身体すり減らしているのか
知りながらお前は綺麗な眉をひそめて
お前の中の俺を撃ちつづける
挟まったフライドチキンを爪楊枝で遊ぶ
この ....
夕方にはカエルと言って
行方不明の父親が現れた
その日仕事から帰ってみれば
珍しく上がりに揃った母親の靴と
並んで見慣れぬ紳士靴
その好い趣味と墨が切れた痛み具合が
父親の物をおいて他 ....
ひとのくちからはきだされる弾丸
ことばに影はなく
銃身はいつまでもまっくろ
演技されつつ
ゆっくりと斃れるラジオフレーム
宙からの侵略
リビングで
百合がひらいて
そんなニ ....
こどもの頃棄てたはずの手が
壁の中で指をならしている
むかし山の小川に浮かべた舟が
朝のトイレの水面をはしっている
出会った人も別れた日々を憶えずにはいられない日々
雀たちの六月 ....
散弾で撃ち抜かれた無数を胸に見るや
目を瞑り落天してくる鳥々のこれ
演じる躯
燦とぶつけて
それが同じ軌跡を描けない
きみは風切りを整えられた渡り鳥
飛べない指が指に重なりまだの空を辿る
....
それはいつまで経っても明日にならない
俺は始まりからずっと遠くてもっとぶ厚くて
お前の衰弱しきった太陽が忘れられない
明ける夜に挿された首のひやっとした
どの空も拒んで傾いた
それは動く ....
盗んだたばこを干し呑んだ冬枯れの日
降り積むひかりを踏みしめると泣いて
頭が乾いて冷たく割れた
おんなと名乗る人に連れられ
水垢まみれのざらつく家には
もう帰らないと告げる
曼谷の ....
後ろすがた かわらないね
しゃんとせんねって
相変わらず 美人だね
中洲の女王やもんね
ひさしぶり
俺は元気
左の奥歯がひとつ欠けちゃって
すこしは老けたって言われるよ
おばあちゃ ....
砂浜のちいさなたそがれに汐風をうけて
ふとった子蜘蛛が舞い降り詩集の端の水をのむ
大気中のかなしみも八つにきざみ鋏角にはこび
せんべいのように噛みくだかれたこころ
わたしはお前に咀嚼されな ....
はつ夏は今年も空から降りてきた
すこし遅参だった
寄り迎える雨と
春の安らぎは訣せられ
季節の溜りから
そっとこぼたれ
そぼ濡れる外火のふるえながら吐息する
犬も女もさみだれ ....
子どもたちのかおり水はかがやく
わたしの足をのみさらうもの
それはとても自由な戯れに見えたけれど
目をとじて 耳をすませば
ひとつの韻律をかんじるわ
わたしもむかしは うたでした
も ....
冷たい樫のテーブル
両腕で抱いた中心
テキーラのグラスに柘榴の血を
集めて完成する生
お前の誕生日がいつなのか
知らないけれど 知らないまま
祝わせてもらう事にする
....
はじめて春の木漏れ日をデッサンする人は
黒いスポーツキャップをかぶっている
背骨のひとつひとつが明瞭で
白い服をさらさらいわせ
にぎやかな空白に
筆をさしこむ
そしてパレットの虹は ....
はらだまさるさんのsoft_machineさんおすすめリスト
(49)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
仮面ライダー
-
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自由詩
6+*
08-6-12
おとうさん
-
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自由詩
5*
08-6-11
霧に恋した
-
soft_machine
自由詩
6*
08-4-10
考えていました
-
soft_machine
自由詩
16*
08-2-22
胎動
-
soft_machine
自由詩
16*
08-2-20
かなしみ
-
soft_machine
自由詩
14*
08-1-23
どうしても飛べない
-
soft_machine
自由詩
5*
07-12-24
アデン_二
-
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散文(批評 ...
2*
07-11-11
アデン_一
-
soft_machine
散文(批評 ...
2*
07-11-8
誰もぼくを知らないところ
-
soft_machine
自由詩
10*
07-11-1
ゆく
-
soft_machine
自由詩
10*
07-10-25
乾いてゆく風があった
-
soft_machine
自由詩
16*
07-10-13
書簡
-
soft_machine
自由詩
4*
07-10-11
九月
-
soft_machine
自由詩
15*
07-10-6
遠ざかる夏
-
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自由詩
8+*
07-8-26
夏の日の幻想達_十一
-
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自由詩
10*
07-8-9
包まれて
-
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自由詩
24*
07-7-7
ホントウノコト
-
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自由詩
13*
07-7-6
夕方にはカエルと言って
-
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自由詩
10*
07-7-4
イメージ‥‥十二
-
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自由詩
12*
07-7-3
断想_十二
-
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自由詩
18*
07-6-27
ガン・ズー
-
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自由詩
17*
07-6-9
いきづく花
-
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自由詩
19*
07-6-5
潮騒
-
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自由詩
13*
07-5-27
ヤマグチさん
-
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自由詩
13*
07-5-25
メランコリーの砂浜
-
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自由詩
16*
07-5-23
あゆみ
-
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自由詩
14*
07-5-16
わたし_うたでした
-
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自由詩
29*
07-5-3
祝い酒
-
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自由詩
5*
07-5-2
春と夢を描くはなし
-
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自由詩
13*
07-4-29
1
2
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