ちぢんだしじん
しにんがはち
しごうじゅう
いじんはしじん
めいじんはいしん
めいじいじん
いしんでんしん
めいしいじんで
いじんでええし
ええしはめいし
めいしにへんじ
....
紙ナプキンとソーセージ
煤にくすんだ造花の窓
冷めないスープ
「マルクスか死か」
明るくて清潔なレモンの腐敗
すべて食卓には神話がある
あの若者は
なんであんなに
頭を下げるんだろう
野球好きならやればいいじゃないか
お金がなくて好きな事を諦める人はたくさんいる
野球ファンだけ汚れがないなんて変だ
全国民に頭を下げ ....
目を覚ますと、ぼくは全裸で浴槽に横たわっていた。身震いするほど寒かった。ぼんやりした頭で浴室を見回すと、急にそこが見覚えのない場所であることに気がついた。無理な体勢で寝ていたせいか、起き上がると身体 ....
もし時間に連続性がなかったら
明日の朝は十年後の夜だったり
三日後の晩御飯を昨日思い出したり
そりゃあもうSFだかなんだか
おちおち詩も書いてられないから
やっぱり今日の次は明日 ....
最愛なる彼を亡くした彼女はその悲しみを詩で表した
彼女は詩人だった
絶望感や悲哀感を彼へのストレートな想いで綴った
彼女の詩を読んだ人々は皆涙した
反響が大きくなるにつれ彼女の人気は ....
潜水艦
虹色の海を渡る
魚たちを見ていたら
いつまでも
ここに居られる
気がしていた
だけどそこは
ぼくのいない
世界でした
ライラライラライライラ
流れ星も揺れる珊瑚 ....
詩を書こうと思って
パソコンに向かってみたものの
書けない夜は
やっぱり書けないのだ
よく考えたら
夕食を食べていなかったことに気づき
そしたら
おなかが減っていることに気づいてしま ....
灰色の壁に囲まれた
音の無い部屋
黒い衣を身に{ルビ纏=まと}い
「死」を決意した病の老女
一点をみつめ
椅子に腰かけている
( 左手の薬指に今も{ルビ鈍=にぶ}く光る
....
あなたが通り抜けた改札で
何故か
わたしは置いてけぼり
あなたが買えた切符
何故か
わたしには買えなかった
人生には幾つもの
改札があって
選ばれたひとと
そうでは無いひ ....
ずっと
遠くに
行ってしまった
くじらの
足音
どこに
ずっと
北の方に
どうせなら
満天の夜が
いいね
少しずつ
舵をとりながら
長い旅だね
くじら
しっぽ ....
卵を割ったら
子猫がでてくる
という夢を見た
次の日の朝ご飯の
目玉焼きが
まんまるの目に見えた
子猫は半熟の涙を流していた
それから僕は
目玉焼きを
食べることができな ....
今日はお姉ちゃんの卒業式だ
昔から卒業式はだいたい
今度入学する中学校の制服を
着ることになっている
お姉ちゃんもその一人だ
ぼくはいつものように
朝ごはんを食べている
いつもはみんな一 ....
君は鳥が好きですか
僕はどちらでもないです
桜が咲くと嬉しいですか
僕は土手で寝転びます
今日は何か音楽を聴きましたか
僕は鈴木茂を二回かけました
夕ご飯は美味しかったですか
....
緑の葉を一枚
唇に{ルビ銜=くわ}え
言葉の無い唄を奏でる
黒い影の姿で空を仰ぐ
わたしのまわりが
ひだまりとなるように
* この詩は「詩遊人たち」 ....
※いちにちめ
朝起きたら
靴から花が咲いていた
綺麗な花ではなかったが
あんまり堂々と咲いていたので
迷った揚句に仕方なく
会社へは裸足で行くことにした
※ふつかめ
朝起き ....
「もくせい」
やあ、ひさしぶり。
ひさしぶり、どうしたの?
ぼくに芯が出来たんだよ。
へぇ、それはよかったね。それについて何か話がしたいの?
うん。ぼくの芯は新し ....
なにかと鋭い恋人に
今日は特に死相が出ている
と言われたので
心配になって病院にいったら
思想だった
俺てっきり死ぬかと思った
良かった
とどのつまり
俺の頭ん中は
夢だとか希望だと ....
昨日までやわらかかった
祖母の手には
取り返しのつかない
岩石が生えてしまった
気味悪がる僕をよそに
つうんとした口調で
おこづかいをあげる
なんて言い出したから僕は
* ....
空と 空のかたちの窓と
空のかたちの音が重なり
幾つもひらくものの内の
悲しいものが言葉だった
小鳥が鴉のうたをついばみ
鴉が小鳥のうたをついばみ
小鳥は鴉に 鴉は小鳥 ....
My spirit's been up to the heavens
Taking my soul on a ride
Up to the ends of the rainbow
and ....
カードを出すと敵が倒れる
カードを出すと私が笑う
私は悪魔の顔をしている
私の中には誰もいない
私の後ろに誰かがいる
後ろを振り向く事が出来ない
恐怖のあまり
背中が硬直している
辺り ....
僕達が暫くの間歩いてきた細い道の意識はとうとう砕けて、
女は僕の横で微光点在する白昼の花々を避けて廻り始める、
言葉を 一つ 一つ呪うように吐き出しながら ....
日が暮れて今日も塩屋に
ナメクジたちが集まる
口々に死にたい死にたいと言いながら
塩を求めにやってくるのだ
けれど感情が昂りすぎて
みな自分の流した涙で溶けてしまう
翌朝塩屋の前は
粘液 ....
ぼくらの夢が一つ消えていった
ずっと空き地だった場所に
高層マンションが建つらしい
みんなでゲームをしたり
自転車で走り回ったり
喧嘩になったりもしたけれど
いつも気軽にみんなが集まって
....
透明な流れやその匂いが
蒼い夕暮れに僕を連れて行ってくれる いつも
繊細な指先やその動きが
貴方の人生を物語っているように思える
目の前で貴方がグラスの水を飲む時に
水が煌めいて波を打ってい ....
三毛猫は憩う
幻燈の夜
羨望にすました
猫の瞳に膨らむ
ブリキの月
悪戯な黒雲が
月光の尻尾を隠し
この乳白の森を
蒼い舌で塗らしてく
魔法が解けてくようだと
きみは云 ....
君を思う
とき
上と
下に
僕は
引かれて
風も冷たく高く高く上り
落下を予感する
ケラの様に深く僕を隠し
浮揚のしかたを知る
地平からすれば同じこと
君から ....
やぶってなどいない
ねじ曲げただけだ
一人暮らしを始めるにあたって
無理をして
セミダブルベッドを買った
食器やスプーンも2つずつ
テレビもレンジも買えないのに
馬鹿な子
白い壁
冷蔵庫の音
じっと ....
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