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息苦しくて書けなかった
だけど
今ならわかる
あなたを信じていなかった
そうじゃないか
世界は
誰かを裏切ることで
幸せになっていくから
無償の愛がここにある
と
私はいい ....
多摩川に架かる鉄橋を渡りきる頃
メールの着信を知らせる携帯の光が走る
両親も恋人と認める彼からのメール
簡潔な朝の挨拶に優しさ溢れる短いことば
先輩は幸せ過ぎるから
傍から見ると憂鬱 ....
何をどこに忘れたのですか?
駅の係員は開いた記録簿に目を落とし尋ねた
普段から乗りなれた通勤電車
それなのに今夜は何かが確かに違っていた
勧められるまま飲んでしまった新年会
赤ら顔の同僚 ....
あのあたりならなんとかなった
僕が
野晒しの死体のような
無力なヤツでも
君が
季節外れの雷に怯える
知的で臆病な子猫でも
あのあたりならなんとかなった
それが
間違 ....
体のどこにも傷が無いのに
キミはいつも痛がっている
早い夕暮れにもココロが痛いとキミは泣く
ふたりでいても寂しいとどこかが痛くてキミは泣く
確かにね
氷の濁りの様に白く白く
い ....
美しくなった、本当に
美しくなった
成人を迎えるからだの中から
魂の
幼い部分だけ
すくい集めて
投げる
そこに生まれた空間が
やさしく
かたまったら
ほし
と名づけて
揺 ....
人が壊れていく
大人が強いと言ったのはどこの誰だろう
声をはり上げて
大声で叫んで
ただ静かにわたしは暮らしたいのに
誰かの心を疑うこともなくて
意味もなく何かを恐れることなく
静か ....
解って欲しいって叫んでばかりで
解ってあげたいって
一度も云えなかった
君は
言葉を見たか
路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか
君は
言葉を見たか
見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小 ....
ひとつひとつに
名前なんてなかった
きみだけが知っていた
美しい世界
神さま
ねえだから
きみは神さま
みんながうまれたときに
さいしょに泣いてくれたのは
きみだったな
あわくする ....
うまく言えないから
靴の先を見つめていた
物思いに更けてばかりで
文庫本も進まないまま
気が桜みたいに散っていく
口癖を真似されて
ぼんやりと指と指を繋いで
不器用な照 ....
きみはコーラを飲み干せない
柴犬のジョンは鳴けない
そしてぼくは笑わない
3つ揃うと
「不幸」
ができた
きらきら光る
「不幸」
だった
....
「気楽」を抱き締めた
精一杯に、一生懸命に
「矛盾」が貼りついてきたので
えいや、と払い落としてごみ袋に入れる
これはもえるごみだろうか、と
湿った「疑い」が落ちてきたので
とりあえず床を ....
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自分を果てしなく励ましながら生きていく、
そんな生き方しかできない、
気がしないか?
自信もなく、
実績もない、
あ ....
きみがしあわせになれれば
それでいいと願っていたあの頃は
うそじゃないと信じたい
だけど、
なみだがこぼれて止まらない
今も、ぼくは、
いつかのこころの真ん ....
そのとき
曇りガラスの窓を破って
世界じゅうの扉を開いて
誰も見たことのない花が咲く
新しい雑踏が生まれる
想像のほとりで
知らないうちに ....
{画像=110414023356.jpg}
この
かよわいものの
眼を
凝視めてはいけない。
痛々しいくらいに
幼い
このカナリアは
まばらに生えた羽毛の隙間から
紅く透き徹 ....
あのね
そのね
きみのかたがね
すごくふるえてるのが
わかったから
わたし
あのとき
あなたがしんけんなんだってわかったからね
もういい加減なこと
してた ....
大好きな、あの人と同じ位置に ホクロが欲しいの
左眼の下 ナミダボクロ
削って尖らせたエンピツを グサッと刺して、ポキッと折って
私も ホクロをつくったわ
これ ....
ほんの2ヶ月という短い間だったけれど
交わした言葉はとても少なかったけれど
多分君のことは忘れることはないと思うよ
長いまつげが君の瞳をさらに黒くする
愁いを帯びた物悲しい瞳を
静かな光 ....
教室の窓から3列目
頬杖ついて黒板を見る横顔に
囁きかけて…って思ってしまう
第2ボタンまで開けた白いYシャツ
肘までまくり上げた袖から続く
長い指の爪の先まで見つめてしまう
....
ほろり
ほろり
なきむしな
わたしは
ないてばかり
ほろり
ほろり
わたしを
ごかいさせる
ことばがある
こんな
わたしでも
ひつよ ....
冬の初めの匂いが好きで
朝早くから窓を開ける。
濡れたアスファルトは
夏のそれみたいに指で後がつくほど柔らかくある筈もなくて
ねえ、今沈んだような気がする
そういって
夏のアスファ ....
あなたがいないことが普通だった日
あなたがいることが特別だった日
あなたがいることが普通だった日
あなたがいないことが特別だった日
無愛想に噛んでいるガムは
世の中つまんないの印
薄汚れたジージャン
色抜けた黒ジーンズ
髪の赤いのは生まれつきでも
やっぱり笑えるほど愉快でもない
泣き出しそうな坊やにだけ
ひらひら ....
枝分かれしていく 夜の
長く、しなやかな腕は
わたしを覆いながら それぞれ
しだいにたわんで その先端からやがて
着地し、朝に触れる
不必要なほどに震える あなたの
声と、指先 ....
君のその嘘っぽい振る舞い
きらいだ
いつだって つまらなそうにして
きらいだ
いちいちバカ正直で
きらいだ
少し前の自分のようで
きらいだ
今 間違っているような気がして
ごめん、だ ....
好きなのに
あなたに
言えなくて
愛しているのに
あなたに
言えなくて
はじめて
キスした
ときめいた
胸の鼓動
あなたに
プロポーズされ
戸惑っています
恋 ....
もう、キミの色は
忘れてしまったよ、
上から上から
何度も塗り潰したからね。
痛みだけがココにある
青い空
黒い海
黄色い車
赤いギター ....
人波が隙っ歯に駅のホームを行く
あらためて見れば鉄箱に
みんな乗り込んで葡萄の房のような
それくらいの密度で
つぶれて貨物列車だ
果汁に似せた
澱のような
きらめいた
それぞれの
....
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