すべてのおすすめ
神さまも
仏さまも
信じてなんかいないけど
マリアさまのメダリオンと
十字架を首から下げてる
初詣に行って
手を合わせたりする
金縛りにあえば
般若心経なんか唱えてみたりす ....
細かい雪が
さ
さ
と降る
夜更け
人の居なくなった渋谷駅で
仕事帰りの
主人を待っていると
同じく
主人を待ち続ける
あの有名な犬が話しかけてきた
世間話か ....
ヘッドライトを浴びて踊る雪は
しだいに密度を増して
行く手の視界が遮られる
海岸添いのゆるやかなカーブが
永遠に終わらないという錯覚
私たちは
どこへ ....
心から言える
ありがとう
傷ついた心を
暖める
寒さは身を引き締め
心がぬくもれば
寒さは心地よくなる
行いは全部
自分に返ってくる
....
先頭を走る人に聞く
何故貴方は先頭を走るのか
ある人は言う
他人が恐いから
ある人は言う
先頭って気持ちええやん
ある人は言う
周りが遅すぎるだけ
ある ....
ありがとう
ごめんね
さようなら
おはよう
おやすみなさい
いただきます
ごちそうさま
しつれいします
すみません
はい
すき
どれか1つでも言えたのなら
あなたにとっ ....
まだ雪の多い
街中を
私は外套一枚で
使いに出ておりました
ご奉公先の奥様は
とても優しい御方で
時々
私に使いを頼む時には
少々多めにお手前を握らせてくださり
何か好き ....
きれいじゃない人と
柿ピーを食べた
柿柿ピーピー
柿柿ピー
のリズムで
熱い渋茶をいれながら
きれいじゃない人は
ぼくにこう聞いた
A 人のこころをほんとうにうつ歌を歌 ....
遠くにいる人を想っている
列車は夜の手のひらをすべるように過ぎてゆく
舞い落ちる雪はその速度に蹴散らされて
散らされた後たいへん静かになり
静かに舞い落ちて
舞い落ちて
落ちて
落ち ....
ああ忙しや忙しや
三太のオヤジは右往左往
---なにしろ年に一度の出血大サービスだからな
子供ら誰一人漏れのないようにな
平等に配んなくちゃならねぇしな
え?そりゃあカン ....
質に入れたはずの女房が
ある日ひょっこり帰ってきた
質流れでもしたのだろうか
おかえりというと
ただいまもいわず
お茶だけ
のひとことで
台所に立ちお湯をわかしはじめる
そのうしろすが ....
床に落っこちて卵が割れた
平凡な日常のひとコマ
のはずが
切れて怒鳴りだしたわたしを
誰も止められない
というか
誰もいない
冬になると寒い寒いといつも言っていた
君の最後の言葉は
寒い
だった
雨が降っていた
君は雨が大好きだった
どんなにたくさんの雨粒達がアスファルトに打ち付けられても
”雨”の一言で終 ....
それでも朝は来るので
わたしはまた生まれてしまう
約束されていないことなので
途方に暮れている
わたしは手を持たないので
仕方なく
眺めている
ふりをしてみる
鳥の不思議な動きを少 ....
幾日か後
妹の手を引いて
池まで降りていった
石畳は少し先の
見えないところまで続いていた
水面には遺影に良く似た温もりがあり
生き物たちの息継ぎまでもが
今ならわかる気がした
....
ある冬の日の午後に
人通りの少ない道を選んで
散歩をした
それは確か 手が
かじかむほど寒い日だった
一時間ほど歩いて
そろそろ家に戻ろうとした時
前方にある ....
さびしい きもちに なった 。
「あなたはね。
卵から生まれたの。
それはそれは痛くって、
とっても大変だったのよ。」
それが母の口癖だった。
嬉しいことがあったときも、
悲しいこと ....
理屈じゃない
違う
それは弱音
これは弱音
単なる弱音
何かのせいにしなきゃ生きていられない
心のどこかで分かってはいるけど
唯一成長していくのは自分さえをも騙せる
ダークサイドの ....
傷ついた
というより
どうしようもなかった
話がある
洗濯物をたたんでいく
パンツ
シャツ
ヨーロッパ
僕の無器用さは消えない
どうしても嫌なことは嫌といってしまう
言 ....
君からもらった
たった一通の封筒は
古びて黄色く灼けてしまいました
その中に大切に抱かれた
数枚の便箋も
古びて黄色く灼けてしまいました
今にも崩れそうな酸性紙の上
ボールペンの ....
笑うことしかできなかった
嫌なことを
嫌と言える
そんな勇気が
なかったのだろうか
前を向くしかできなかった
みんなが
思ってるほど
明るくなんてない
知ってる?
そうする ....
世界を憎んで
世界を嫌って
自分を憎んで
自分を嫌って
生きている事を憎んで嫌って
生きている事を嗤って
火あぶりにして
コケにし尽くして
気が済むまで全部を嘲笑したら
産まれて初め ....
夕方、いつものように散歩に出かけて、コンビニで、お酒とピーナツを買って帰ってきた。
公園があって、その前を通ると、その公園の奥に、でっかい太陽があった。
自分に迫ってくるようにでっかい太陽が今日は ....
兆し
まだ何のためか
なんであるか
わからないまま
僕は
昼間泳いでいる
つかんだ波
はなさないために
好きでいられるように
とつとつと
祈る
笑うひと
奪う波
死に ....
何故 君はいってしまうのか
大人たちよりも ずっと ずっと先に
危ないよ
あんまり先を急ぎすぎると
石ころだか何だかわからないものにつまずいて
転んでしまうよ
危ないよ
とん とん ....
やさしさ
それは母が子に与えるような
理由なき奉仕
決して見返りを求めず
時には損失さえ被る
義務感に命令されるものとも
悲劇の仮面をかぶって踊るものとも違う
どんな人でも満たさ ....
僕のからだの内燃機関は
なにを動力にして
ここまで
走らせ続けてきたのだろう
西日はいつも眩しいね
僕の手が掘り出したいものの
手がかりを
きっと
西日は知っている
....
橋のうえに
大きな虹がでたので
ぼくはトイレへおとうさんを呼びにいき
台所へおかあさんを呼びにいき
お嫁にいった妹を呼びにいき
死んでしまったおじいちゃんを呼びにいき
介護施設のおばあ ....
今日も
トマトが
降っているから
空から落ちてきたものを
食べてはいけません
とは
誰も言っていないから
朝のサラダは
皿を
素直に
差し出すだけで
私たちは
満たされて
形 ....
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